表題に関してだが、もしもそれが未だ思春期の中高生程の娘であるならば、多少理解可能な気もする。
ところが20歳過ぎて成人している娘にして、彼氏との恋愛話を親に語るなどとの“幼稚な心理”の程が、私には到底理解しかねるのだ。
恋愛相手との連絡手段が固定電話しかなかった昔の時代には、確かに、自分の恋愛がその固定電話を通して親にバレたものだ。
この私にもその経験は幾度かある。
我が家の場合、かかって来た固定電話に大抵母が出ていたが、男性から私宛の受信の場合、必ずや会話の後で母が私にその電話の主に関して確認したものだ。 「今の男性は誰?」と。 それに私も手短かに答えた。 「大学の友人だよ。」「バイト先の知り合い。」あるいは「運転免許教習所で知り合った男性。」等々と…。
あるいは恋愛相手と会う時には、過疎地に住んでいた私の場合彼氏の車にてのドライブデートが多かった。 そうした時に相手男性は我が家の近くまで車で迎えに来るのだが、それを母が室内からこっそり観察していた様子でもある。 デートが終わって帰宅した際に、母が「なかなか好感が持てそうな男の子だね。」云々と私に告げたりしたものだ。
我が母の場合、私の恋愛に関する詮索はその程度だった。
と言うのも、私が医学専門職目指して大学で頑張っている事を十分に把握していたためだ。 (この子は結婚などまだまだ先の話。とにかく今は職業人として自立することに専念している。)と親として信じていた故だろう。
それはその通りなのだが、母と私の間で食い違っていた部分とは、私がちょうど20歳になった頃より“家を出て単身での自立”を目指していた事実に関してだ。 その我が水面下での策略を当時の母は露知らず、この子は次女だし家に残ってくれるはずと信じていた様子だ…。
私側としては、当時より必ずや“家を出て”自立(自立先を東京と決定したのは卒業年度の夏頃の事だが)する事を最優先課題として虎視眈々と狙っていたため、郷里にての恋愛に於いて「結婚」などとの将来像が描けるはずもなかったと振り返る。
ここで、 2015.11.7付「朝日新聞」“悩みのるつぼ”に寄せられた 20歳大学生女性の相談内容を以下に要約引用しよう。
私は20歳の大学生だが、10歳近く年の離れた社会人の方とお付き合いしている。 交際期間は1年程で、穏やかな彼とは喧嘩もするが仲がよく、私の事を大事に思ってくれている。 学業やバイトや相手の仕事にも支障を来さず交際は進んでいる。 しかし、母が私の学歴よりも低い相手との付き合いを猛反対する。 別れなさいとの意見が聞けないのならば、学費も払わないし留学もさせないと言われた。 学業と恋人を天秤にかけられた状態では、冷静な判断が出来ない。 今の気持ちを押し殺してでも彼と別れて、母の言う通りにすべきなのか?
(以上、朝日新聞“悩みのるつぼ”より要約引用したもの。)
一旦、原左都子の私論に入ろう。
この20歳の大学生が、一体何が言いたいのかが理解不能な相談内容である。
20歳と言えば、現役大学入学した場合2、3年生に位置付けられるのであろう。 恋愛相手男性が“学歴が低い”事実を本人も認め母親同然に蔑んでいる様子だが、一体全体、この女子大学生が描く将来の職業像とは如何程にご立派なのであろうか?
それを相談内容に記してくれない事には、誰だって相談に応じようがないと私は思うのだけど…。
この私とて20歳頃には一応の自分なりの将来像を描いていた。 それは上に記した通り、親元離れ“単身で”職業人として自立したいとの夢だった。
それを実行して既に40年近くの年月が流れた立場から考察するに、相談女性からは(おそらく分野は違おうが)私同様の職業未来像を描いた上で恋愛問題に関し“悩みのるつぼ”宛に新聞投稿したとは到底思えない。
失礼ながら自分が何様かの判断も出来ない未熟さにして、相手男性を“自分よりも学歴が低い”とくだらなくも母娘で結託し、たわ言をホザいているだけの低レベル相談内容としか受け取れないのだ。
今回の“悩みのるつぼ”回答者であられる 評論家 岡田斗司夫氏の回答を、以下に紹介しよう。
(参考だが、今回の岡田氏の回答の程が実に素晴らしいのだ。 原左都子にして、岡田氏の評論に“全面的に”賛同出来たのは、今回が初めてと言えよう。)
相談者の悩みが、何だかヘンテコなのが気になった。
好きな人がいる。母に反対された。 この場合、恋する乙女が考えるのは「じゃあナイショで付きあおうか?」だ。 ところが相談者の選択とはそうではない。 私ならば「母を騙す」しか思いつかないのに。
相談者は「彼との別れを既に決意している」。 母の反対を押し切ってまで付き合い続ける程の価値を彼に感じていない。
貴方自身が上記意見に賛同する部分があるのならば、今一度、心をまっさらにして「この面倒臭い恋を続けたいのか?」を考えよう。
これこそ、貴方の求める「冷静な判断」だ。
(以上、“悩みのるつぼ”回答者 岡田斗司夫氏による回答内容の一部を要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
大学を出たから自分の価値が高まるなどとの馬鹿げた(不毛の)階級意識など、バブル経済崩壊期頃以降、既に形骸化しているものと私は捉えている。
今の時代、一体如何程の国民が大学入学・卒業していると相談者(及びその親)は捉えているのであろうか? (その正解を言えば、半数近くの庶民が国家の歪んだ大学乱立の恩恵で進学出来ている実態だ。 そのマイナス効果たるや悲惨な事をわきまえた上で、自分の娘が付き合っている男性を母親たる者が評価出来ているのだろうか??)
少しでもこの国の大学政策のあり方を理解しようとの向学心や危機観念があれば、現在の大学現場が置かれている事情など誰だって一目瞭然のはずだ。
なのに何故、相談者の母は娘の交際相手を深い思慮もなく罵倒・否定したいのか? しかもそれを真に受ける娘側も、母親同然の“体たらくぶり”としか言いようがない。
母娘共々少しは世の中の実情を知った上で、未熟な娘の恋愛を評価・応援してみては如何なのか。
真っ先に娘の恋愛相手に捨て去られるのは、貴方達母娘の方だ! との極論をぶつけたくもなるのだが…。
ところが20歳過ぎて成人している娘にして、彼氏との恋愛話を親に語るなどとの“幼稚な心理”の程が、私には到底理解しかねるのだ。
恋愛相手との連絡手段が固定電話しかなかった昔の時代には、確かに、自分の恋愛がその固定電話を通して親にバレたものだ。
この私にもその経験は幾度かある。
我が家の場合、かかって来た固定電話に大抵母が出ていたが、男性から私宛の受信の場合、必ずや会話の後で母が私にその電話の主に関して確認したものだ。 「今の男性は誰?」と。 それに私も手短かに答えた。 「大学の友人だよ。」「バイト先の知り合い。」あるいは「運転免許教習所で知り合った男性。」等々と…。
あるいは恋愛相手と会う時には、過疎地に住んでいた私の場合彼氏の車にてのドライブデートが多かった。 そうした時に相手男性は我が家の近くまで車で迎えに来るのだが、それを母が室内からこっそり観察していた様子でもある。 デートが終わって帰宅した際に、母が「なかなか好感が持てそうな男の子だね。」云々と私に告げたりしたものだ。
我が母の場合、私の恋愛に関する詮索はその程度だった。
と言うのも、私が医学専門職目指して大学で頑張っている事を十分に把握していたためだ。 (この子は結婚などまだまだ先の話。とにかく今は職業人として自立することに専念している。)と親として信じていた故だろう。
それはその通りなのだが、母と私の間で食い違っていた部分とは、私がちょうど20歳になった頃より“家を出て単身での自立”を目指していた事実に関してだ。 その我が水面下での策略を当時の母は露知らず、この子は次女だし家に残ってくれるはずと信じていた様子だ…。
私側としては、当時より必ずや“家を出て”自立(自立先を東京と決定したのは卒業年度の夏頃の事だが)する事を最優先課題として虎視眈々と狙っていたため、郷里にての恋愛に於いて「結婚」などとの将来像が描けるはずもなかったと振り返る。
ここで、 2015.11.7付「朝日新聞」“悩みのるつぼ”に寄せられた 20歳大学生女性の相談内容を以下に要約引用しよう。
私は20歳の大学生だが、10歳近く年の離れた社会人の方とお付き合いしている。 交際期間は1年程で、穏やかな彼とは喧嘩もするが仲がよく、私の事を大事に思ってくれている。 学業やバイトや相手の仕事にも支障を来さず交際は進んでいる。 しかし、母が私の学歴よりも低い相手との付き合いを猛反対する。 別れなさいとの意見が聞けないのならば、学費も払わないし留学もさせないと言われた。 学業と恋人を天秤にかけられた状態では、冷静な判断が出来ない。 今の気持ちを押し殺してでも彼と別れて、母の言う通りにすべきなのか?
(以上、朝日新聞“悩みのるつぼ”より要約引用したもの。)
一旦、原左都子の私論に入ろう。
この20歳の大学生が、一体何が言いたいのかが理解不能な相談内容である。
20歳と言えば、現役大学入学した場合2、3年生に位置付けられるのであろう。 恋愛相手男性が“学歴が低い”事実を本人も認め母親同然に蔑んでいる様子だが、一体全体、この女子大学生が描く将来の職業像とは如何程にご立派なのであろうか?
それを相談内容に記してくれない事には、誰だって相談に応じようがないと私は思うのだけど…。
この私とて20歳頃には一応の自分なりの将来像を描いていた。 それは上に記した通り、親元離れ“単身で”職業人として自立したいとの夢だった。
それを実行して既に40年近くの年月が流れた立場から考察するに、相談女性からは(おそらく分野は違おうが)私同様の職業未来像を描いた上で恋愛問題に関し“悩みのるつぼ”宛に新聞投稿したとは到底思えない。
失礼ながら自分が何様かの判断も出来ない未熟さにして、相手男性を“自分よりも学歴が低い”とくだらなくも母娘で結託し、たわ言をホザいているだけの低レベル相談内容としか受け取れないのだ。
今回の“悩みのるつぼ”回答者であられる 評論家 岡田斗司夫氏の回答を、以下に紹介しよう。
(参考だが、今回の岡田氏の回答の程が実に素晴らしいのだ。 原左都子にして、岡田氏の評論に“全面的に”賛同出来たのは、今回が初めてと言えよう。)
相談者の悩みが、何だかヘンテコなのが気になった。
好きな人がいる。母に反対された。 この場合、恋する乙女が考えるのは「じゃあナイショで付きあおうか?」だ。 ところが相談者の選択とはそうではない。 私ならば「母を騙す」しか思いつかないのに。
相談者は「彼との別れを既に決意している」。 母の反対を押し切ってまで付き合い続ける程の価値を彼に感じていない。
貴方自身が上記意見に賛同する部分があるのならば、今一度、心をまっさらにして「この面倒臭い恋を続けたいのか?」を考えよう。
これこそ、貴方の求める「冷静な判断」だ。
(以上、“悩みのるつぼ”回答者 岡田斗司夫氏による回答内容の一部を要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
大学を出たから自分の価値が高まるなどとの馬鹿げた(不毛の)階級意識など、バブル経済崩壊期頃以降、既に形骸化しているものと私は捉えている。
今の時代、一体如何程の国民が大学入学・卒業していると相談者(及びその親)は捉えているのであろうか? (その正解を言えば、半数近くの庶民が国家の歪んだ大学乱立の恩恵で進学出来ている実態だ。 そのマイナス効果たるや悲惨な事をわきまえた上で、自分の娘が付き合っている男性を母親たる者が評価出来ているのだろうか??)
少しでもこの国の大学政策のあり方を理解しようとの向学心や危機観念があれば、現在の大学現場が置かれている事情など誰だって一目瞭然のはずだ。
なのに何故、相談者の母は娘の交際相手を深い思慮もなく罵倒・否定したいのか? しかもそれを真に受ける娘側も、母親同然の“体たらくぶり”としか言いようがない。
母娘共々少しは世の中の実情を知った上で、未熟な娘の恋愛を評価・応援してみては如何なのか。
真っ先に娘の恋愛相手に捨て去られるのは、貴方達母娘の方だ! との極論をぶつけたくもなるのだが…。