原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

マンションセキュリティシステム全館総入替の大騒動

2018年12月24日 | 時事論評
 (写真は、先週入替したばかりの新たなマンションセキュリティシステム機能の一つ、我が個別住居の玄関先に取付けられた防犯カメラが玄関ポーチ付近を撮影したもの。 室内ディスプレイ画像により、常にこの確認が可能だ。)
 

 現在の我が家は、婚姻後3度目の買替マンション物件である。
 何故、短期間で幾度もマンション買替を実施せねばならなかったのかと言うと、それにはその時々の様々な事情があった。

 一件目は、我が見合い結婚に“付録で付いて来た”「超高層マンション物件」だった。 (要するに、我が見合い結婚の条件の一つに嫁ぎ先よりの“新築マンション物件購入資金援助”のおまけがついていたのだが。)
 これが我儘な我々夫婦が気に入らず、たった1年半で売却買替と相成った。
 と言うよりもバックナンバーでも既に記載しているが、実際問題、超高層タワー物件とは貧乏人が住む場所ではない事に入居後すぐさま気付かされるはめとなったのだ。 常に強風ビル風が吹き荒れベランダに洗濯ものや布団を干せたものではないわ、エレベーターの待ち時間は長いわ、とにかく管理費・修繕積立金負担が高額だわ等々、実生活を送るにふさわしい棲家ではなかった。
 
 そして二件目だが。 亭主の仕事を優先した場所に住み替えたものの。
 今度は、(生まれ持っての若干の不具合が子供の頃表面化していた)我が子が学校でいじめ被害に遭遇するはめとなり…。 その被害から逃れるため転校を決意して新たな住居に買い替えた。 

 三件目買い替えの現在のマンション物件こそが現在の我が家であるが、早いもので転居後16年の年月が流れている。
 3年程前に「第一回大規模修繕」(総額4000数百万円也。一戸当たりの負担額は約150万円。これを13年間にて積み上げた修繕積立金にて全額賄った)を終え、しばらくマンション物件設備への巨額負担は無いなあ、と安心していたところ。


 今年の春頃、マンション管理組合を通して冒頭の「マンションセキュリティシステム全館総入れ替え」の提案が管理会社よりあった。

 実は我が家は上記「第一回大規模修繕」に関しても、時期尚早との理由で反対派だったのだが。 というのも管理会社による事前調査に於いては、未だ致命的な物件の痛みが無かった故だ。
 ところが管理組合の賛否決議に於いて、賛成者多数により可決してしまったのだ。 まあ何と申しますか今時の庶民は何とも素直と言うのか、管理会社の意向に直ぐに従う傾向があるようだ。 

 ただ、まさか今回の「マンションセキュリティシステム全館入替」に関しては、反対者多数と思いきや。 何とこれも反対派は我が家のみ! ほぼ満場一致で決議されてしまった!! 
 参考だが、入替総額500数十万円也!(一戸当たりの負担額は約18万円と大した金額ではなかったのがその一番の理由であろうが。)

 我が家が反対した理由とは、物件購入時より装備してあった「全館セキュリティシステム」で十分な防災が叶っていた感覚がある故だ。 
 ところが賛同者住民皆さんの意見とは、「16年前の防犯システムでは、現在社会に於いて犯罪が劣悪化している事態に対応不能!」との事のようだ。 私などこれらご意見に対し「住人の皆さん、それ程に何らかの被害に遭われているのかなあ??」としか考えようがなかったものだ。
 ただ確かに、子どもの年齢が低い家庭や高齢者のみの家庭などは、“来るべき犯罪被害”に怯えながら暮らしている実情かもしれない。

 何はともあれ管理組合決議にて「セキュリティシステム全館入替」が決議された以上、それに従わねばならない。


 そして先週一週間かけて、その作業がマンション内で実施された。

 一番斬新なのは冒頭写真で紹介した通り、マンション内個別住居全ての玄関先に「防犯カメラ」が取り付けられた事だろう。  
 確かに室内ディスプレイ画面を一クリックするのみで、個別住居の玄関先の様子がいつでも確認可能だ。

 以前の防犯システムでも装備されていたが、外部からの窓侵入者チェックや火災報知の役割も以前の機種よりも簡単に果たす機能となっていて、いざと言う時の助け舟にはなりそうだ。


 まあそうだとしても。
 
 やはり防犯に一番欠かせないのは、日頃の「個々人の防犯意識」ではなかろうか?

 我が家の場合は、特に娘に対するその教育は幼き頃よりしつこ過ぎる程に実施している。 何分素直な娘がサリバンである我が指導に常に従ってくれるお陰で、幼少の頃より妙齢(既にその年齢は過ぎ去ったか??)に至った現在まで、事無きを得ているのはラッキーだ。

 防犯システムの進化とは現実社会における犯罪劣悪化実態の裏返しであり、決して喜ばしい事ではなかろう。
 それでもその防犯システムを強化したいとの庶民の思いにも寄り添わねばならない、現実社会の厳しさ・悲しさなのでもあろう…