この原左都子など、当「原左都子エッセイ集」」バックナンバーにて過去に取り上げたエッセイを振り返るだけでも…
我が人生に於いて、現実世界で2度も「お前が嫌いだ!」と直訴された経験があるよ。
一度目は小学6年生の時。
クラスの男子から、「お前みたいにクラス内で反発ばかりしている奴は大嫌いだ!! お前のせいでクラスがまとまらない!」ナンタラカンタラと怒りをぶちまけられた経験がある。
敢えて反論はしなかったが今でも多少根に持っていて、アイツに今後会う機会があればこの件で「議論」を再燃したい!と虎視眈々と狙っている。
(その男子は警察官の息子でやたら正義感の強い奴だったなあ。 きっと真っ当な人間としてこの世で活躍している事だろう、とも想像するよ。)
二度めは20代後半期の職業人時代、職場の同年代女子社員が“寿退社”でほとんどいなくなった後の話だ。
少数の“売れ残り”組女子社員の一人から、面と向かって「貴方が嫌いです。」と比較的冷静に告げられた。
(そうだったんだ。)程度の感覚で特段の不都合も無いどころか、その宣言のお陰でその女性と社内外で一切付き合う必要が無くなり、その後自分の仕事がし易くなった記憶がある。
と言う訳で「嫌いだ」と直訴されたとて、私側は決してへこたれてなんかいないぞ!
本日2018.12.01付朝日新聞 “悩みのるつぼ” の相談は、20代女性による「バイト先で人間不信に」だった。
早速以下に要約して紹介しよう。
20代女性だが、先日バイト先の飲み会で、全く仲良くない後輩から陰で悪口を言われていることを知った。 全然知らない相手から思ってもみなかった内容の悪口を言われていたことに、私は自分で思っていた以上のショックを受けた。
バイト先の人達とは酔うと豹変する一方、酔いが覚めると自分が吐いた暴言を忘れたのようにあっけらかんとしている姿を見て、心底人間て怖いと思った。 職場では関係性が密で世界が狭く皆さん噂話が好きな故に、自分も悪く言われているのかと思うと怖すぎて耐えられない。
今まで同じような環境で育ってきた人としか過ごしてこなかった事もあり、一気に人間不信になりかけている。 とりあえずバイト仲間からは距離を置こうと思うが、負のスパイラルに陥っている思考をどうにかしたい。
(以上、朝日新聞“悩みのるつぼ”相談内容より引用したもの。)
今回の“悩みのるつぼ”回答者は政治学者の姜尚中氏なのだが、そのご回答内容がご自身の実体験に基づいていて“一応”興味深い。 (“一応”と記した理由は後に記述するが…。)
以下に、姜尚中氏によるご回答内容のごく一部を要約して紹介しよう。
実を言うと私も還暦過ぎてから、相談者の貴方と同じような気持ちになったことがある。 ある私立大学学長職を1年で自ら辞することとなったのだが、その理由は今までの人生経験では無かった謀略めいた人間の陳腐な「悪」に触れ、もうこれ以上教育現場にいてはならないと思ったからだ。
その際、その凡庸な「悪」の根深さに私の価値感も揺らいだ。
それでも私の場合は無二の親友や父母等大人たちの愛情に恵まれ、人間は信頼に値することを自然に学んでいた。 同世代異質環境の友人とも出会い、生涯かけがえのない「心友」になってくれた。 (中略)
私が言えるアドバイスは、これぞと思う友に悩みを打ち明け、自分を投げ出してみることだ。 そのためには少しばかりの勇気が必要だ。
(以上、今回の回答者 姜尚中氏の回答内容の一部を紹介したもの。)
上記、姜尚中氏のご回答内容は大変興味深いものの…
姜尚中氏には大変失礼ながら正直申し上げて、これ、相談者宛の「回答」にはなっていないような感覚が私にはあるのだが…。
相談者である20代女性の人生経験と回答者であられる姜尚中氏のご年齢・ご経歴との間に、“埋められない格差” が存在するような感覚を私は抱かされる。
そこで本エッセイの締めくくりとして。
私、原左都子から、未だ20代かつバイト先との“狭い世間”の中で人間不信に陥ってしまった女性へ応援メッセージを贈ろう。
私の場合、当然ながら姜尚中氏のごとく決して著明人ではない。
かと言って、我が20代は相談者が現在置かれている環境のごとくの小企業でのアルバイト身分でもなく、一応現在大企業に成長している職場の一部門にいて“職場長”の立場で20代後半期を過ごしている。
その職場環境が大いに食い違う事を勘案しつつも…。
たとえば、この相談女性は仕事がオフの日には如何に過ごしているのだろうか?
この私など週休2日制や長期休暇を利用して、仕事外の活動にも専念したものだ。 その活動や旅先等に於いても “人との出会い” とは花咲くものでは無かろうか?
私の場合は独身を30代後半まで貫いた立場だが。
いつ何時如何なる行動をしようとて、“(良き)人と出会いたい”なる願望が自分自身にある限り、素晴らしい出会いがあると信じて私はその行動を継続している。
“悩みのるつぼ”相談女性にとっては参考にならないかもしれないが。
自分にとって、「良き人」とは実際いつの時代も何処かに存在するものでは無かろうか?
それを信じられる自己のポリシーこそが、「良き人」との出会いを叶えてくれている感覚が私にはあるのだが…
ただ実際問題、現世は“ハラスメント概念”等々の歪んだ発展により、人と人との関係がギクシャクしている現状は私とて認識しているものの。
そんな「良き人」(イコール“自分が好きな人”)と出会いたいなる夢を“プラス思想”の下持ち続けつつ生き続けられるならば、必ずやその「夢」は叶えられるものと私は信じ、日々実行している……
要するに、自分の方から興味が無かったりましてや“嫌な奴”など軽視・無視して、“良き人(自分が好きな人)”を優先する生き方をすればどうか? とのアドバイスだ。
何だか結果として、姜尚中氏のご解答内容と大差が無かったような気もする事実を、20代相談者女性にお詫び申し上げねばならないかもしれない……。
我が人生に於いて、現実世界で2度も「お前が嫌いだ!」と直訴された経験があるよ。
一度目は小学6年生の時。
クラスの男子から、「お前みたいにクラス内で反発ばかりしている奴は大嫌いだ!! お前のせいでクラスがまとまらない!」ナンタラカンタラと怒りをぶちまけられた経験がある。
敢えて反論はしなかったが今でも多少根に持っていて、アイツに今後会う機会があればこの件で「議論」を再燃したい!と虎視眈々と狙っている。
(その男子は警察官の息子でやたら正義感の強い奴だったなあ。 きっと真っ当な人間としてこの世で活躍している事だろう、とも想像するよ。)
二度めは20代後半期の職業人時代、職場の同年代女子社員が“寿退社”でほとんどいなくなった後の話だ。
少数の“売れ残り”組女子社員の一人から、面と向かって「貴方が嫌いです。」と比較的冷静に告げられた。
(そうだったんだ。)程度の感覚で特段の不都合も無いどころか、その宣言のお陰でその女性と社内外で一切付き合う必要が無くなり、その後自分の仕事がし易くなった記憶がある。
と言う訳で「嫌いだ」と直訴されたとて、私側は決してへこたれてなんかいないぞ!
本日2018.12.01付朝日新聞 “悩みのるつぼ” の相談は、20代女性による「バイト先で人間不信に」だった。
早速以下に要約して紹介しよう。
20代女性だが、先日バイト先の飲み会で、全く仲良くない後輩から陰で悪口を言われていることを知った。 全然知らない相手から思ってもみなかった内容の悪口を言われていたことに、私は自分で思っていた以上のショックを受けた。
バイト先の人達とは酔うと豹変する一方、酔いが覚めると自分が吐いた暴言を忘れたのようにあっけらかんとしている姿を見て、心底人間て怖いと思った。 職場では関係性が密で世界が狭く皆さん噂話が好きな故に、自分も悪く言われているのかと思うと怖すぎて耐えられない。
今まで同じような環境で育ってきた人としか過ごしてこなかった事もあり、一気に人間不信になりかけている。 とりあえずバイト仲間からは距離を置こうと思うが、負のスパイラルに陥っている思考をどうにかしたい。
(以上、朝日新聞“悩みのるつぼ”相談内容より引用したもの。)
今回の“悩みのるつぼ”回答者は政治学者の姜尚中氏なのだが、そのご回答内容がご自身の実体験に基づいていて“一応”興味深い。 (“一応”と記した理由は後に記述するが…。)
以下に、姜尚中氏によるご回答内容のごく一部を要約して紹介しよう。
実を言うと私も還暦過ぎてから、相談者の貴方と同じような気持ちになったことがある。 ある私立大学学長職を1年で自ら辞することとなったのだが、その理由は今までの人生経験では無かった謀略めいた人間の陳腐な「悪」に触れ、もうこれ以上教育現場にいてはならないと思ったからだ。
その際、その凡庸な「悪」の根深さに私の価値感も揺らいだ。
それでも私の場合は無二の親友や父母等大人たちの愛情に恵まれ、人間は信頼に値することを自然に学んでいた。 同世代異質環境の友人とも出会い、生涯かけがえのない「心友」になってくれた。 (中略)
私が言えるアドバイスは、これぞと思う友に悩みを打ち明け、自分を投げ出してみることだ。 そのためには少しばかりの勇気が必要だ。
(以上、今回の回答者 姜尚中氏の回答内容の一部を紹介したもの。)
上記、姜尚中氏のご回答内容は大変興味深いものの…
姜尚中氏には大変失礼ながら正直申し上げて、これ、相談者宛の「回答」にはなっていないような感覚が私にはあるのだが…。
相談者である20代女性の人生経験と回答者であられる姜尚中氏のご年齢・ご経歴との間に、“埋められない格差” が存在するような感覚を私は抱かされる。
そこで本エッセイの締めくくりとして。
私、原左都子から、未だ20代かつバイト先との“狭い世間”の中で人間不信に陥ってしまった女性へ応援メッセージを贈ろう。
私の場合、当然ながら姜尚中氏のごとく決して著明人ではない。
かと言って、我が20代は相談者が現在置かれている環境のごとくの小企業でのアルバイト身分でもなく、一応現在大企業に成長している職場の一部門にいて“職場長”の立場で20代後半期を過ごしている。
その職場環境が大いに食い違う事を勘案しつつも…。
たとえば、この相談女性は仕事がオフの日には如何に過ごしているのだろうか?
この私など週休2日制や長期休暇を利用して、仕事外の活動にも専念したものだ。 その活動や旅先等に於いても “人との出会い” とは花咲くものでは無かろうか?
私の場合は独身を30代後半まで貫いた立場だが。
いつ何時如何なる行動をしようとて、“(良き)人と出会いたい”なる願望が自分自身にある限り、素晴らしい出会いがあると信じて私はその行動を継続している。
“悩みのるつぼ”相談女性にとっては参考にならないかもしれないが。
自分にとって、「良き人」とは実際いつの時代も何処かに存在するものでは無かろうか?
それを信じられる自己のポリシーこそが、「良き人」との出会いを叶えてくれている感覚が私にはあるのだが…
ただ実際問題、現世は“ハラスメント概念”等々の歪んだ発展により、人と人との関係がギクシャクしている現状は私とて認識しているものの。
そんな「良き人」(イコール“自分が好きな人”)と出会いたいなる夢を“プラス思想”の下持ち続けつつ生き続けられるならば、必ずやその「夢」は叶えられるものと私は信じ、日々実行している……
要するに、自分の方から興味が無かったりましてや“嫌な奴”など軽視・無視して、“良き人(自分が好きな人)”を優先する生き方をすればどうか? とのアドバイスだ。
何だか結果として、姜尚中氏のご解答内容と大差が無かったような気もする事実を、20代相談者女性にお詫び申し上げねばならないかもしれない……。