原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「はつらつライフ手帳」、“釈迦に説法”だよ

2020年09月28日 | 医学・医療・介護
 (冒頭写真は、私が住む自治体より送付された「はつらつライフ手帳」。)


 これ、一体どうなっているんだ?!?
 
 高齢域入口の年齢を迎える今秋、自治体より次々と“高齢者関連書類”等々が郵送されてくる。


 昨週届いたのが、冒頭の「はつらつライフ手帳」だ。

 分厚い封筒にて送付されてきたため、てっきり“記念グッズ”がプレゼントされるのかと多少期待して開封してみたら。😝 
 中に入っていたのが、冒頭写真の冊子。


 我が自治体は、毎年こんな冊子を対象高齢者全員に送付しているのだろうか??
 そうだとすれば、とてつもない税金の無駄遣いだ! 😡 
 少なくとも“希望制”にすればよいものを…



 と思いつつ、少し内容を転載してみよう。 (ページ順不同となっております。)

        
 「認知症の早期発見」がテーマのページだが。
 それを言われると、確かにこの原左都子も“既に認知症か!?!”と焦る場面が日々多々ある。
 「最近の出来事が思い出せない」「物を置き忘れる」「簡単な計算ができなくなった」「同じ質問を何度もする」「今まで楽しかったことへの意欲がなくなった」……
 ただ、その“症状の重度”こそが問われる問題と私は心得ている。
 その予防策として、陳腐な改善策ばかりが挙げられているが。
 最後の「人とのつながりを大切に」などは、現代の“人間関係の希薄化"時代において、それを安易に高齢者の自助努力に課すのは“酷”ではなかろうか??
 

        
 「歯磨き指導」と「口のトラブルがもたらす高齢者への健康被害」のページだが。
 この冊子を見ずとも、既にその情報は世に錯乱している。 「お口の体操」に関しては、私はこの指導を疑問視している。 こんなことをせずとて、日々の食事や会話、あるいは趣味の歌等で自然と口周囲の筋肉は平常に保たれるのではあるまいか? (ああ、それらが一切無い高齢者への指導ね? ただ、その種の高齢者とは多分、この冊子すら一切読まないと思うけど…)

        
 このページに関しては、私の場合十分に運動量が満たされていると言えよう。

        
 あのねえ。 高齢者相手に「フレイル」だの「ロコモ」だの「メタボ」(これは既に一般化しているが)なる奇妙な新語を自治体が使用するのをやめませんか??


        
 このページも陳腐だが。 「人生100年時代の健康づくり」の文言には賛同する。 

        
 申し訳ないが…。 元医学関係者にして職場での強制健診が終了して以降、“健診を受けない主義”を貫いている。 自己診断にてある程度自身の健康状態が把握可能な事、また健診受診による身体へのダメージを回避したいためだ。

        
 いや~~、懐かしいなあ。 我が医学部にての専門分野はこれだったが、当時これらに関する学業や実習を繰り返したものだ。
 就職先では免疫学分野に従事したが、特に血液学関連の学業や実習が大いに役立った。
 (医学経験の無い高齢者相手にこれを読破させるのは、かなり難儀と思うが…)


        
 この冊子の最終部に近いページに、自治体の介護・高齢者福祉サービス相談場所が列挙されている。
 私の場合、もっと高齢域に達しようと自助努力での生活を目指しているが。
 確かに将来的に一人娘に迷惑をかけないためには、自治体のサービスに依存するとの方策は有効であろう。

 ということで、この冊子は廃棄せずに一応保存しておくことにしよう。