昨日、表題の義母が暮らす高齢者介護施設を訪れた。
昨年秋に私は「左膝複雑骨折」との大怪我をして手術入院の身になったせいで、義母とは久々の再会だった。
義母は認知症がかなり重い割には、実の息子の亭主はもちろんのこと、嫁の私や孫の我が娘の事に関する名前をはじめとする過去の記憶が消えることは無い様子だ。
昨日は亭主一人が施設へ行く予定だったのだが、我が左足の具合が比較的良さそうなためサプライズで一緒に行くこととした。
施設の玄関に到着すると、玄関先まで義母がお出迎えしてくれた。
サプライズでやって来た嫁の私を一目見て喜んでくれて、満面の笑みだ!
私の診断では、義母の認知症はかなり重症とみている。
世の情報では、難聴になったお年寄りの約4割に認知症状が出るとの研究結果もあるようだが。
義母の場合も、まず難聴を患っただろうか。
その難聴が重くなるに比例して「認知症」を発症し、それが年々重度になっていく感覚がある。
親族として困惑するのが、難聴対策の補聴器を義母がよく無くすことだ。
当初から最近まで、ずっと耳鼻科に通い高額の補聴器(一つにつき20~30万円の費用が発生する)を使用していたのだが。 あまりにもよく無くすし、装着が現在の義母の能力では困難なため、亭主の考えで市販の装着が簡単で比較的安価な補聴器に切り替えた。
ところが、これも次々無くして…
いくら安価と言えどもこんなに頻繫に無くされては、たまったものではない。
昨日も、その対策を亭主と考えたのだが。
結果としては、今後も市販の安価(とは言っても一つ数万円の価格だが)を付けさせるしか仕方がない、との結論に至った。
昨日、久々に義母と再会して私が感じたのは。
現在92歳にして、難聴と認知症以外は何らの疾患も無いに等しいし、とにかく本人が元気であることに驚かされた。
そして 息子の亭主の事は当然ながら、嫁の私と孫の我が娘に関する記憶がクリアなのだ!!
孫の我が娘が昨年家から出て独り立ちしている事実もよく把握できていて「〇〇ちゃんは、一人で頑張っているのね?」と尋ねてくれる。 「〇〇は母の私も驚くほどにしっかりしていて、一人で稼いで一人で実に頑張っていますよ!」と応えると、「〇〇ちゃんに会いたいなあ」との義母の嘆願だ。
帰り道に亭主と話し合った。
「義母があれ程私に会えたことを喜んでくれて、孫の〇〇にも会いたい!と訴えるのだから、近いうち(年末年始あたり)にでも施設に連れて来ようよ。」 との我が提案に、亭主も同意した。
晩婚にて亭主と婚姻後、義母には実にお世話になった。
新婚の二人にタワーマンションをプレゼントしてくれたのは、この義母だ。
それを裏切るかのように、住み心地が悪いからと我がまま夫婦は とっとと別物件に買い替えた事実に。 義母は一言の苦情を言うでもなく「貴方たちが住みやすいところに住みなさい」と応援すらしてくれたものだ。
「孫の面倒は一切みません!」宣言をした義母だったが、経済面ではどれ程のバックアップをしてくれたことだろう。
そして、義母自身は一人で義父を見送った後、自分の意思と資金で高齢者施設へ入居した。
現在は難聴と認知症に苦しみつつも、比較的元気に施設暮らしを続けている義母を久々に訪ねた嫁の私との再会を。
あれ程までに喜んでくれる義母を、何らかの形で大事にしてあげたいものだ。