で、まとめていい。
野球に比べたら十把一絡げの印象なのが、文ちゃんの感想らしいが、その程度の認識でしかないのが、(文ちゃん論を含めて)現状では?
都合の悪い事を、「暴力」と言うのは、止めた方がいいと思うよ。
野球界が、どんな「暴力」を? 』
その価値が分からず好機を逃した他日本マスコミ界は切歯扼腕というところだろう。それで、将来的サッカー人気に対して、対抗的に野球の将来性の育成に日本スポーツマスコミが必死になり始めたとみたね。マスコミ野球界が談合したように。野球ではなくマスコミ界のその「談合ぶり」をあざ笑っているのだ。野球はもちろん、スポーツ全般をバラエティ-種のようにも扱ってきた日本スポーツマスコミだからおかしいというのもある。
これからもっともっと野球評論、そのバラエティー記事なども増えていくだろう。ただし、サッカーマスコミを見習って良い野球記事、ライターも出てきているのはすごい朗報だろう。本で言えば、こんな例がある。
まずなによりも、文藝春秋「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」の鈴木忠平、そして新潮新書「山本由伸 常識を変える投球術」の中島大輔。この2冊はともに買ってきて、じっくりと読んだよ。前者は1900円もする分厚い本だが、この作者の物は皆買ってでも読みたくなったね。サッカー界には、このクラスのライター、著作者はずっと多いけど。
なお、僕は野球も好きだよ。今も孫のソフトの学校有志チームの助っ人の端くれとして、通っている。八三歳の今、肩がめっきり弱くなったが、昔は坂口監督の東邦高校教員チームとゲームをしたこともある。大学教養部の体育授業では野球を選んだし。 』
この中嶋の名監督ぶりについて思うに、日本も含めた世界サッカーが舞台なら、必ずこんな事が起こる場面である。どこか金のあるチームが、中嶋を引き抜く。これが、日本野球チームどこかが強くなる最大方法の一つだとさえ僕は思うのだが、どこもこんな事はしないと容易に予想できるのである。やったら面白いのに! すくなくとも、新庄や立浪などとは比較にならないという意味では、日本プロ野球は随分安易に監督を選んでいると言える。欧州サッカーでは、自チーム過去の名選手が監督をやるなどという習慣はごくごく少ないはずだ。集団球技の監督は選手とは違って特別な能力であって、名選手必ずしも名監督ではないとはっきりしているからだ。
8月に足裏の水、9月になって心房細動突発と、5月末をもってランニングを止めてから順次いろんな故障が現れたわけだが、上記のようなトレーニングでなんとか安定した身体を保っているわけだ。「心房細動があるのに、そんな運動やって良いの? 血栓の薬も止めているようだし」との疑問も連れあいから出ているが、「薬で心拍が安定しているし、こういう運動をしているから心拍が強いので、血栓は大丈夫だと医者も判断してきたようだ」と応えている。ワーファリンとかの血液溶融剤は、ストーマにはっきりと血が混じるので循環器内科医師から止められたのである。
カテーテルアブレーションとそのリハビリが終わるまでは、サイクリングなどは慎むことになる。
集団球技で強くなるためには、監督が最重要とさえ言える。それなのに、日本プロ野球では監督がしょっちゅう替わっている。その度に強くなるなら良いが、日ハムの新庄、中日の立浪など、弱くなっていく場合の方が多いのではないか。なぜこんなことをやっているのか? 強さ以外のもの「も」求めているとしか思えないのである。いや、日本のプロ野球では、強さを求め続けていくことなど不可能になっていると言っても良い。以下はその「証明」のつもりだ。
集団球技で強くなるためには、監督が最重要とさえ言える。世界一競争が激しいプロスポーツ、サッカーの世界では、これは既に証明済みの真実である。世界的名選手など一人も雇えない一国の中堅チームが世界一などと躍り出てくる歴史的事件がよくあって、その時の監督がそのまま世界的名監督として功成り名遂げていくことが起こるからだ。イタリアのアリゴ・サッキ、ポルトガルのモウリーニョ、ドイツのクロップなどがその例である。日本代表監督だったイタリア人のザッケローニもそんな小例だろう。ちなみに、この前3人の歴史的名監督は、日本プロ野球監督によくあるような名選手などでは全くなかったどころか、サッキなどは確かアマチュア選手の経歴しかなかったのではないか。つまり、集団球技の監督能力は、名選手能力とは「全く別のもの」なのである。ラグビーやバスケット、バレーボールなどでも同じ事、国の代表チーム監督をそのスポーツが盛んな国の名監督に頼むと急に強くなる事などはよく観られる例である。
なのに、日本プロ野球では、こんなことさえ起こった。以下は、スポーツ好きの僕には耐えられぬ事であった。
監督・落合博満は日本プロ野球史上数少ないほど短期に名監督実績を作った。それなのに、彼の監督歴は非常に短く、再び彼を雇うチームがなかったのは、いったいどういうことなのか? ちなみに彼は、こう言っていたはずだ。「要請があれば、またやっても良い」と。
さらには、そもそも中日はあの彼をどうして解任したのか? 基本的に現有勢力だけを上積みして急な強化に成功して、間もなく優勝とか日本一とかというような名監督を。ここ数年のドラゴンズ成績からしたら、落合がいかに名監督だったかがさらに分かるというのに。
さて、この落合解任の理由も今はいくつか推察できる。
第一に、落合が示したように、6チーム程度の中では、容易に勝ち続けられる監督が生まれるものだ。そして、勝ち続けると全員の給料が上がって、その球団経営が行き詰まる。斜陽の野球界には、そんな金がないのである。
第二に、6チームしかないリーグで1チームが勝ち続けると、全体としての観客が減っていき、リーグ経営自体が困窮する事も起こりうる。そんなわけで、リーグ全体の観客を増やすための優勝チームの談合すらが存在したのではないかなどと、僕は密かに推察して来た。
こうして、今の日本プロ野球では優勝チームは次々と入れ替わるのである。その意味では、現在三連覇が続いているパリーグは健全とさえ言えるのではないかと、これも密かに思って来たことだ。つまり、言われているようにパリーグの方がより実力重視なのである。6チームしかなければむしろ、監督の力量次第で連勝があるというのが健全な姿のはずだ。
真のスポーツでありたければ、少なくとも先ず12チームで一リーグとせよ。ここで強くなりたければ、監督を過去の自チーム名選手に頼むなどと安易なことをせず、その実力を懸命必死に育てつつ、査定していくことになるだろう。ちなみに、18チームあるJ1リーグでは、勝てない監督はどんどん替わっているし、自チーム過去の名選手を監督にするなどと安易なことはどこもやっていない。
代表サッカーがかつて無く強い。この6月からの4戦が総得失点18対4で全勝。この内最強の相手ドイツは、9日日本戦敗戦の後、代表監督解任に到っている。ただ、このドイツは、日本戦の後12日、新監督の下で余程引き締めたのか、世界2位のフランスを2対1で負かしている。ただこのゲームでは、フランスというよりも今や世界のエース・エムバペは故障欠場。ともあれ、もはや世界10強内と言える空前の強さはどこから生まれているのかをみてみよう。
何よりも、こうまとめることができるだろう。
「日本の歴史的欠点とも言えた守備陣が安定して来たから、4大柱を有する攻撃もより冴えてきた」
「日本には守備の文化がない」、「日本人は小さいから・・・」などと語られた時代が、ここ数年転換を遂げたその頂点が、ボランチの遠藤(リバプール)、センターバックの富安(アーセナル)である。今や二人とも、世界最強リーグイングランドの強豪チームに属するに到った。日本選手らの憧れであるこのリーグで活躍した日本人は、香川と岡崎。いずれも攻撃選手で、二人ともがチームのプレミアリーグ優勝年のレギュラーという経験を持つとは言え、在籍期間は短かかった。それがどうか、遠藤はドイツで功成り名遂げた30歳にしてのグレードアップだし、富安はまだまだ伸びていくはずだ。
攻撃陣はと観れば、今や世界がうらやむ柱が4本。伊東、三笘、そして鎌田に久保である。しかも、この組み合わせがまた、絶妙にして最強。ネイマールをすり切れるまで見て育った上で、筑波大学の卒業論文が「ドリブル学」という三笘薫の左を警戒すれば、右の伊東に良いように走られることになる。ドイツ戦がそんな闘いであったが、その逆もあるわけだ。伊東を警戒すれば、三笘に敵右陣地がぶち抜かれる、と。
伊東の走り方、攻撃術はフランスのエムバペそっくりと思うのは僕だけではないはずだ。「前へポーンとボールをけって走り出せば、三人のマークでも打っ千切る」という絶対的スピード・スタイルから、今やクロスだけでなくシュートまでも上手くなって、手の付けられない選手に育った。三笘については既に、語るまでもあるまい。来年は、イングランド5強のどこかに行くはずだ。マンチェスター2チームに、リバプール、アーセナル、はたまたトットナムか。アーセナルに行けば、富安がいるし、リバプールなら遠藤とチームメイトだ。
鎌田は万能のチームプレー選手で、この一年の久保が、持ち前のスキルスピードに加えスピードも増して、急に伸びたと思う。今やスペインでも手の付けられぬ選手に育ったものだ。
サッカーは、世界ランキングが210位(国)ほどまである他に例のないスポーツ。そこでここまで到達したというのは、古いファンとしてはもう大喜びである。ただ、この日本代表を、特に中国、韓国に対して勝ち誇って吹聴するといったネットニュースが多くなっているが、こんな品のない行為は日本サッカーを貶めるもの。中国、韓国と比較してあると読み手が増えるという狙いだろうが、その品性が卑しい。「よく勝つ国が隣の負けを嘲笑っている!」わけで、スポーツでは常に相手をリスペクトせよと教えられて来たはずだ。お隣の韓国、中国が強くなれば、日本は今よりもっと強くなっていく。
新学期が始まった。学校社会では相変わらずイジメ問題が後を絶たないようだ。だからなのだろう、往年のプロ野球名選手・古田敦也が、彼の中学校時代についてこんなネット記事を世に出している。読んだ僕はまー驚いたこと!
『 新学期がはじまって1週間。生徒のなかには、いじめを理由に学校に行きたくないという子もいるかもしれない。古田氏は「僕もいじめ体験者。いじめられた方です」と述べ、次のように明かした。
「僕は特に野球が上手かったので地元の中学校で先輩からよくいじめられた。『1Lコーラを買ってこい』と言われ、それを1年生全員で一気飲みさせられる。もちろん飲めないのでコーラを吐いて、笑われて『できなかったから全員30周走れ』と言って1時間以上走らされた。ほかにも、砂利道に正座をさせられて先輩がその上を歩き、先輩は1年生が痛がるのを見て笑う。どつく、殴る、蹴るのもあった。だから僕は、野球をやめた。中学校1年生の1学期に。でも、親にやめると話したらいろいろなところに掛け合ってくれて、夏休み明けの2学期から転校した。(後略)
(『ABEMAヒルズ』より) 』
この古田談話ですぐに思いだしたのが、ベストセラー「嫌われた監督」にあったかのこのエピソード。落合博満が中日監督に内定し、内々で投手コーチ・森繁和に白羽の矢を立てたその電話交渉内容で、こういうものだった。
「投手のことはすべて、任せる。が、ただ一つだけ注文がある。選手には手を上げてくれるな」
プロ野球の世界でも暴力、制裁が常識のように、まかり通っていたのである。落合が中日の監督になったのは、2004年だから、そのころの話だ。落合はこういうスポーツ体質が嫌いで、これに馴染めなかったから「プロ野球選手になるまでの道で色色な抵抗をして来た」とも僕は知っている。その抵抗を、監督になった初年度でチームに徹底貫徹した。見事なものだと思う。
さて、こんなだからこそ、今でも野球界全体の暴力事件が後を絶たぬのだろう。古田が書いているようなものよりもずっと軽いものだとしても、理不尽な上下関係習慣を礼儀などと教えるような風習も含めて。最近マスコミがやんわりと「反論」している高校野球部監督による暗黙にして、事実上の丸刈り強制も同じように暴力とも言える場合が多いのではないか。これらはそもそも一体、なぜ残っているのか? ちなみに、僕は落合より12歳年上だが、ある高校の球技クラブでキャプテンをやった時、率先して球拾いもやっていた。つまり、昔は何処もこうだったとか、だから次第に改善されて来たのだとか、必ずしも言えるわけではないということを示していないか。
古田のこの体験談と同類のものは、「その言語的反論を教育、理解する」ことを含めて、隠すのではなく、社会にどんどん広めるべきではないか。でないとなかなか直されていかないと思う。サッカーの中村憲剛や野球のダルビッシュ有も言っている。「プレーを言語化しなければ、本当には理解できていかず、悪癖も直せず、上達もない」。理不尽な上下関係習慣も言語化するべきなのだ。スポーツ界などの「理不尽な暴力」とはなんぞや? 一例、ダルビッシュはある高校野球の誰もが当たり前と考えている一習慣について、こんな事を語っている。
『――ちなみに、甲子園の予選の開会式が不要だというTwitterでの意見についても、かなりの反応がありましたね。
ダルビッシュ:ありましたね。でも、予選の開会式とか、誰がやりたいと思うんですかね? 暑い中、軍隊みたいに整列して、誰だかわからないおっさんの話をじっと聞いているわけですよ。僕自身、聞いたことは何一つ覚えていないですからね。ということは、意味がないことなんですよ。話の最後に「頑張ってください」と言われるけど、そんなこと言われなくたってみんな頑張るじゃないですか? これほど無駄な時間があるものかと思ったわけです。』
ダルビッシュのこの言葉は、彼が意識しているかどうかは別として、「高校野球開会式は暴力である」という意見になるはずだ。
先回見た右足裏前方に水がたまる症状は、医者が言うように悪くはならない。「膝に水がたまる症状」と同じ原理だそうだが、痛みが軽い分運動はできると、これも医者が言ったとおり。5月にランを禁じてから、こんな運動をしてきた。
最も多いのがスクワット(後で、ストレッチ)で、これだけが多い週だと3~4日、1回50~100回。それに、サイクリングと階段往復。サイクリングはこの2日53キロなど、家の18階段往復が50~70というところだ。上半身の運動としては、僧帽筋を鍛えるアームローテーション、やグリップを使った握力強化などをやってきた。
こんなことで最近気づいたのが、これ。サイクリングとストレッチだけでは爪先立ちをする筋肉、多分足首やフクラハギなどが弱っていくだけと。足裏の水は、このことが影響していると発見した。階段往復でふくらはぎが疲れると、この水がやや引いていると感じたことがきっかけだった。足裏の毛細血管が衰えて血液が急に行きにくくなると、そこの新陳代謝が悪くなる理屈ではないか。そんな訳で、足裏を庇わないでむしろどんどん使うようにしてこの水は治していけると、今週、確信を持った。我が連れあいの膝の水も、周辺血管を鍛えれば治るのかも知れぬが、それだけの体力がないということなのか。
現在最長の53キロのサイクリングは、往時の愛知万博会場まで行って、5.1キロのサイクリングコースを3周して帰ってきたもの。久しぶりで、最近に珍しい程疲労した。風と湿気も影響していたと思うが、やはり5月末までのランニング時代にくらべて、運動量がずっと減っているということだろう。ただ、翌日にはこの疲労がとれていたというのが、朗報。ランニング時代の回復力がまだまだ残っているのだ。それだけに、今後はサイクリング回数や距離を増やすことが若さの源泉になろう。この回復力なら、まだまだ鍛えられる身体と思うからだ。
この10日と12日、サッカー男子代表戦があって、いずれもNHK総合などで放映される。ドイツで行われ、相手はそのドイツとトルコだ。世界ランクで200カ国も順位が付く世界でもずば抜けた人気スポーツだが、ドイツ15位、トルコ41位に対して、日本は随分久々の世界20位。白熱、ガチンコのゲームが観られるだろう。
テレビやネット、新聞などスポーツ・マスコミを見ていて、「野球ばかりをなぜ映す?」という昨今、「野球(宣伝)主義マスコミ」に反発するスポーツ人は多いと思うが、そんな「人工的光景」を打ち破るためにも、皆がテレビ観戦をしようではないか!
以下前者がNHK総合、後者が日テレで放映、現地との時間のズレから、実況放映が始まる時間はこうだ。
・ドイツ戦が、10日(日)午前3時45分
・トルコ戦は、12日(火)21時20分
サッカーではアジアが弱くって、近辺の国に勝ち続けてもなかなか順位が上がらない日本。その中で今はザック監督時代並みに断トツに強くなっていて、世界ランク20位まで来た。
以前8年間も続いたAFCアジアクラブ最強決定大会の大沈滞があったが、これを破って日本クラブが最近復活してきたり、カタールW杯大金星などの結果なのだろう。ここ6年のアジア・クラブ大会では、浦和2回、鹿島1回と、日本が3回優勝と復活しているのである。この大会を目指して強化している事がはっきりしている浦和の健闘、貢献が光り輝いている。
「我々はカウンタープレスのチームだ。それにしては、君の守備位置は下がりすぎている」
このカウンタープレスこそ、ドイツの中堅チーム・ドルトムントからプレミア一方の雄リバプールにまで監督クロップがのし上がって行ったその戦術・ゲーゲンプレスの英語読みなのである。クロップは、ドルトムント時代には世界的強豪バイエルンを押しのけて何回も優勝するようになったり、このドルトムントをチャンピオンズリーグ決勝戦まで導いたり、リバプールに移ってから19年度には、チャンピオンズリーグ優勝までを成し遂げたのだった。日本では、このカウンタープレスを普通のカウンター戦術と同一視する解釈もあると僕は知ったのだが、全く違うとここに何度も書いてきた。どう違うか。
普通のカウンターは、例えば最近までの世界的名監督モウリーニョの得意技。彼のは普通のカウンター戦術で、イタリア・インテル時代には、当時旭日の勢いであったガルディオラ・バルサをこの戦術によって退けている。ただこれは2010年4月の話であって、当時のこのブログにはこの闘いの詳報がいくつもある。ちなみに、クロップ・ゲーゲンプレスの出現以来、このモウリーニョがどんどん勝てなくなって来たのだから、サッカーは面白い。
さて、遠藤航のポジションには、最近新たに有望な若手がリクルートされた。それも遠藤の倍ほどの移籍金だったかと覚えている。彼と張り合って30歳の遠藤がレギュラーをとれるかどうか? 日本代表のキャプテンが、ドイツ1と言われたその「強力な1対1能力、デュエル」を生かして、日本人リバプール・レギュラーを続けていくのを見たいものだ。
その数もJ最多で、強烈なファンも多い浦和は、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)で3回優勝している。最近では、この5月にも。そして、この度の暴力事件は、明らかにこのACL出場権が関係しているのだ。今年の浦和は、来年のACL出場確実なリーグ2位以内確保が難しい雲行きになって、天皇杯優勝かリーグ戦3位に入ってプレーオフで勝つかという道だけが残っていたのが、その天皇杯で負けたからファンが荒れたのだろう。浦和のファンが、それだけACLの重要さを押さえているということで、そのこと自身は一ファンとして素晴らしいことだと思う。ACLをJリーグ全体が明らかに軽視していた時代もあったが、Jチームが世界一クラブ決定戦で、レアルやマンチェスター・シティ、バイエルンとガチンコで戦える唯一の場所だと分かってからは、Jクラブにも憧れの場所となったのだろう。
さてそれで、このACL日本チームの闘いの歴史を振り返ってみよう。これによって、Jリーグの良さも悪さも分かるような気がするからだ。ちなみに、ACL日本最近の勝敗について、こんな疑問、問題を立ててみた。
「08年度から17年度(それぞれの年から翌年までのアジア最強クラブを決める、そういう年度である)まで8年間も、日本はどうして一度も優勝できなかったのか?」
7、8各年度は浦和とガンバが優勝した。17、18各年度は浦和と鹿島、この5月にあった22年度も浦和優勝となると、この8年の空白がどうしても目立つ。なぜだったのか。ちょうどこの間の14年にあったブラジルWCの「史上最強代表」惨敗と並べて僕には大きな疑問になっていたのだった。
この答えは簡単に思えた。当時の世界新潮流に反する方針をJ全体が取っていたからだ。そのことが、当時のACLを見続けていた僕には、分かりすぎる程に分かった積もりだ。
「J全体がスペイン流繋ぎに拘って、当たり弱いチームになっていた。時あたかも、ドイツ発祥のゲーゲンプレスが2010年前後から世界を席巻した格闘の時代に突入していたのに・・・」
細かいことは省くが、13年のチャンピオンズリーグにおけるバイエルン優勝、14年のブラジル・ワールドカップでのドイツ優勝という世界潮流激変に日本全体が乗り遅れていたのである。僕はこのことを当時のACLの日本チームの弱さによって痛い程見せつけられて来た。「スペイン流の繋ぎに拘る」も何も、この8年の間に4回も優勝した韓国や1回優勝のオーストラリア・チームの強い当たりに、ボールコントロールが乱されてばかり。この姿に、切歯扼腕だったのである。
ちなみに、「俺たちの(敵ゴール前中央などで繋ぎ尽くす)サッカー」がブラジルで惨敗を喫してからは、流石にこの「繋ぐサッカー」潮流は見直され始めた。僕は、評判の悪かった代表監督ハリルの「デュエルこそ日本に不足した世界潮流」と叫んだ代表強化が、この流れに画竜点睛を付したと確信している。ハリルがいなかったら、遠藤航や「1対1で負けていたら、話にならない」(長谷部誠)が日本全体の常識に素速くなったかどうか。ロシア大会の吉田、長谷部などはオランダの大男たちに一歩も当たり負けることなどなくなっていたのである。全盛期の吉田などは、あのイブラヒモビッチとさえ互角に格闘し、イナしていた。「日本人は小さいから、当たり強いサッカーはできない」などと、誰が言い続けていたのかという話である。
さて、クリロナ、ネイマール、ベンゼマ、カンテ、デンベレなどを初めヨーロッパ最高選手らが、サウジアラビアにどんどん集められている。サウジが強くなるのは日本、アジアの強化にとっては望むところ。今から始まるACL予選も、目を皿にして見守りたい。マリノス、神戸、そして、日本人監督に替わって名古屋を完敗させた柏レイソルが出るのか? もし柏の進出が起こったら、これはもう劇画の世界、もう一人の日本人名監督誕生である。井原正巳と選手たちの健闘を祈る!
「世界のフットボールの歴史で、才能を最も無駄にした選手だ」
「バルセロナ、さもなくば他の欧州ビッグクラブへ移籍したかったが軒並み断られ、ただただ金のために都落ちした」
『「自身のSNSでサウジアラビアに関する(肯定的な)ニュースを発信する度に、50万ユーロ(約7900万円)を受け取る」という報道もある』(フランスのスポーツサイト「フットメルカート」)。
ネイマールについては、バルセロナ時代からこのブログで何度もこう述べてきた。
「彼を、現在世界最高リーグであるイングランド・プレミアリーグが取る事は金輪際ないだろう」
この問題は、案外根が深くって、国によるサッカー観、スポーツ観の違いが原因だと述べて来た。観る、見せるスポーツ、つまり興行(主)サッカーか、「古のスポーツ精神を強く残している」かという違いだ。この後者がイングランドには根強く残っている。この違いが日本人に分かりにくければ、日本プロ野球のこんな例を挙げよう。