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随筆再掲 中田英寿のメモリー  文科系

2023年08月27日 15時34分28秒 | スポーツ
中田英寿のメモリー  文科系 

 これは、06年ワールドカップ直後に僕の同人誌に書いたものだが、再掲させていただく。日本サッカーは、彼にどれだけ感謝してもしたりないはずだと、そういう思いで書いた物だ。サッカーが盛り上がって欲しい時になると、いつも思い出すべき事と、自分に言い聞かせている内容である。

【 最後に、〇六WCドイツ大会終了を待って、二九歳でサッカー界からの引退表明をした中田英寿のメモリーを記しておく。彼が日本サッカーにどれだけの革命をなしたかという諸事実の記録である。
 この20歳のジャパン登場がどれだけ衝撃的だったか
 九七年、フランスワールドカップ・アジア予選途中で絶望的な苦戦続きから加茂・代表監督解任という結末、窮地が訪れていた。前回の「ドーハの悲劇」を経て、「今回こそは、WC日本初出場!」という国民の期待が崩れかけていた瞬間である。この瞬間に、突如出現した新米の二十歳。チーム危機の中、実力でレギュラーをもぎ取り、あまたの先輩たちが即座に「チームの司令塔」と自然に認めて、その後数ゲームで日本初出場という結果を出して見せた「日本の救世主」。日本中を大フィーバーさせたのも当然のことだろう。この二十歳の出現がなければ、フランスでワールドカップ日本初出場という歴史自身がなかったはずなのだから。クライマックスとして上げられるのが「ジョホールバルの奇跡」、対イラン第三代表決定戦。得点したのは中山、城、岡野。この三得点それぞれへの最終パス(アシスト)は全て中田が出したものだった。

 さて、この彼、その後も日韓、ドイツと三回のワールドカップを引っ張り続け、さらに希有のアスリートであることを証明し続けて見せた。これが、中田の二十歳から二九歳までの出来事なのである。そもそも「三大会連続出場」は他に川口、小野だけだし、「三大会レギュラー出場」ともなればもちろん、中田以外にはいない。こうして、日本サッカー界の常識を覆した革命児と表現しても、サッカー界の誰一人反対はできないという選手なのである。

 これは今回に付ける注だが、その後三大会連続名選手がもう1人生まれた。長谷部誠である。彼はしかも、三大会連続キャプテンだ。長谷部については、このブログで、岡崎慎司に次いで多くのエントリーを書いているのでお読み願えれば嬉しい。その長谷部が、常にこう語っている。「ヒデさん、日本サッカー界に必ず戻ってきて下さい!」。と、ヒデはそんな長谷部の憧れの選手でもあったのである。

 サッカー選手として、どんな特長をもっていたか
 二十歳の彼のパスは、「『追いつけ!』という不親切この上ないもの」と日本の評論家たちから総スカンを食った。が数年後にはもう、彼のパススピードでしか世界には通用しないとは、周知の事実となった。
フィールドを鳥瞰していることを示すあの広い視野はどうやって身につけたものなのか?」。こちらは、反対者のいない関係者全員が初めから一致した驚きの声だった。どんなプレー中でも背筋を伸ばし首を前後左右へと回してきょろきょろする彼のスタイルは、その後日本の子ども達の間に広がっていったものだ。正確なロングパスは正確な視野からしか生まれないのだから。
「人のいない所へ走り込まないフォワードにはパスをあげないよ」。これも今や、「フォワードは技術以上に、位置取りが全て」という、日本でも常識となった知恵だ。これについては日本FW陣の大御所、中山雅史のこんな証言を読んだことがある。
「中田が俺に言うのね。『そんなに敵ディフェンダーをくっつけてちゃ、パスがあげられない。どこでも良いから敵を振り切るように走ってって。そこへパスを出すから。そしたらフリーでシュート打てるでしょう』。俺、そんな上手くいくかよと、思ったね。でもまー、走ってみた。きちんとパスが来るじゃない。フォワードとして『目から鱗』だったよ!」
 この出来事が中田二十歳の時のことだ。十年上の大先輩によくも言ったり!従ってみた中山もえらい。中山のこの「えらさ」こそ、三九歳の今日まで現役を続けられている最大の理由と、僕には思えるほどだ。封建的な日本スポーツ界では、希有なエピソードなのではないか。
(なお、これも今回付ける注だが、中山が2回得点王になったのは、この年98年と、2000年のことだ。31歳、33歳のゴンのこの得点力急増に従って、いわゆる「J至上最強チーム・ジュビロ磐田」が生まれる。このことについて、間接的にせよヒデの影響があったのは間違いない。僕はずっと、そう観てきた。)
 中田はまた、今では当たり前のことだが当時としては珍しく自分個人用のサッカー専用体力トレーニングにプロ入り以来毎日、汗を流し続けている。「走れなければサッカーにはならない」、「外国人には体力負けするなんて、プロとしては言い訳にもならないよ」。自らのプレー実績で示してきたこれらのことの背景こそ、このトレーニングなのである。
 こんな特徴・「世界」をどのように知り、身につけたのか
 さて、これら全ては今でこそ日本でも常識になっているものだ。しかし、中田はこれら全ての「世界水準」を二十歳にして、どうやって身につけたのか。「世界から習った」、「例えば十六歳で出会ったナイジェリアから」などと彼は述べている。ほとんど世界の相手を観察してえた「知恵」なのである。もの凄い観察力、分析力、練習プログラム考案力、自己規制!それら全てにおいて、なんと早熟だったことか!この上ない頭脳の持ち主が、観察のチャンスに恵まれたと語りうることだけは確かであろう。

 スポーツマスコミを軽蔑していたから、ナカタ・ネットを作った
 彼はまた、世の全てが媚びを売るがごときマスコミへの反逆者でもある。「嘘ばかり書く」、「下らない質問ばっかり投げてくる」と主張し続け、「こんなものは通さず、自分の大事なことはファンに直接語りたい」と、スポーツマン・ホームページの開拓者にもなったのだった。弱冠二一歳、九八年のことである。それも、日本語、英語、イタリア語だけでなく、中国語、韓国語版まで備えたサイトに育ち上がって行った。国際人というだけではなく、アジアの星にもなっていたということなのだろう。
 他方、日本のサッカーマスコミは未だに程度が低い。テレビのサッカー中継でも、ボールばかりを追いかけているように見える。サッカーの神髄はこれでは絶対に見えてこないはずだ。この『ボール追いかけ』カメラワークは野球中継の習慣から来ているものだろう。野球はどうしてもボールを追いかける。その習慣で、サッカーでもボールを追いかける『局面アングル』が多くなっているのではないか。それにもう一つ、新聞などの野球報道でも、勝ち負け、得点者に拘りすぎているように思われる。サッカーの得点は、ほとんど組織の結果と言って良いのだから、フォワードよりも組織を写して欲しいと思うのだ。得点を援助したラストパス、いわゆる「アシスト」報道がないのも、日本の特徴だろう。

 ありがとう、中田英寿。僕をこれほどのサッカー好きにしてくれて。僕の生活にサッカーを与えてくれて。】






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今年、面白い日本サッカー 文科系

2023年08月25日 08時50分44秒 | スポーツ
 今年、日本サッカーが僕には特に面白い。遠藤航がイングランドはリバプールに電撃加入、早速勝ちゲームの締め括り役で入って、現地でいろいろ大評判になっている。代表の元10番中島翔哉が日本に戻ってきて、浦和に入った。
 なんか、NHKも含めてマスコミが野球ばかりを特に念入りに押し出していること明らかな昨今、他のスポーツ好きは野球を無視してやろうという呼びかけの意味も込めて、これを書く。野球自身の無視ではなく、野球マスコミの無視ということだが。

 遠藤が入ったリバプールは、去年こそプレミアの5位だったが、つい最近チャンピオンズリーグで優勝した強豪だ。チームの過渡期として中盤の何人かが辞めたりしたから、遠藤に白羽の矢が立った。ドイツナンバーワンという強力なデュエル能力を買われての30歳移籍である。と言っても、ここの以前の中盤守備の柱であった名選手も29歳で入っていたのだから、この位置としてはまだまだやれる年齢と名監督クロップは見ているのだろう。さらに、日本人の守備的中盤選手は寿命が長いと思う。この寿命の長さは、同じドイツの長谷部を見ても分かるとおりで、日本人の人種的体質や、特有の体力維持などの勤勉さが絡んでいるかもしれない。香川真司や南野拓実がプレミアで決して成功とは言えなかったから、遠藤がレギュラーをはれば、レスター優勝時のレギュラー・岡崎慎司以来の実績ということになる。
 なお、遠藤の最初のゲームでは、こんな評価があったし、その期待は大きい。
「前へのボール奪取寄せが異常に速い」
 この寄せの速さは僕も観たが、走り出しの大きい2~3歩が猛烈に速い上に、判断も異常に速いのだろう。

 中島翔哉は20歳ほどから、日本期待の名選手だった。ゴール前の左45度ほどからの長距離シュートという特技とパス能力などが特に印象に残っている攻撃に特化したMFだ。つまり、日本が最も早くから世界名名選手を出し続けて来たその位置のトップであって、往年の香川真司並みの力があると僕は見ていた。中島の歳は確か29歳だが、アジアチャンピオンズリーグで優勝したばかりで「さーこれからも」という名監督を得た浦和レッズの希望の星である。


 日本代表では、相変わらず伊東純也と三笘薫。この二人は世界でもそう多くないような絶対的スピードの点取り武器である。「これからの日本サッカーはスピードだ!」という、その絶対的スピードの持ち主。それも、久保建英のようなスキルのスピードとは違って、「ぶち抜くスピード」なのである。伊東のこれが、同じポジションの久保を外しても伊東がレギュラーとして選ばれる理由なのだと思う。三笘は間もなくプレミア強豪に引き抜かれるだろうが、伊東のほうもまだまだ活躍できる。伊東は、僕にはフランスのエンバペに似たプレースタイルと見えるのだが、あの速さを活かすシュート力やクロスとドリブル能力をどんどん進化させているのには驚くばかりだった。

 今年も、日本サッカーは面白い!


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遠藤航がリバプールへ!  文科系

2023年08月18日 13時12分52秒 | スポーツ
 30歳になる彼が、プレミアの名門リバプールに入るようだ。名監督クロップの要求だから、驚いているし、また超嬉しい。南野拓実の成功とは言えない前例もあったが、遠藤は、ゲーム出場など普通の成功はするだろう。なんせ、ドイツナンバーワンのボール奪取力で名を轟かせてきたのだから、ドイツ・ドルトムントの監督としてのし上がってきたクロップが目を付けるのは極めて順当なこと。今年プレミアを見る楽しみが増えたな。
 ところで、三笘のステップアップは何処になるのだろうか。

『 【AFP=時事】ドイツ・ブンデスリーガ1部のVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)は17日、日本代表MF遠藤航(Wataru Endo)がイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)へ移籍することを容認したと明らかにした。 
 シュツットガルトを率いるセバスチャン・ヘーネス(Sebastian Hoeness)監督は、遠藤が「クラブからリバプールとの交渉を許可された」と述べた。また、メディカルチェックのために英国へ飛び、この日は練習に参加していないとも明かし、「彼は30歳にして、プレミアリーグのリバプールに加入する機会を得た。それは彼の夢だ」と語った。 ヘーネス監督は「とてつもなく重要な選手」の損失を「喜んでいない」とした一方で、「クラブの視点からすれば、経済的なパッケージは良い」と述べ、「彼がいなくなるのは寂しい」と別れを惜しんだ。  独誌キッカー(Kicker)によれば、リバプールはシュツットガルトに移籍金2000万ユーロ(約32億円)を支払うという。  シュツットガルトとの契約が2024年に満了予定だった遠藤のリバプールへの電撃移籍は、同クラブの新スポーツディレクターであるヨルグ・シュマッケ(Jorg schmadtke)氏が話をまとめた。  リバプールは今夏、主将のジョーダン・ヘンダーソン(Jordan Henderson)とファビーニョ(Fabinho)がサウジアラビアへ移籍して以降、守備的MFとの契約を模索していた。』
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ストーマ老サイクリストの手記(468)トレーニング過多の症状?  文科系

2023年08月17日 08時21分59秒 | スポーツ
 7月13日に前回を書いて以来、これを書けなかったのは、故障したから。トレーニングの誤りか、右の足裏前部全体がちょっと見でも分かるほど腫れて来た。2週間以上前からのことだ。膀胱摘出からのストーマ付き身体で走ると尿に血が混じるからランは諦め、サイクリストとしての体力維持に努める目的で、日常の有酸素運動としてやっているスクワットや爪先立ちのやり過ぎが「きっかけ」のようだ。
 トレーニング可能な程度の痛みだったから様子見だったが、昨日馴染みの整形外科に行ってきた。信頼する医者から、こんな診断。
「人差し指との間で親指の骨が変形していて、擦れて水がたまっている。老人の膝に水がたまるのと同じ原理だが、ここは珍しい。ただし、ここはこれ以上は酷くはならないから、水も抜かず、運動してよし。サイクリングならどんどんやりなさい」
 切除した膀胱癌に対する今の投薬・オプチーボ副作用など内科的病も含めていろいろ心配していたから、本当にほっとした。ということで、今朝は両脚・片脚爪先立ち80回ほど、スクワット100回にダンベルなどなどを20分励んだが、確かに患部は酷くならない。またまた大きく一安心。

 82歳の人間がなぜこれほど運動に拘って来たのかを今一度。有酸素運動が、物事への「やる気」全般、つまり精神の能動性をもたらすと年をとる程に痛感してきたからだ。年をとって疲れやすいことと結びついた倦怠感が増してくる程に、より強くそう感じてきた。と言っても、正式スクワット100回を毎日できる人間だから、疲労感と言っても多分多寡が知れているのだ。

 さー、これで一安心、さしあたり一日サイクリング百キロを目指して再出発だ! 当面明日からは3泊4日で安曇野内北部のとある山荘へ行く。娘の運転でその家族3人とともにその友人たちと合流する10年以上続いた晩夏恒例行事だから、さぞ身体を動かすことだろう。もちろん、ギターも持っていく。今はアストリアスという曲をやっているのだが、ちっとも上手く弾けないから。


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ストーマ老サイクリストの手記(467)やっと50キロ乗った  文科系

2023年07月13日 09時19分32秒 | スポーツ
 6月10日に36キロから、名古屋郊外も含めた東西南北あちこちを走り、29日には瀬戸市まで往復38キロと、3日に名古屋西端庄内川まで行って名古屋港近くまで川を下って帰ってきた。これが41キロ。この程度なら翌日の疲労はほとんど感じられなかったというわけで、50キロ、60キロと伸ばしていく積もりになることができた。

 そして、昨12日、朝8時出発で名古屋の東外・愛知池を2周回って(約15キロ)帰ってきて、51キロ。この時は、最短距離を取った往路が16キロ、復路は名古屋東北方面を大きく迂回する道を選んで20キロ。この復路の初めには、愛知警察署近くのとある喫茶店で長い休憩兼早い昼食でエネルギー補給をして、後は一直線、ほぼ午前中だけで快調に戻ってきた。

 ランニングをやめざるをえなくって1か月が過ぎ、ストーマを付けた身体の乗車、使い方にも慣れてきた。特に、坂道などの、新しい身体の使い方が分かってきた。長い上り坂で、今の身体に合ったギアをきちんと探すと、疲れ方が全く違うのである。弱くなった身体で走るのに極めて大切な知恵を発見した思いだ。こんなわけで後の疲労も少なくなっていて、翌日である今日も、同じ事ができそうな感じなのだ。この運動に身体がどんどん強くなっているということだろう。

 平均20キロ程とスピードが遅いので、使用カロリーは1時間200ほどだが、結構食欲も出る。ちなみに、メーターに残っている最高速度は47.1キロ。ただこれは、猛烈な下り坂を飛ばしてみた結果にすぎないけど、我が三〇年物のビンテージ・パナソニックはこんな性能をキープしているということだ。そして、何度も書いてきたことで、走った後の2~3日は、何よりも精神の能動性が上がったナーと感じる。現在の僕にとって、これが有酸素運動の最も大きい効果だ。


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ストーマ老サイクリストの手記(466)サイクリング記として続行  文科系

2023年07月05日 01時14分29秒 | スポーツ
 これを読んでいただいてきた方もおられることだし、サイクリストをしばらく書いてゆくことにします。まーどこまでできるかを見届けていただくということになるでしょう。

 6月10日に36キロを走り、以降(膀胱全摘後のストーマの)尿に血が混じらないからと確かめつつという理由によって、長い散歩、階段往復、そしてロード・サイクリングをやってきた。なにしろ、運動をしないと物事への意欲が減退してくると感じられて仕方ないからだ。ips細胞の山中伸弥がこれと同じ事を語っているのを読んだことがある。

 我が家の18段の階段往復はこの間、最高100往復まで。最近のサイクリングは、29日に38キロと、3日に41キロなどをやっている。いずれも航続時速20数キロというこの速度・距離ていどなら、疲労が翌日にはほとんど感じられないから、50キロ、60キロと少しずつ伸ばしていくつもりだ。ただ、膀胱摘出の後、有名な免疫力強化促進の抗がん剤・オプチーボを月1で点滴して来たから、まだまだ慎重になっているのである。僕の場合の副作用として、皮膚のかゆみと発疹の他、多少の脈拍異常もあるようなので。


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マスコミ・スポーツに、野球帝国主義  文科系

2023年06月14日 08時31分46秒 | スポーツ
 標記のことは嫌らしいとさえ思う。卑しい人間のやることだ。何よりも、これ。どんどん野球人気に追いついているやのサッカーのネット記事画面について、横の欄外を野球記事紹介ばかりで埋め尽くしている。それも「スポーツ雑誌・ランキング」とか、訳の分からない「自己弁護」文句を付けたりして。そして、この逆はない。つまり、野球記事の欄外の「ランキング」は、やはり野球記事なのである。
 これがなぜ卑しいか。野球以外のスポーツ好きを野球に引っ張って行こうという狙いありありに思えるからだ。ネット報道社会、編成者には、普通の公正という感覚はないのであるかと思う。

 野球以外のすべてのスポーツファンに訴えたい。こういうことをひどく感じた後の日々しばらくは、どんどん野球記事を無視してやろうじゃないか。こんなのは、野球マスコミ界のエゴが目立った宣伝としか言えないのだから。

 ちなみに、NHK・BSの日曜日なども、その野球づくしに辟易とする。この面では、一体何が公共放送か。日本とアメリカ、両方の野球が番組に押し寄せ、攻めてくる気分だ。俺はもっと別のものが見たい。金払ってるんだぞ! 

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ストーマ付けた老サイクリストの手記(465) ランナー断念以降  文科系

2023年06月11日 03時13分51秒 | スポーツ
 この手記を続けるかどうか半信半疑のまま、今回は取り敢えず書いている。ストーマ付けてもこれくらいはできると、ご同輩らに伝わったら嬉しいという主旨だ。

 走るとストーマの尿に血が混じるから断念したと、この8日主治医に伝えた。最後に走ったのは、5月28日。ストーマの「擦れ」から尿に血が混じるのは普通のことで、問題はその量。僕の場合は多いようだから、腎臓へのダメージを考えてランをやめたということだ。
 以降、身体の若さをキープするためいろいろやっている。保った「若さ」が、ギターや同人誌、庭仕事、ブログ、家事など、僕の生活(活動)の土台になっているのだから。結果分かったのだが、自転車や階段往復では尿の色はほとんど変わらない。これには本当にほっとした。

 僕のロードバイクは、中学同級生男女による「青い山脈サイクリング」から始まって、ランよりもずっと歴史が長い。が、今回ばかりは初め恐る恐る、4日14キロから、26キロ、そして10日が36キロと難なく走れた。スピードも25キロ時弱に抑えているせいか事後疲労も血尿もなく、50キロ程度までは普通に行けるというのが、今の感触。26キロの日よりも、36キロの昨日の方が疲労が少なかったから、まだ鍛えられると分かったのは、望外の嬉しさだった。合間の階段往復、「所用は自転車」、孫との長い散歩なども良かったが、上半身の弱化対策は別に必要と感じた。
 そんなわけでロードバイクのチューブラータイヤを新たに2本買い込んできたものである。


 また、この3日間ほど庭の梅を収穫した。2本の木から実に7キロ。美味しい梅酒ができるだろう。去年から作っている「ブランディ―梅酒」がとても美味くって、今年の我が家ではもうこればかりにした。去年作ったこれは、ギターの先生などにもお分けしてきたが、まだかなり残っていて昨夜も楽しんだものだ。
 また、もう一つの庭の果樹、巨峰の葡萄が今年は豊作の見込みで、日々実が膨らむのを楽しんでいる。摘果をしても30房を優に超える勢いで、ちょうど二十年前に亡くなった母が遺した樹なのだなーと、大手術後の今年はさらにしみじみ。ちなみに、梅の樹1本も母の遺産である。これがなかったら、我が家の梅酒など考えられなかった。なんせ、名古屋のど真ん中、中区との境界線辺りの千種区の庭なのだ。ちなみに、斜め前の土地が先年、坪100万で売れるなど、子や孫はみんな財産に替えてしまう。後には、集合住宅か小分けした用地の3階建てで、庭など消えていくばかり。

 年を取ると、庭の自然がどんどん身近なものに感じられる。僕のような無宗教論者には、自然そのものが、近く僕がそこに帰っていく兄弟、日ごとにそう感じられるようになる。


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八十路ストーマランナーの手記(457)前進  文科系

2023年04月24日 00時45分45秒 | スポーツ
  19日水曜日のジムで生じた故障は、痛みが生じて即いち早く撤退したことが良かったようで、ごく軽く済んだ。それで、22日には家の階段60往復、23日にはジムへ行き、4月3日と同じ程度の退院以来最高調まで戻ったと判明した。そのことを4日に書いた453回目では、こうなっていたのだが。
『2月には20分程度を6キロ時ほどでしか走れなかったという覚えだったが、この前半終わりまで走った30分は3・2キロ近くになった。そして後半の30分は、最初から最後まで走って、3・26キロになった。その平均心拍数はムラがあったが、145bpmほど。最高心拍数は昔と変わらず165ほどにはなっていた。こうして、2月と最も違ったのは、走るスピードの方が歩行よりも速くなったことである』


 これに対して、23日はこんな結果だ。30分2回にプラス15分で、各3.1キロ、3.2キロ、1.5キロと走り、合計75分で7.8キロ。脈拍は140bpmを切っているから、これは4月3日より前進している。
 今の常用最高速度は6.5キロ時ほどで、3分ほどまでと短時間なら7.5キロ時も可能になった。常用速度を上げると翌日まで疲労感が残るから、今日のこの6.5キロ時が去年手術前往年の9.5キロ時ほどに当たるようだ。ちなみに、このスピード差は歩幅の減少から出るもの。以前の90㎝弱が、今は65センチほどになっている。筋力、心肺機能を上げて、これをどれだけ戻し、伸ばすことができるか? こういう時に生じる故障を警戒しつつのことだから、全く無理はできないのだが、努力してみたい。この努力の日々の跡を手帳に書き込めるのがとてもうれしい今である。


 ところで、22日には母校である中高一貫校の友人と長年続いてきた飲み会が開かれた。2009年の秋から8人で続いてきたものだが、82歳ともなるともう3人が故人だ。それぞれ、胃がん、肺がん、リンパ腫なのだが、僕だけが前立腺、胃、膀胱と3回も癌をやって生還し、なおランナー復活に努めているとあって、皆にからかわれたものだ。「俺らよりもずっと元気で、どうなっとるんだ?」と僕の足取り軽さなどもからかわれた。同じことを、ギター仲間やランニング仲間からも言われるのだが、病気を早期に察知し、治った直後の体育的な過ごし方など、生活習慣の違いなのだろう。このこと自身に僕がスポーツマンであり続けてきたことが深くかかわっていると確信するのである。
 前立腺はPSA値が多いと分かってから気をつけていたし、胃は(胃癌の元)ピロリ菌を駆除したあと毎年内視鏡検査をして来たし、膀胱は尿検査を定期的に行っていたもの。そう言えば、癌ではないがもう一つ重大病があったな。慢性心房細動。これは59歳のランナー入門間もなく不整脈が出始めて、これが慢性細動になったら即カテーテル・アブレーションという根治療法があると知っていたから気をつけながら走ってきて、2010年に細動即手術と2度やってその後ずっと完治。これもやはり、知識に基づく早期発見ということなのだ。




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ネットニュースの野球帝国主義を忌避する  文科系

2023年04月06日 00時12分30秒 | スポーツ
 ヤフーニュースを見ていて思った。「主要ニュース」画面に野球の記事が多すぎると。
「野球の何が『主要ニュース』か」
「野球ニュースも(もちろんサッカーニュースも)、よほどのことでない限り、スポーツ画面の中に入れておけ」

 このような「野球帝国主義」に反感を持つ人々は多いはずで、その方々、簡単に忌避する方法はもうご存じですよね。

 ニュース画面最上段に「経済」「国内」「国際」「エンタメ」などのニュース区分があるから、その中のお好み画面をクリックすることだ。「いつの間にか野球ニュースを読まされている」ということがないように。

 ネットがこんなことをやるって、野球界から相当のお金が流れているのかな? そう勘ぐりたくなる。最近「いつの間にか広告を読まされている」という仕組みが問題になっているようだが、これもその一つなのか。なんらか金が流れていたとしたら、そういうことになるが。


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野球記事ばかりのネットに辟易  文科系

2023年04月02日 14時09分41秒 | スポーツ
 最近のネットは野球記事ばかり。そこに球界復興というある種の大風呂敷、作為を感じた。ただでさえ「スポーツマスコミにおける野球帝国主義」を感じていた僕として、そのほかのスポーツ界を代弁し、世界野球界をちょっと貶してみたい。

・WBCで優勝日本はどれだけの分配金があったか? これが13%だけだったと聞いた。本部がほとんど持って行ったということは、米国が持って行ったということではないのか。だとすれば「なんじゃこりゃ? やめちまえ」という話になる。

・世界順位を付け始めたようだが、30位まで国の順位がつくのか? 200位近くまで順位が付くサッカーに比べてやっている国が非常に少ないのだし、そもそもプロのある国が一体どれだけあるか? だからこんなことが起こる。プロとアマを一緒にして、ごく少ない国で順位を付けるしかない。WBCでも日本の相手はほぼアマチュアチーム、アマチュア選手も多かったはずだ。アメリカの大学生とか、米二軍にいたとか。ボクシングでこんなことをやれば、井上尚弥の相手は殺されてしまうかも知れないのである。

・日本でもプロ野球はずっと12球団しかない。これがある地域以外の地域、地方の野球界はどう配慮されているのか? 地域、地方も、学生野球やアマチュア野球なども、歴史的にこの12球団に仕えて来たように感じられて仕方ないのである。そう言えば、マスコミ業界はその昔、プロ野球球団のオーナーだった。今でもその関係は一部続いているのだろう。そういう関係者で囲い込んだ世界? 道理で、数ある学生スポーツ界の中でも高校野球だけは格別大々的なマスコミ種になってきたわけだ。金のかからない、12球団の支配下世界? それをマスコミが支えている? 高校球児のドラフトまでを大々的に宣伝しているに等しいスポーツ界など、他にはないはずだ。これとは逆に、プロスポーツ界はアマチュアや地域スポーツ全般にももっともっと貢献すべきと僕は思ってきた。

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八十路ストーマ・ランナーの手記(452) 今一度、老化防止の最要諦   文科系

2023年03月29日 00時16分39秒 | スポーツ
 標記のことでいろんな議論がされる世の中になりました。が、ここでも折に触れて描いた、案外見落とされている肝心の議論を、もう一度分析的に紹介してみます。「週2~3日、1日8000歩速めに歩くのが理想」という議論について。なぜそうなのかを理解していれば、この応用も利くようになり、自分に適した補強、効果あるやり方や手抜きなども考えられるようになるものです。

 肥満や心臓病、脳卒中、若い脳などの対策要諦は、心臓、血管などを元とした血液循環機能をキープせよということ。高齢になっても普段の心拍数が若い時の低さのままで、最高心拍数ができるだけ高いというのが、心臓や血管が若いということ。どうすればこれを保持、強化できるか。長距離ランナー最良の練習にLSD理論というのがありますが、それに学ぶことでしょう。長時間、ゆっくりと、距離を長く走るというものです。この逆行がこういうこと。一定強度がある歩行などを年を取ってしなくなると最高心拍数がどんどん下がってきて、その心拍数の運動しか出来なくなり、それに合わせた心臓、血管になってしまうという悪循環がおこります。老化防止に1日8000歩というのは、こういう悪循環にあらがう、「LSD理論老人板」という意味があるということになります。
 LSD的運動をやっていると、同じ強度の運動の心拍数が次第に下がってきます。これにつれて、この強度の運動で息も弾みにくくなり、前の心拍数まで運動強度を上げられるようにもなっていきます。

 ちなみに、この5月で82歳になる僕のことで恐縮ですが、去年春に癌にかかるまでのランナー生活で一定持続最高心拍数は165ほどありました。通常のそれは60ほどですから、心拍数にして100ほど運動強度を上げられるわけです。ただしそんな僕ですが、ランナー入門をしたのは、59歳の時でした。それまでいろんな運動はやっていましたが、40代の自転車通勤が大きかったと思います。ロードレーサーで片道9キロを飛ばしましたから。
 こういう「体育」歴だったからこそ、今のこんな結果も。30歳の時に作ったダブルの礼服が今も着られるのです。体重58キロ以内は、大学生の時のまま。ちなみに、体脂肪率は13~11%ほど、ジーパンのウエストは29インチです。つまり、こういう心臓、血管を保つ適度な運動をして来ると、筋肉が落ちた分脂肪が増えるだけで、中年太りはない。酒も飲みますが、それも含めて運動した身体が必要な分だけしか食べないようにできているということだと思います。時には週2日などという禁酒日も長く持ってきましたが。 
 
・1分で120歩で、1時間7200歩。これは理想。
・少ないと意味がないかと言えば、そんなことはなく、汗が出始めて身体が温まるまで運動し、それから10分でも20分でも歩けばその分心肺機能は伸びます。要は、血管全体が開いてからどれだけLSD運動をしたかというのが要諦なのでしょう。
・だから普通は、掃除などの家事をやって、それから歩いても同じような意味になるし、30分歩くだけでも意味があるし、家の階段往復30分とか、少々強めの自転車30分でも、これらを日々組み合わせても良いわけです。
・若い頃の心肺機能の蓄えにもよりますが、40、50代は案外大切なもの。そのころLSD的運動がなかった人は老人になって大変苦労することになります。

・これにあと一つ、全く別の追加があります。活性酸素対策。運動すると身体にこれをも取り込みますが、活性酸素は動物の細胞老化を最も早める物質だから、この中和が必要なのです。無酸素系の激しい運動家においては、活性酸素摂取が急増します。相撲取りや、ラグビー、自転車競技の選手らに早死にが多いのは、これが理由。対策は野菜を取ることですが、「最強の野菜スープ」という癌学者の本をこのシリーズで何回か紹介しましたので、それを参照してください。このシリーズの399回目(22年1月1日分)などに紹介してあります。ポリフェノールを取りなさいというのは、この「中和」に働く物質という意味です。
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ダルビッシュ有のこと   文科系

2023年03月15日 05時22分13秒 | スポーツ
 WBCでダルビッシュ有が、プロ野球界では珍しいような大きいイニシアティブを取っていると思った。サッカー・ワールドカップの長谷部や吉田のような。彼を以前から、プロ野球選手としてはとても珍しいお人だと、僕は注目してきたものだ。こういう「スポーツ人種」だということで、旧稿を再掲したい。

【 投手ダルビッシュ有  文科系 2020年11月24日 11時37分24秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 愛読しているスポーツ・グラフィック「ナンバー」最近の、米大リーグ投手ダルビッシュ有特集号を読んだ。二つの米大リーグ各一人だけの最優秀投手に与えられるサイヤング賞を今年こそ取るかと騒がれた彼だが、その凄みの在処をこの記事は分かった積もりにしてくれる。ちなみに、今年の米両リーグのサイヤング賞投票では、彼と前田健太がそれぞれ二位になっている。二位ダルビッシュは、二〇一三年に続いて二度目だ。そして、この日本人二人がダルビッシュ主導で事細かな技術の交換・交流をしあってきたとあった。ここまでの技術交流は日本野球界では希有な事だと、これは前田の驚きの言葉である。
 この特集にはさらにダルビッシュと同リーグで今年サイヤング賞を取ったトレヴァー・バウアーを取材した長文の言葉が載っていて、その題名がこうなっている。「Yuの底なしのファンとして」。このバウアーの記事がまた、ダルビッシュとトレーニング方法や技術の交換を前田以上に重ねてきたと報告してくれていたから、びっくり仰天。同リーグの本年度サイヤング賞投手と、もう一方のリーグ投票二位との間に有がいて、この三人の教え合いでこの到達点なのかとも想像できて、そのことにとにかく心を揺さ振られた。アメリカでも珍しいことなのだろう。

 投手としての有はまず、11種類の球のそれぞれを大きく緩急付けて操ることができるとあった。それも、他人の目では同一フォームで投げ分けていて、コントロールもよい。さらに、スピードがある球種の軌道は出だし三分の二までは同じで、最後の三分の一で変化していく。バットを振る方は、球種を見抜いた瞬間に打球ポイントを決めるわけだから「最後三分の一まで球種が分からない」というのは、凄く困ることなのだ。これらは、有の研究家とも自認しているバウアーの証言である。直球と同じフォームで変化球を投げるというとチェンジアップと紛らわしいが、チェンジアップは遅い変化球であり、ダルビッシュが多く投げる変化球は、カーブよりも十キロ時近く速いスライダーである。

 さて、ダルビッシュは投球改良を言葉にすることに腐心してきたという。自分の投球映像を繰り返し見つめながら言葉に表現して、気づいたことをメモに残す。もちろん、この言葉のままに身体がそのまま動くわけはなく、ある日突然身体の動きから「これだっ!」と気づき、「その感覚」を追い求めていくのだそうだ。彼はこのように投球をあれこれ言葉にしていくのがとにかく好きなのだと言う。それも野球自身は大好きと言うほどじゃなくってと付け加えているところが面白い。彼のこういう「投球技術研究好き」が極まった末の出来事こそ、他の優れた投手との技術交換なのだろう。日本の球界では許されていないとされるこのやり方について、ダルビッシュは球界批判をわざわざ付け加えて見せる。

『日本の球界史でも「平松のカミソリシュート」などとよく言われますよね。でも、平松さんがこれを誰かにきちんと伝えなければ、後年消えて無くなるわけでしょう?』

  往年の大洋ファンで、弾む下半身から身体を前に躍らせていく巨人キラー・平松政次の美しい投球フォームが今でも目に焼き付いている僕としては、この言葉自身にゾクッとし、心打たれた。「真のスポーツマンとは、こういう人だ。勝ち負け以上に、どこまでもカラダを極めていく」。】
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WBCのチェコ・チーム?  文科系

2023年03月12日 09時39分11秒 | スポーツ
 WBCを昨夜観たら、相手のチェコってアマチュアチームだったから、思わず笑ってしまった。アメリカ・大リーグにいたとか、米大学で野球選手だったとかの選手がいても、それで世界大会って?? 例えばボクシングでこんなカードを組んだら、井上尚弥の相手などは殺されるかもしれないのである。そんなゲームが、ゲームとして果たして成り立つものなのか? それも世界大会として?? 組んだ人々はそう思わなかったのだろうか。これも、野球プロがある「数少ない国」のうちのいくつかが相談しあった商業主義の所業なのだろうなどと思い沈んでいたところだ。
 サッカーでも商業主義は嫌われる。イングランドサッカーが世界的人気があるのは、用具費がかからないことの他に商業主義臭が比較的少ないことがあるからなのだと思ってきた。だから逆にサッカーが世界に広がり、今やアメリカや中東の富豪から高く買われ始めたというのが、なんとも皮肉である。観るスポーツ、娯楽としてのスポーツも、アマチュアスポーツとてを携え合って進んでいくべきなのだと希望する。

 野球選手には何の恨みもなく、昔の落合、今の佐々木などは純粋に凄いと思うが、その商業主義は嫌いで、これが真のスポーツを毒してきたとずっと考えてきた。都会ではアマがなくなったに等しい相撲などは、廃れていく一方だろう。大相撲など、タニマチがいなくなったら、もうすでに即潰れるんじゃないか。あの懸賞金という制度など、何か露骨すぎて嫌いだ。今のスポーツとしてはもう野暮で、垢抜けてないというもの。「懸賞金いくつあった??!」って?
 「ネイマール」で有名になった時にネイマールについてここで、「イングランドサッカーはもう決してネイマールを取らないだろう」と書いた事があるが、これは現実のこととなった。世界的名選手ネイマールが、その全盛期にイングランドではもうプレーできなかったわけだ。ブラジル・サッカーの習慣「マリーシア」の結末なのである。

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スポーツ原点説くダルビッシュ   文科系

2023年03月09日 08時03分04秒 | スポーツ
 野球選手ダルビッシュが珍しいプロ野球選手だと最初に思ったのは、このこと。投球技術をアメリカのある名投手と(前田健太も交えて3人で)教えあって来たという話を聞いときだった。こう言いながら。
「日本では他チームの選手と教えあうのは、禁じられていた。今、これができて楽しい」
 また、関連してこんなことも語っていた。
「平松のカミソリ・シュートと言われても、今は何も残ってないですよね。平松さんがこれを残して行ってくれなきゃ、実にもったいない話ですよ」

 さて、こんな彼は「本当のスポーツ」を求め、その伝道者にもなりたいのだと観てきた。スポーツを観るスポーツ、つまり興業とか金銭とかばかりに換えてしまう風潮に意識して逆らっているとも。そういう彼が今、WBCを前にしてそういうスポーツ観を日本選手に熱烈に語っている姿が、改めてとても興味深いのである。日本の名だたる野球のプロたちがスポーツの原点をダルビッシュから拝聴して、技術を交換しているこの光景!

 プロスポーツには二つの面、観点がある。真のスポーツのほかに、興業としての「観せるスポーツ」とそれが肥大した「金銭スポーツ」、このための勝利至上主義。この後者は、エンターテインメント、つまり他人を楽しませる娯楽と言って良いだろうが、これが真のスポーツを歪めてきた。そんなスポーツは今、アメリカでも日本でも陰りを見せているのだろう。ダルビッシュもそれを感じているはずだ。こんなことさえ語ってきたのだから。
『「野球」はそんなに好きじゃない。投手の技術自身が好きなのだ』
 この場合の「野球」って何を指すのかと、僕は考え込んでいたものだ。

 プロスポーツは、真のスポーツを追いかけているアマチュアアスリートとともに、手を携え合ってその喜びを世に伝えてしか発展の道は開けないのだと思う。
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