たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

懐かしい恩師の言葉に触れる(5)

2021年03月11日 22時47分49秒 | 祈り
「あけましておめでとう

 日々のおつとめ 楽しいでしょう
 自分の職業にはほれることです。
 只今畑しごとに熱中しています。
 年末から娘宅で手伝いをしています。
 いつまでたっても娘々といって甘えさせています。
 68才になりまして、健康でいられることを喜んでいます。
 大変賀状がおくれて申しわけ有りません。」

 1982年1月13日消印の年賀状、母と同じ名前の、大好きだったやさしい先生、こうして年賀状に必ずお返事をくださっていました。いつから年賀状を送らなくなったのか、思い出すことはもうできません。ハードな仕事がいやでいやでたまらず、この頃沁みついた仕事は苦しいもの、いやなものという意識。彷徨い続けて気がつけば長い歳月が流れたのに、こんなに長く働いているのに、わたしはいまだに今自分が就いている職業にほれることができません。楽しい時間もないわけではなかったですがつかの間でした。苦しいことばっかりです。働く時間のほとんどが苦しみ。

 先生、生きるって苦しいですね、むずかしいですね。それでも与えられたいのちの時間をどうにかこうにか生き抜いていくしかないですかね、やれるところまでやるしかないですかね。

 2011年3月11日午後2時46分、一回目の大きな横揺れに、東京の某会社のボロビルの中でおそわれました。つぎなるさらに大きく長い横揺れにおそわれたとき、これで死ぬのかなという思いが一瞬脳裏をよぎりました。ここまで運よく生き長らえてきたいのち。

 生きていればこそ楽しい時間もある、観劇の時間がある、いつかまた飛行機に乗って飛び立てる日が訪れるかもしれない、そんな小さな夢と希望も生きていればこそですね。この世にいる間に今いちどAIRCANADAに乗って旅に出たいです、先生。