今年の巨人は今もって3割打者が現れない。26日現在でセリーグの3割打者は12人、内訳はヤクルト4人、広島、中日、阪神が各2人、DeNaが1人だ。最も打率の高い巨人の選手は長野で297だ。中心打者の阿部に至っては2割5分までいってない。それでも悠々と優勝した。
優勝インタビューで原監督は、貧打のことは言わずにチームの団結力を優勝の原動力とし、中でも守備力をあげた。巨人ではうん億ももらってる選手がごろごろいるのに広島菊池やヤクルト山田の3割打者の後塵を拝し、高給を食む巨人主力選手は月給ドロボーといわれても仕方ない成績だ。
そのかわり、前半負傷欠場していた亀井のように、交流戦でMVPを獲るような活躍をする選手が入れ替わり立ち替わり出てきた。低迷してた太田が終盤になって急に打ち出したり、菅野投手が欠場している間、小山ががんばった。打てない点を補ったのが積極的な走る野球で、ベテラン鈴木は速いだけでなく盗塁には技術が必要なことを見せてくれ得点力を高めた。
寄ってたかってチームワークで優勝したため、MVPを誰にするか難しいことになった。投票する新聞記者もこれには悩むことになる。真のMVPは4番打者を日替わりのごとく換え、毎試合調子のよい選手を見極め、負傷欠場やスランプに陥っている主力選手を引っ込め、2軍から調子のよい選手を引っ張り出した原監督である。コーチからの情報を重視し、起用した選手が結果を出すまで辛抱した忍耐力にも敬意を表したい。