行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

石油価格の謎

2015-02-06 23:45:36 | Weblog

これまでOPECが支配してきたように見えた石油価格、昨年末から100ドルから50ドルへ半分も下落し、逆オイルショックという言葉が出てきた。1970年初頭石油ショックの記憶がはっきりと残っている自分にとってまさに歴史のドラマを見ているようだ。米国で技術革新により、シェールオイル、ガスが開発され、米国がサウジアラビア並みの産油国になったことが原因であることは事実だろう。中国の強大な石油輸入が成長の低下により需要が下落したことも寄与している。

日本にとってはこの石油価格下落はクリスマスプレゼントだと昨年のこのブログで書いた。事実ガソリン代が120円台になり細君などはもっと下がるかもと期待している。これまでの歴史とは異なり、現在は各国中央銀行が金融をジャブジャブに緩めているので投機資金も何割かは石油にむかっており、価格の見通しについてはより複雑になっている。今日あたりはWTI市場50ドルで反発をしているが、60ドルぐらいになると今止めている米国のシェールオイル井戸が生産開始をすることになり、また下がるということもありうる。ようは誰も判らないと言うことだ。

ただ1900年代から石油値段を遡り、現代価格(実質)で引き直してみると結構規則的だ。1900年からほぼ20ドル台で推移し、1973年の急騰価格は50ドル台、第2次オイルショックで1979年に100ドルへ、その後80ドル、70ドルと下落し、1980年代後半より40ドル台から1990年代後半に20ドル台に下落した。そして2006年に再び100ドル台に急騰し、今回40ドル台に急落した。この傾向から大胆に推測すると石油価格は100ドルが天井で底は20ドルから40ドルであり、今回の局面では今が底の局面だ。。

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