行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ポツダム宣言を皆で読もう

2015-05-22 22:54:52 | Weblog

「私はまだその部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから、今ここで直ちにそれに対しての論評をすることは差し控えたいと思います」これは、先日の党首討論会でポツダム宣言をどう思うか聞かれた時の安倍首相の答弁だ。

歴史認識などと高度のことではない。日本の政治家が最も学ばなければならない1945年戦争終結に向けて出されたポツダム宣言をよく読んでないというのだ。その中に軍国主義で日本を破滅させた戦争犯罪人の責任追及が含まれているから忌避しているのか、党首討論ではもっと突っ込んで貰いたかった。

戦争を終結すべき条件が示されたポツダム宣言は戦後日本の民主主義国家への道を示している。私が重視するのは時期の問題で1945年7月27日には日本の外務省は把握し、東郷外務大臣は受諾やむなしとの思いであったが、陸海の大臣をはじめ猛反対にあい、当時の鈴木貫太郎首相は黙殺した。いたずらに時間が過ぎ、広島と長崎に運命の原爆が投下され、8月15日にようやく受諾することになった。

当時の大新聞マスコミも笑止な宣言で、聖戦遂行などと煽り、政府に強硬姿勢を迫った。政治家は勇気をふるい、命をかけてポツダム宣言を1週間以内に受諾を決断してほしかった。もたもたしていたため、原爆を投下したがっていたトルーマン大統領の思うつぼだった。
かつて私はポツダム宮殿の宣言を決めた部屋で上記のことを学んだ。全政治家、マスコミはポツダム宣言をこの機会に学んで貰いたい。

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