7月5日のこのブログで東芝の悲劇再びを書いた。それ以来、第3者委員会などで不正経理の精査が進み,先日4~9月期904億円の営業赤字と決算発表となり、事業の仕分けが小出しにではあるが出てきた。そして5人の旧経営陣を3億円損害賠償訴訟するとし、これで一段落と思ったが、今頃になって、東証からウエスティングハウス社の減損損金1600億円を指摘され、経理に反映すべきとされた。7月のブログで「福島原発の事故は世界の原発メーカーにショックを与え、フランスの名門アレバも経営危機をむかえ、政府の援助を仰ぐ事態だ。ウエスティングハウス社の経営状況はどうなのだろうか?東芝の経営に直接影響するだけに心配だ」と書いたことが現実になってしまった。
17日、東芝はウ社の減損金は再計算したら1156億円と発表した。次から次と不正経理が明るみに出て、今回もこれで終わりかと不信感さえ漂う。日経ビジネスなどは東芝は無間地獄に陥ったとまで書いている。無間地獄とは際限ない苦しみを味わう最も恐ろしい地獄だそうだ。
旧経営陣の提訴もマスコミにつつかれて踏みきった感がする。1日も早く責任者に責任を取らせ、不正経理の全体像を発表し、再建策を明示すべきだろう。そして20万人のグループ従業員に安心と、株主への不信感を取り除くことだ。大企業はいまや私企業を超えた社会の公器という認識を持たなければならない。