本日のトップニュースは東芝がようやくリストラ策を打ち出したということだが、内外の工場を閉鎖もしくは売却で1万人以上の従業員削減という内容、経営トップの失敗がついにここまで来たかという印象だ。今回の発端は重電やパソコン、新電力計システムの原価計算で損失を隠したことであった。しかし最も大きなリストラの対象は、テレビ・白物家電などのライフスタイル部門で約6800人を合理化すると発表した。
かつて家電では西の松下、東の東芝というくらい家電は東芝の屋台骨でブランドそのものであった。昭和30年代に東芝の電気釜や掃除機が我が家に入った時には近所の人達が見に来た記憶がある。最近ではノートパソコンもトップブランドで私も海外出張の多かった時代携帯用に使っていた。今回はそうした商品部門が真っ先にリストラされるとは正直残念だ。青梅のパソコン工場はどうなるのか、インドネシアの白物工場は中国企業に30億円で売るとか、断片的に報道され、何となく日本の電機産業の弱さを象徴しているようだ。
医療機器も東芝の将来性をになう部門で、健康診断で出くわす超音波検査器やレントゲンは東芝製だ。それをも売却するという信じられないリストラで、これでは解体だとする報道も解る。残すのは今回いまだ疑惑が残る原子力部門を含む重電と半導体というのだから新経営陣が何を考えているのか、理解しがたい。