行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ソフトバンクで起きたこと

2016-06-22 22:26:35 | Weblog
ニケシュ・アローラ副社長辞任の報道、1年前6月21日のブログで後継者として招いた同氏への巨額報酬を批判した。「総額165億5600万円の報酬内訳は株式による報酬が19億9500万円で、現金で145億6100万円。入社に伴う契約金を含むと言っても世界一の巨額報酬だ。巨額報酬で話題を呼ぶ米国での13年最高報酬はオラクルのラリー・エリソン最高経営責任者で7840万ドル(約96億円)だ。国内では日産自動車のカルロス・ゴーン会長兼社長が9億9500万円(14年3月期)だ。ソフトバンクは孫社長が19%の大株主だから誰も反対はないが、大丈夫なの?と思わざるを得ない」
「従業員の平均給与は正社員で1100万円だからアローラ副社長が受け取った現金報酬は従業員の給与の1323倍ということになる。GEの組合が1981年から2001年までCEOを務めた20世紀最高の経営者ジャック・ウェルチが組合員の400倍の報酬を得ていることに対し、同じ人間でそんなに価値はないとよく言ってたことを思い出す」と書いたがやはり無理筋の人事だった。
 
孫会長は自分がまだCEOをやりたいから等と言っているが、そんな理由だったら無責任、気が狂ったとしか思えない。背景にはもっと複雑な事情があるだろう。その一つは米国流強権をちらつかせるアローラ氏が高額報酬の割には思ったほどの実績をあげていないとの社内反発。そして米法律事務所ボーイズ・シラー・アンド・フレクスナーが1月20日付で送った書見で、アローラ氏がソフトバンクグループ入りした2014年以降のベンチャー投資の成果がふるわないなどと主張し、内部調査とアローラ氏の解任検討を求めていたこともあり、アローラ副社長ではソフトバンクがまとまらないと孫会長は判断したのではないだろうか。
 
ソフトバンク社内からは「ニケシュのために、いちいち英語で報告しないといけない」等、如何にも日本企業らしい反応も見られ、見ず知らずの外国人をトップに据えることの難しさを感じさせられる。
コメント
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