かんぽ生命保険不正販売で浮上した天下りの弊害

かんぽ生命保険不正販売をいち早く追及したNHKの番組「クローズアップ現代＋（プラス）」を巡り、日本郵政グループの要求を受けたNHK経営委員会が上田良一会長を厳重注意した問題。２つの大きな問題が表面化した。

 

一つはNHKの取材手法を「暴力団と一緒」と発言した元総務省事務次官の鈴木康雄・日本郵政上級副社長、自分の経歴を利用して(そのために天下りを受け入れてるのだが）NHK側の「クローズアップ現代＋（プラス）」でかんぽ生命保険の不正が暴かれ、続編をつくらせまいとしてNHK経営委員会を通じNHK会長に厳重注意という手段で報道を抑えた。正確な報道に対し「暴力団」の圧力と捉えたのは役人時代職権があったNHKに対し、自らの力を誇示したかったのだろう。こういった官僚は最低の部類で、そもそも監督官庁からの天下りは小泉総理時代禁止したはずだ。民営化になり、郵政職員の意識改革も進み、郵便局の窓口対応は良くなったのにこういった類の天下り上級副社長は罷免すべきだ。

 

もう一つはNHK経営委員会とは何なのだ。鈴木日本郵政副社長の抗議を唯々諾々と受け入れ、NHK会長を厳重注意するなど信じられない。本来なら逆に真実の報道を守るために抗議をはねつけるのが筋だ。国民はNHKが真実を追求してくれるから受信料を払っている。それを妨げる経営委員会など必要ない。無駄な費用をかけている。
国会できちんと解明して貰いたい。