今年の1月11日のブログでESG投信事始めを書いて、長期的には安定して収益を得られる企業はESG基準を満たしている企業だとした。しかし、個人ではどの企業がESG基準に該当するのか判断するには情報が不足している。専門家が選んで投信にしたESG投信を買うのが手っ取り早い。ESG投信もしくはESGETFは近年日米で登場し、今回のコロナ危機の洗礼を受けたので、日本の3本の投信、米国の2本のETFを較べてみた。データは日本は7月末、米国は6月末のものだ。いずれもコロナ危機以前1年前の水準を超えていることはESG基準の有効性を示している。
1年間の成績 信託報酬 分配金 投資先ベスト3
CAM ESG日本株ファンド 7.9% 1.496% 0 東京エレクトロン、中外製薬、富士通
シュローダーESG 3.73% 1.298% 0 ソフトバンクG、KDDI、TDK
eMAXISジャパンESG 0.2% 0.440% 0 トヨタ、ソニー、キーエンス
iシェアーズ MSCI 米国 ESG 11.61% 0.25% 1.28% アップル、マイクロソフト、セールスフォース
バンガードESG 米国株式 11.73% 0.12% 1.23% アップル、マイクロソフト、アマゾン
米国のETFにはFANG+Mが入っているので、成績は抜群で、8月末で見ると3割弱の年間収益率となり、日本の投信は歯が立たない。信託報酬、ETF経費率にもかなり差がある。日本の3本を比較すると、投資先によってかなり成績が異なる。コロナ危機は通信情報分野に有利に働いた。そのせいかeMAXISは製造業にウエイトを置いているので成績は最下位となった。もちろん10年先はどうなっているか判らないが、現在の状況だと米国ETFを選択ということになる。
逆にESG基準には該当しない企業は,バンガードの基準だと次のようになる。
(i) アダルト系グッズ生産; (ii)アルコール飲料生産; (iii)たばこ生産; (iv) 核兵器、化学、バイオ兵器生産、人向け地雷生産;(v) その他軍用兵器生産 ;(vi) 非軍事用火器、弾薬生産(vii)石炭、石油、ガスの生産及びそれに関連する企業;(Ⅷ)原子力発電