行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

コロナ検証、遠のくワクチン、政治力の貧困

2021-04-11 15:05:41 | 災害
 
コロナ戦時体制で思い起こす「蟻ときりぎりす」寓話

トランプ大統領をはじめ、多くの首脳がコロナウィルスに対する戦いを宣言し、非常時として自動車メーカーなどにベンチレーター(人工呼吸器)や医療用マスクの増産を命じている。それでも米国で......
 

感染者数が増え、第4波が取り沙汰されている東京、ワクチン接種の計画案では、4月第4週までに配る22区市は、1人2回接種を前提に、1箱975回分のワクチンを2箱ずつ配る。最終週は残りの自治体にも1箱が届く予定。都によると、都内の接種対象の65歳以上は約312万人。国は都の計画案に1部上乗せを想定しているが、それでも4月中に届くのは約5万2000人分で、22区市の接種率は0.5~2.2%、都全体の平均では1.7%にしかならない。米国は倍速でワクチン接種が進むというのにこの差はなんだ。驚いたことに台東区では医療従事者でもまだ接種が出来てないと報道された。肝心の医療従事者は3月で当然終わっていると思っていた。

それなのに世田谷と八王子には高齢者接種を始めると発表、八王子市は5日、専用コールセンターと専用サイトで先着順の予約受け付けを始めたところ、1時間半で配分量の上限に達し、市役所や保健所に問い合わせが殺到、孫がネットで素早く予約した人だけが接種できた。こんな狂騒的パフォーマンスは不信感を醸し出すだけだ。

日本は先進国で最も遅れているとの国会での議論、とんでもないブータンやアフリカの小さな島国より遅れ100番目ぐらい(下表)。田村厚労大臣は日本は患者が少ないからワクチンの治験が出来にくいなどと苦し紛れの答弁、「明らかに前安倍内閣の失敗」とは言えないからだ。

日本より先を行くイスラエルとかセイシェル、アラブ首長国などは昨年のこの時期にはワクチン確保に動いていたのだろう。別に自国で開発などしなくても確保している。昭島市からは何の連絡も無い、気長に待つしかない。

国別ワクチン接種

データは、オックスフォード大学のOur World inDataプロジェクトによって政府の情報源から編集されている。2021年4月10日現在

 
            投与量        人口比率
  100人あたり 合計 予防接種1回 完全ワクチン接種
世界 9.8 754,085,882
イスラエル 115 10,224,921 60  55 
セイシェル 107 103,968 67  41 
アラブ首長国連邦 93 8,923,543
チリ 63 11,778,275 39  24 
ブータン 63 473,393 63 
バーレーン 59 919,222 36  23 
イギリス 58 38,444,540 48  9.8 
モルディブ 54 280,186 51  2.9 
アメリカ 54 178,837,781 34  21 
モナコ 53 20,510 30  23 
マルタ 48 232,335 35  13 
サンマリノ 46 15,673 27  20 
セルビア 41 2,836,012 24  17 
ハンガリー 40 3,932,413 28  12 
カタール 37 1,041,632
シンガポール 30 1,667,522 20  9.5 
ウルグアイ 29 998,112 23  5.5 
アンティグアバーブーダ 27 26,424 27 
ドミニカ 25 18,112 25  0.5 
アイスランド 24 86,368 17  7.9 
モロッコ 24 8,552,304 12  11 
リトアニア 23 652,556 17  6.8 
以下中略      
日本          1.3       1,592,517  0.9 %   

0.4 %     

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