行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

コロナ不況への経済対策は先ずワクチンの開発だ

2020-04-30 16:41:00 | 事件

昨日からの補正予算の国会論議を見ていると、残念ながらワクチン開発については促進する(安倍首相)ぐらいで終わっている。コロナ不況が来ていることは1~3月期の数値を見ても明らかだが、コロナウィルスとの戦いが長引けば現在の25兆円諸対策(ようやく本日スタート)を更に上積みをしなければならない。敵を殲滅するには治療薬とワクチンの開発が急務だが、国会では本気に議論されてない。日本医師会の横倉義武会長が28日に「有効なワクチンが開発されないとオリンピックを開催するのは難しいのではないか」と話し、波紋を広げているが、やはりワクチン開発が鍵を握っている。特に医療従事者にはワクチン投与で、先ず院内感染を防ぎ、安心感をもって対応して貰わなければ医療崩壊は防げない。

国会ではなく、吉村知事の音頭で、大阪では阪大が中心となり、ワクチン開発への動きが加速されている。28日、テレビに出演し、 吉村知事はワクチンについて「今、大阪府、大阪市、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、府市の病院機構全部、オール大阪で進めています」と、さらに同知事は「ワクチン自体は動物に打っている状態。7月には人に打ちます。医療従事者です。最前線で闘っている医療従事者がワクチンもない状態」と憂え、「なんとか最初に防御として」「治験という形で投与していく」と語った。これが何故国会に出てこないのか不思議だ。

ニューヨークタイムスはワクチン開発競争では英国のオックスフォード大学ジェンナー研究所が最も進んでいると報じている。以下概略
ジェンナー研究所の科学者たちは、来月末までに6,000人以上が参加する新しいコロナウイルスワクチンのテストを飛躍的に進め、安全であることだけでなく、効果があることも示したいと考えている。オックスフォードの科学者たちは現在、規制当局からの緊急の承認により、効果が証明されれば、9月までに、利用可能になると述べている。また、米国モンタナ州の国立衛生研究所の科学者たちは先月、オックスフォードワクチンの単回投与でアカゲザル6匹に接種し、パンデミックを引き起こしている大量のウイルスにさらしたが、6匹が健康であったと報告している(試験を実施したマンスター博士)。「アカゲザルは人間に最も近いものです」とマンスター博士は述べ、科学者たちはまだ結果を分析していると指摘した。彼は来週他の科学者とそれを共有し、それから査読付きジャーナルに投稿すると言った。

治療薬については日本のアビガンの他、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は29日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として注目を集めている抗ウイルス薬「レムデシビル」の大規模な臨床試験の結果、プラセボ(偽薬)と比べCOVID-19患者の回復を30%以上早めることが示されたと発表した。

他国で開発した薬やワクチンがすぐ日本で利用できる保証はない。自国優先だからだ。大阪府の取り組みに期待したいが、国産ワクチン開発に国としても支援すべきだ。


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