行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

梅雨入りの昭和記念公園

2014-06-10 18:23:22 | Weblog

最近の梅雨はドカッと降るので、昔のように傘をさして花菖蒲見物とはいかない。今日は晴れ間をぬって散歩したが、紫陽花も花菖蒲も見頃ではなく、今週末ぐらいに7割開花となりそうだ。日本庭園の菖蒲園は手入れが悪く、最盛期の半分ほどの株数だ。
立川口から橋を渡って右に、谷を走る自転車専用道路に向けてのアナベルの群生、5分咲きくらいか

池の北側、菖蒲園と蓮池

 

 

 

名残のシャーレーポピーが西花畑と花の丘に強烈な彩りを添えている。6月15日(土)午前中、自由参加で花摘みが行われる。部屋をポピーで飾れるチャンスだ。

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花子と白蓮

2014-06-08 23:22:49 | Weblog

当初、朝ドラ「花子とアン」退屈だなと思ってみてた。ところが女学校での友達に仲間由紀恵演ずる白蓮が登場したのには驚かされた。柳沢白蓮は昔習った日本史に登場する人物だからだ。と同時に、花子の生涯に比較し、恋いに生きた歌人白蓮の生涯はそれこそドラマチックで白蓮に朝ドラを乗っ取られるのではないかと思った。

その後の展開は、東(山梨)が当然主体であるが、西(北九州)も炭鉱事故や嫁ぎ先での白蓮の苦労なども加わり、中園ミホの脚本はうまくバランスを取っている。今後白蓮の新聞記者との熱愛をどう扱うかによって興味は花子の上京、就職よりそちらの方に傾く。東西とも現地では観光客が増え、朝ドラの視聴率が高い故に筋書きは難しい。苦労人の中園ミホはそんなことは百も承知かも、期待したい。

先日、甲府在住の方から聞いたところ、ロケ地だけでなく、県立文学館で村岡花子の特別コーナーが設けられ、花子が日常使っていた着物や帯、こよりで止めた原稿、白蓮とやり取りした手紙が展示され、戦前出演したラジオ放送の録音で肉声も聞けるとのこと、普段はとなりの美術館の方がミレーの絵など人気が有るが、ここのところ文学館への入場者が増え地元は盛り上がっているようだ。

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ドラギマジックが効かない

2014-06-06 23:30:13 | Weblog

欧州中央銀行ECBドラギ総裁が昨日発表した日本の公定歩合に当たる金利の引き下げ(結果過去最低の0.15%)と銀行から預かる預金金利をマイナス0.1%(銀行からの預金に手数料を取る)にするといった方針、これまでにない思い切ったことでドラギマジックかと報じられた。狙いは明らかでユーロ高を是正し、デフレにストップを掛けることだった。
発表直後はユーロ安にふれたが、1日で元へ戻ってしまった。これは日本がかつて歩んだ道とよく似ている。日本も日銀がゼロ金利を続けたが、円高は是正されず企業の競争力は低下し,エレクトロニクス製品は壊滅的な打撃を受けた。そしてデフレ状態が続いた。ドラギ総裁はそのことを良く認識しているので欧州経済がデフレに陥る前に手を打ったということだ。

しかし、ユーロ高は続き、マジックは通用しなかった。専門家の議論は金利の引き下げ程度ではユーロは下がらない。ドラギ総裁はデフレの厳しさを甘く見た。米国FRBや日銀がやっている通貨をジャブジャブ発行する量的緩和(Quantitative Easing)を欧州中央銀行に促す市場の反応といった意見が強い。

日米の経済状態は今のところ回復し、この量的緩和政策が上手く行ったように見える。しかし、世界中にドルや円は動き回っておりその量は下記の通り想像を超える。
アメリカのFRBによるQE1(2008年11月-2010年6月、1兆7250億ドル)、QE2(2010年11月-2011年6月、6000億ドル)、QE3(2012年9月-、月額400億ドル)
黒田日銀総裁のマジックは「2年で日銀券や硬貨を87兆円から90兆円に増やし、日銀当座預金を47兆円から3・7倍の175兆円に拡大する」というもの、当座預金の175兆円で国債やETFやREITまで購入している。

欧州も同じことをこれからやるとなると、金余りと超低金利が世界中に大きなインパクトを与え、先ず頭にうかぶのはバブルだ。景気が良くなったのはお金を刷ったからでは、長続きしないのは当たり前でこれからは用心用心!!

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現代の焚書坑儒

2014-06-04 23:14:21 | Weblog

遙かなり天安門事件をブログに書いて5年経ったが、残念なことに中国政府は本日も「(政府発表319人死者)たいした事件ではない、当時の政府の行動は正しかった」と声明を記者会見で読み上げ、再調査や評価についてはにべもなく拒否している。それどころか70人の民主化運動家を拘留し、ネットでのブログで天安門事件という言葉が出てるだけで削除し、NHKなど海外放送が天安門事件にふれると放送を遮断するという有様。たいした事件でないならこうした弾圧はしないはずだが共産党の一党独裁体制が崩れることを恐れての行動だ。

かつて、秦の始皇帝は儒教を弾圧し、民間にあった医薬・卜筮(ぼくぜい)・農事などの実用書以外の書物を焼き捨て、始皇帝に批判的な儒家約460人を坑(あな)に埋めて殺したといわれる。これを「焚書坑儒」というが、現中国政府のやってることは「焚書坑儒」とどこか似かよっている。焚書はネットやテレビ放送の遮断、坑儒は民主運動家の拘留と読み替えられる。

5年も経ってるのに、いっこうに民主化が進まないどころか後退している。今や経済大国かつ軍事大国、中国の行く末は不気味だ。


2009年6月4日のブログ再掲
遙かなり天安門事件
あれから20年になる。私が電機労使の訪中団で初めて中国を訪れたのが1989年4月29日、中華全国総工会の招きであった。今では考えられないパトカー先導付き、通る信号はいつも青といった歓迎ぶりであった。ところが天安門に近づくと大勢の若者が集会を開き、北京市内の中心部でデモをやっていた。デモをしている若者はにこにこと楽しそうであった。中国も民主化への道を歩み始めたとさえ思えた。ただ、交通整理をしている警官は丸腰でデモ隊のコントロールにはまるで素人のようで、日本の機動隊みたいな警官は見あたらず、出てくるとなるとすぐ軍隊になるのかとチラッと思った程度であった。

その日は中南海の首相官邸で羅漢秘書長(日本だと官房長官)と周恩来の部屋で会談した。主たるテーマは電機産業の対中投資であったが、天安門のデモのことも話題になった。羅漢さんは私たちの子供もデモに参加しているので先鋭化はしないで収まると楽観的であった。

私たちはその後北京を離れ、地方周りをして帰国したが、天安門では民主化を要求して学生達がハンガーストライキに入り、地方からも続々と学生が上京しだし、5月18日にはハンガーストライキをやめるよう趙紫陽総書記が説得までしたが、共産党の保守派、特に李鵬首相(当時)が対決姿勢を打ち出したことで学生たちは急進化し、運命の6月4日には軍隊が戦車まで繰り出して弾圧した。民主化路線を取ろうとした趙紫陽は失脚し、中国共産党の一党支配は続いている。社会主義市場経済と称しているがあのときに民主化へ前進していればもっと早く発展へのスタートがきれ、地域格差や貧富格差が激しくない結果になったのではないだろうか。中国のバランス良き発展には政治の民主化が欠かせない。

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育英制度で誰にでもチャンスを

2014-06-02 23:00:14 | Weblog

運命と思って引き受けてくれという大先輩の一言で、立川高校の同窓会、一般社団法人紫芳会の昭島支部会長を仰せ付かって5年、前年は海の家の改築資金の募金や会員名簿の作成に拘わった。今年度は留学生支援を行うということを聞いて良いことだと思い、先日の社員総会に出席した。

ところが、留学生支援というのはほんの一部で、主体は育英資金の給付であった。そして高校の現実を知り愕然とした。進学校の立川高校で3年になって大学受験の受験料さえ払えない家庭が数%あると聞いたのだ。シングルマザー家庭や生活保護家庭という現実が母校にも影響しているとは!日本の将来を担う優秀な学生に対する壁を取り払うことは第一義的に成長戦略を唱える政府の役割だ。

孫の教育資金1500万円は非課税という豊かな社会を象徴する政策が話題になってるが、明治以来日本の国家を作ってきた教育制度の最終段階、大学に初めから参加できない貧しい家庭の問題が平成になって深刻になってるとは。

NHKの朝ドラで貧農の娘、花子が奨学金を得て成長していく姿を見ているが、誰でも素晴らしいと思う。日本が経済大国になれたのは偏に能力さえあれば、ふさわしい教育を受けられ、官であり民であり平等に職を得られるチャンスがあったからだ。政府だけでなく、OB会が母校への育英制度を創ったことには大賛成で一OBとしても協力をしたい。

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