外資系のIT関連企業に勤める息子から、宮城へ土日ボランティアに行ったという話を聞いて思わず「現地に君がやる仕事がまだ残ってるのと」言ってしまった。愚問であった。あれから3年経つのでボランティアのやることはないのではという思い込みだった。
行った先は、東京駅新駅舎の屋根スレート板の産地雄勝町で、津波の影響を最も受けた地域だ。東京駅新駅舎見学の時にも津波で多くのスレートが破壊され、新駅舎に供給するのに大変だったという話を聞いたので雄勝町は知っていた。雄勝町は復旧にはほど遠く、人口も減ったままの状態だという。大きな原因は3年も経つのに未だに高台に整備されるはずの住宅地が完成してないことにある。最近の景気回復はむしろ復興の足を引っ張っているとのこと。
この雄勝町に震災以来根を張ってボランティア事業をやっているのがSweet Treat 311で、そこで息子は会社仲間とボランティア活動に参加してきた。具体的な作業は人手不足なのでいろいろあるようだが、竹林の伐採整地と特産わかめの袋詰めだった。3年ぶりに採れたほや貝やホタテ、ウニなど東京では食べられない新鮮な海の幸が食べられ、行って良かったと満足そうだった。
こうした人手不足の地域はまだ東北の被災地には多く取り残され、復興が遅れ気味の状態だ。多くのボランティアを派遣した連合やNPOも再度チェックし、ボランティア派遣を再考して欲しい。