行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

景気は良いのか悪いのか

2015-06-09 18:17:02 | Weblog

8日1~3月期GDP統計の確報が発表された。物価の変動をのぞいた実質成長率が、前期(14年10~12月)より1・0%増だった。年率換算では3・9%増。5月20日発表の1次速報では年率2・4%増だったが、企業の設備投資がこのときの想定より大きく伸びたことから、大幅な上方修正となった。

株価も先日12日間連騰という離れ業を演じ、円安も1昨日は1ドル125円をつけ、株式市場は新たな段階に入ったと沸いている。ところがおなじGDP統計で個人消費は0.4%しか伸びてない。企業部門特に上場企業群は増収増益で円安を背景に輸出が伸びるとばかりに設備投資を2.7%も伸ばしている。

世論調査で「景気回復を実感しない」が結構多いのは、この増加数値0.4対2.7が示しているように回復の恩恵がまだ家計部門まで及んでないことに原因がある。家計調査でも4月の二人以上世帯の消費支出は前年同月比で実質1.3%減の30万480円だ。前年の4月は消費税増税があり家計消費はかなり落ち込んでいたので、この4月こそは消費支出が増えると経済学者は予想していたが見事にはずれた。

このミクロの家計調査で消費支出がプラスになって初めて景気が良くなったいえるのでは無いか、ただ、円安が円高に転じたり、2倍になっている中国の株価バブルが弾けることになると企業部門へのマイナスの影響は避けられず設備投資の伸びも縮小し、家計部門に景気回復の実感がないまま後退という事態になる脆弱性はある。

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米国のパンがうまくなったという

2015-06-07 23:27:35 | Weblog

米国人気ナンバーワンとの呼び名が高い「タルティーンベーカリー&カフェ」「パリッとしながら、しっとりしている」と米ニューヨーク・タイムズ紙が絶賛するタルティーンベーカリーのクロワッサンが日本で食べられるというニュース。眉に唾をつけて読んだ。初めて米国への出張時、砂糖がかけてあるパンや喉がつかえる蒸しパンが並んる朝食ブッフェで往生したことがある。それも5つ星ホテルでの話、その後カナダトロントへ飛び、フランスパンのデニッシュやクロワッサンにありつけほっとした。

それ以来米国に出張する時は、フランス系のメリディアンや日系のホテルに泊まることにしてきた。最近では米国系のホテルでも朝食にクロワッサンが出ているが、味はもう一つだった。今回のパン屋さんには寄ったことはないが辛口のニューヨーク・タイムズが褒めているので確かだろう。記事によると、パン職人かつオーナーはフランスで修行をしてきて、サンフランシスコで創業以来13年行列が出来る状態で、アラン・デュカスも注目しているとのこと。

2013年には、食を専門とする米オンラインマガジン、デイリー・ミールの「米ベストベーカリー・トップ50」で1位を獲得。クロワッサンをベースにしたドーナツ「クロナッツ」が大ヒットしたニューヨークの「ドミニク・アンセル・ベーカリー」を抜き、全米トップのベーカリーの座を射止めた。

準備中の日本で開店する場合は、北海道の小麦粉を使うというから面白い。日本の有名フランスパン屋は何種類ものフランス産小麦を使用している。日仏小麦対決フランスパンが出現するわけで大いに期待したい。

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中国の壮大なモグラたたき

2015-06-05 22:16:38 | Weblog
 
現代の焚書坑儒

遙かなり天安門事件をブログに書いて5年経ったが、残念なことに中国政府は本日も「(政府発表319人死者)たいした事件ではない、当時の政府の行動は正しかった」と声明を記者会見で読み上げ...
 

中国の習近平指導部がインターネットでの言論締め付けを一段と強化しているとの今朝の報道。民主化運動を弾圧した天安門事件から4日で26年だが、ネット利用者が6億人を超え、24時間ネットを監視していないと共産党支配が危ないという危機感は想像を絶する。自分たちの都合の悪い書き込みは瞬時に拡がる。先ずユーチューブ、ツイッターなど海外からの接続を遮断、そしてネット運営会社への監督を強め、ネットへの書き込みを理由に人権派弁護士を起訴するなど壮大なモグラたたきを実行している。戦後70年、ファシズムと闘うなどと習近平をはじめとする指導部は言っているがやっていることはナチス以上の言論統制だ。

ネット空間に鉄の壁も石の壁も存在しない。何億というモグラたたきも不可能だろう。誇り高い中華民族を一党独裁でどこまで仕切れるか見ものだ。

それにしても最近の中国の日本へのアプローチは戸惑うほどだ。特に民間交流への指令が党本部から出ているとしか考えられないほどだ。日韓も日中も私が前から言っているように民間では着々と交流をしてきたのに、政治家が邪魔をしてきたのが歴史だ。習も朴も安倍も心して貰いたい。

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安倍首相がポツダム宣言を読んだ

2015-06-03 22:45:57 | Weblog

安全保障関連法案を審議する衆院特別委員会、適用地域が、日本周辺から拡大したことにより議論泊沸明解にはなかなかならない。そうした中で先日の民主党の細野豪志政調会長との質疑に対する答弁は基本的で最も重要だと思う。それは先日このブログでとりあげたポツダム宣言をめぐり、安倍首相が明確に答弁をした内容だ。連合国側が日本の無条件降伏を勧告したポツダム宣言と、戦争指導者を裁いた東京裁判(極東国際軍事裁判)について「我々はポツダム宣言を受諾し、その後の東京裁判の諸判決を受け入れた。それに尽きる」と述べ、当時の政治指導者に責任があるとの認識も示した。

かつて首相は、自民党幹事長代理だった2005年には、月刊誌の対談で「ポツダム宣言というのは、米国が原子爆弾を二発も落として日本に大変な惨状を与えた後、『どうだ』とばかり(に)たたきつけたものだ」と語っていた。東京裁判も、13年3月の国会で「連合国側が勝者の判断によって、その断罪がなされたということだろう」と答えて、歴史修正主義者なのではと危惧されていた。

前回のブログでも触れたが、原爆を落とす前月7月下旬にはポツダム宣言は日本政府に届いており、原爆で脅してポツダム宣言を迫ったものではないことを安倍首相も理解し、当時の日本指導者の責任に言及した。また米国を含め、連合国が危惧していた歴史修正の点も、東京裁判を踏まえたサンフランシスコ講和を改めて安倍首相が確認し、歴史修正主義者というレッテルを剥がした。
 

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年金生活者のワイン

2015-06-01 23:36:28 | Weblog

為替が円安となり、かつ消費税が上がり、ワインの値段が気になってきたが、定番のイエローテールは豪州産のため1000円前後で踏みとどまり助かっているが、昨年からはスペイン産、アルゼンチン産などこれまでスーパーの店頭には多くなかったワインが出回りだし、しかも1000円以下で売られている。日本に入ってきているのは品質が良く、年金生活者のワインとしては期待どおりで助かる。5年前の1ユーロ=110円の時のようにシャトウ・ヌフ・ド・パフが1000円台ということはないが、キャンティやドロミテ産のシャルドネ、カベルネなどは1000円以下で販売されており、店頭ではこれまで以上に種類が豊富だ。

チリ産のワインはユーロ高の中、競争力が増したためか1000円以下だけでも豊富だ。デイリーワインの王者をコノスル18番でとったためか、コノスルはいろいろなグレードを揃えている。その中でピノノワールは1000円以下で買える。

そうした中から、今日はシチリア島の太陽がラベルになっているネラダボラ種のワインを紹介したい。ヨーカドーで見つけた珍しいシチリアの地酒で何と645円という安さ、しかしネラダボラのしっかりとした味を持ち、肉料理には最適だ。シチリア島のワインは格付けは比較的低いが、気候に恵まれ品質はトスカーナに負けない。

 

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