7月10日は
小説家 井伏鱒二が亡くなった
「鱒二忌」。
井伏鱒二 の概歴は
1898(明治31)年 広島県福山市生れ
本名 満寿二
中学時代は 画家を志したが
長兄のすすめで志望を文学に変えた
1917(大正6)年 早稲田大学予科に進む
1929(昭和4)年「山椒魚」等で文壇に登場
1938(昭和13)年「ジョン万次郎漂流記」で直木賞
1950 (昭和25)年「本日休診」他により読売文学賞
1965 (昭和40)年「黒い雨」を雑誌連載
1966(昭和41)年「黒い雨」で野間文芸賞
同年 文化勲章受賞
1993(平成5)年 肺炎のため逝去
享年95
「黒い雨」は 雑誌「新潮」で
1965(昭和40)年1月号より
同年9月号まで連載され
1966年に新潮社から刊行された。
被爆者・重松静馬の「重松日記」と
被爆軍医・岩竹博の「岩竹手記」を
基にした作品であり 主人公の名前も
重松静馬の名を基にしている。
物語は 原爆の恐怖と悲劇を
描いているが「黒い雨」とは
原子爆弾投下後に降る雨を指している。
また「黒い雨」は
同名で1989(平成5)年に
今村昌平監督により映画化されている。
矢須子に扮した主演の田中好子の
演技は高く評価され
第13回日本アカデミー賞で
最高優秀作品賞を受賞している。
他の小説もにも映画化されているが
喜劇でユーモラス的なものが多い。
「本日休診」(52) 渋谷実 柳永二郎
「集金旅行」(57) 中村登
佐田啓二 岡田茉莉子
「駅前旅館」(58) 豊田四郎 森繫久彌
「珍品堂主人」(60) 豊田四郎 森繫久彌
当方が広島を訪れた時は氷雨だった。