アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

黒鍵と白鍵

2017年04月18日 | ピアノ
ピアノの鍵盤っていうのは、1オクターブ12音が均等に並べられているのではなくて、ハ長調の「ドレミファソラシド」が白鍵で手前に大きく並べられているのに対して、その間の半音を埋める黒鍵はちょっと奥、ちょっと狭く、そしてちょっと出っ張って配置されている。

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この、造形的にも美しい(鍵盤デザインのバッグとか見るとついほしくなっちゃうくらいに)黒鍵と白鍵の配置は、もう物心つく前からそこに所与のものとしてあって、それに対して疑問を差し挟むというのは考えたこともなかったけれど。

今朝、shigさんのつぶやきから知ったこの鍵盤は衝撃(o_o)
1億円のピアノに載る次世代鍵盤と究極の音
白鍵と黒鍵が段差なく一直線に並ぶ


(この、一億円というのはですね、開発費このくらいかかってるといいたいのであって、実際にこういうピアノを製造販売するときにそういう値段になるという意味ではありません。念のため。)

ふだん、現在のピアノを弾いている人は(私も…)、一見して「むちゃくちゃ弾きにくそう!!」と思ってしまうと思うけれど、この人が主張するには、むしろこれは弾きやすさを追究した結果の鍵盤なのであって

「この未来鍵盤は、ピアノをより小さな力で繊細に弾くことができるうえ、演奏も簡単になっています。ピアノという楽器は白鍵と黒鍵が手前と奥にあることで、音の組み合わせが極端に多く、複雑になっているんです。習いたての子どもも白鍵だけを弾いているときは楽しめるのに、黒鍵が入ると挫折してしまう。僕は子どものころから『デコボコのないピアノがあればいいのに』と思い続け、70年目にしてその思いが形になったんです。携帯電話がデコボコだったら操作できますか?」

…確かに、黒鍵が混じることによる難しさってのはあって、私も日々、黒鍵がらみのミスタッチをするたび「ちっ」と思ったりはしてますけどね。それにしたって、「黒鍵なかりせば」と思ったことはなかったですよ…

で、この均等な鍵盤は弾きやすいのか、ということを考えるときに、まず思い浮かぶのは
「この鍵盤で『黒鍵(ショパンエチュード)』弾けるんなら弾いてみろよ!!」
ってことですね。けど私はふつうのピアノでも弾けないので誰か弾いてください(爆)

いややっぱり弾きにくいと思いますよ、もちろん慣れの問題はありますからたっぷり練習はさせてあげるにしても。少なくとも、ランランだってオレンジでは弾けなくなっちゃいますね(^^;;

「黒鍵」の例を持ち出すまでもなく、ショパンは白鍵と黒鍵が違う配置になっていることと、人間の五本指が均等でないことを見事に統合させて、弾きやすく演奏効果の高い曲の数々を作曲したと思うのですが、つまりは鍵盤が違えば(白黒均等配置)これまでのクラシック曲のあり方も当然違うものになっていたということではないでしょうか。

別に、現在のピアノの黒鍵白鍵のあり方が唯一無二の絶対正義だというつもりはないのですが、まぁその鍵盤を前提に長いピアノ曲の歴史が作られてきてしまっているわけです。

もちろん、クラシック業界を形作っているのはピアノという楽器だけではないですし、たとえばバイオリンのような楽器であればこの黒鍵白鍵システムとは別世界にあります。ただ、まったくピアノを弾かない弾けない作曲家というのもふつういないわけで、いくらピアノ曲じゃないものを書くときもピアノの鍵盤にまったく影響されない発想でやってるとはいいにくいかもね…

ということで、仮にこの均等鍵盤のデザインがある面では理にかなっているものであったとしても、現状積み重ねられてきたピアノ名曲ストックを考えると普及は難しいと思うんですが。

この均等ピアノのほうが弾きやすい曲というのもあるかもしれないよね…(12音なんとかみたいな←よく知らないでいってる)

でも、手の感触で「いまドコ?」なのかわからないよね。やっぱりなんか不安だな(^^;;

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