アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

スカルラッティについて実はほとんど知らない。

2023年11月04日 | ピアノ
「いろいろスカルラッティ」なんて会を主催するというのに、実はスカルラッティについてほとんど知らない。

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いちおう少し調べておこうと思って、家にいっぱいある「積読」本を漁ってみたところスカルラッティについての記述は非常に少ない。

スカルラッティについて触れているものは
「文化のなかの西洋音楽史」ポール・グリフィス(小野寺粛 訳)

すぐわかる! 4コマピアノ音楽史 ピアノの誕生~古典派編
しかなく(!)



父はオペラ作曲家(アレッサンドロ)
イタリア生まれ
ポルトガルの王家の子女の音楽教師に
マリア・バルバラ王女が嫁いだときに一緒にスペインへ

要するにこのバルバラ王女が鍵盤楽器の名手で、この人のために作品いっぱい作ったらこんな難しい曲いっぱいできたんですね。もちろんスカルラッティ自身がものすごい名手で、オットボーニ枢機卿のもとでヘンデルと腕比べしたことがあったとか…枢機卿のところにはクリストフォリのピアノがあって、ヘンデルもスカルラッティもこれを弾いた可能性はあるんだって。

その他、曲の形式のことが少し…

というわけで、二冊分足してもピティナピアノ曲事典「スカルラッティ」の項目のほうがずっと長いくらい

スカルラッティ存命中に出版された楽譜は、
「K. 1から30まではEssercizi per Gravicembaloとして出版され、騎士階級を下賜された返礼として、ポルトガル王ジョアン5世に献呈された」練習曲集だけで、「全30曲の配列は発展的学習を可能とするもので、後の作品になるほど長く、難しくなるよう並べられている」(ピティナピアノ曲事典)とのことです。

しかしそれならK.1は一番簡単なのか、というと私にはとてもそうは思えないけど…よく弾かれている曲ですね。
Scarlatti Sonata in D minor K.1 - Paul Barton, FEURICH piano

これが「練習曲その1」なんだとしたらいやもう無理(笑) だけどバルバラ王女はこんなんでも大丈夫だったんだろうか。

試しにその続きをみてみると、10番が
Domenico Scarlatti - Sonata in D minor K10 (Rosemary Thomas)
となっており、確かにこれはたいへんだ(o_o) というかあんまり弾かれていない気がする。現代ピアノで弾くのに合ってない感じ? そもそも難易度というのが、チェンバロ想定と現代ピアノ想定でちょっと変わる可能性はありますね。

20番は
Eduard Kunz - Domenico Scarlatti - Sonata K20 E major
わぁ、これは弾けん。というより特に弾きたくはないような

30番は
D. Scarlatti -Sonata "The Cat's Fugue" in G minor K30 (Piano)
「猫のフーガ」としてそれなりに「有名」らしい。とはいえこれまで練習会や発表会で聞いたことはないと思う。練習曲集の最後を飾るにふさわしく(?)弾くのめちゃくちゃたいへんそうだけど、でも20番よりはだいぶヤル気出るのでは。

今回私が弾くK.87はこの練習曲集の中の曲じゃないけれど、前にK.27を弾きました。

Yevgeny Sudbin D. Scarlatti : Sonata in B minor, K.27

これは現代ピアノにも合うし、めちゃくちゃ弾きにくくはないし、お奨めできる曲です。

学問的にどうこうしたいわけじゃないので、スカルラッティについて調べるというよりは、(現代ピアノで弾いたときに)比較的弾きやすくて、聞いて楽しい曲はこれですよというのをまとめるほうが、「スカルラッティ勝手に普及委員会」としては正しい活動かもしれない。

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