我が家のピアノは、「我が家」とまったく同じ年齢。結婚のときに、「立派な箪笥を買う代わりに」といって私の親が買ってくれたもの。
←「シンプルライフ」から「ピアノ」に変更しました。よろしくお願いします。
ちなみに、箪笥は近くの古道具屋で4000円だったから自分たちで買った(笑)
そのころの私は、別にピアノを習っているわけでもなく、ピアノはときどき弾いていたけどそんなに頻繁ではなく…はっきりいって、ピアノはずいぶんと身分不相応な品だった。
ヤマハのごくふつうのアップライトピアノの、真ん中くらいの価格の品で、デザイン重視で買ったので(茶色の木目調、ネコ足)、ピアノそのもののランクとしては中の下くらいか?? 背はあまり高くない。
始めは、調律のたびに「もっと弾いてあげてくださいね~」といわれつつ、弾く頻度もさっぱり上がらないのでなかなかこなれてくれなかった。とはいえ、最初から弾き心地といい響きといい、素直な感じのピアノだったと思う。
そして、結婚後二年たったとき、ピアノの置けないアパートに引っ越すため、よしぞうの実家に二年間預けることになった。これはとても残念なことではあったけれど、同時に腕のよい調律師さんとの素敵な出会いのきっかけにもなった。
よしぞうの兄のピアノを長年調律してくれていた調律師さんに「ついでに」お願いしたところ、これがことのほか具合よく、とても気持ちよく弾けるので、我が家に再び引き取ったあとも、継続的にお願いするようになった。
ピアノを引き取った新しい家は、マンションの中層階。邪魔な大きな梁のあるリビングに、このピアノはぴたりと測ったようにおさまった。また、この置き場所は湿度と温度も比較的安定しているためか、よい調律師さんと環境に恵まれてピアノはすくすくと育ってくるようだった。
私がピアノを習い始めて、弾く頻度が上がってくると、さらに調子がよくなってきた。調律師さんがピアノを褒めてくれると、なんかわが子を褒められているようで、うれしい。
そうやって長年信頼してピアノを任せてきた調律師さんだけに、ある年に「玄関を開けたら知らない人」だったときはぴっくりした。いつものとおり電話をかけ、いつものとおり日時の予約をして、そして来た人は別人だったのである。
別人といっても、元の調律師さんの息子さんだったそうなのだが、別人であることに変わりはない。しかもその息子さんは、今回突然代わりに自分が来たことについての説明も、自己紹介もなく、ただ黙々と調律をして帰っていった。息子さんであることでさえもクレームの電話をかけたときに初めてわかったのである。
その人の調律は、音程という意味ではいちおう合っていたのだが、音色や弾き心地からいえばまったく話にならず、しかも調律してから一ヶ月もたたないうちにどんどん狂ってきた。
クレームの電話をかけたら、次回は元の調律師さんが来てくれるということはいってくれたのだが、何の相談もなく別人を派遣したことの謝罪はなく、調律の品質が劣ることを認めるセリフもなかった。私はもう再び信頼できないような気がしたので、子どもたちのピアノの先生を通じて、まったく別のルートから「凄腕」折り紙つきの調律師さんを紹介してもらった。
この調律師さんは、プロピアニストのコンサートや国際コンクールのチューナーとしても活躍している人で、値段はやや高くなったけれど、納得の出来栄え。もっとも、ピアノの表情はちょっと変わったかな?? という印象だった。ただし、一度下手な人が調律して二ヶ月くらいたったところだったから、そんなに自信を持って比べることはできなかったのだけど。
それからはずっと安定して同じ方に調律していただくことができ、我が家のピアノとはとても仲良しになれた。
ときどき、友人宅や楽器店のフェアで、ベヒシュタインや、ベーゼンドルファーや、スタインウェイのピアノを弾く機会があって、もうそれはそれは惚れ惚れするくらいすばらしくても、それでも我が家のピアノは愛着ピアノ。
高級ピアノを「いつか」買うための貯金はしても、今のピアノと置き換えようとは思わない。いつも安心の我が家のピアノは今のまま、信頼のアップライトを置いといて、まったく別の個性が楽しめるピアノがあったらどんなにすてきでしょう(^^)
よしぞうは、私が買い替えじゃなくて買い足しをもくろんでいることについて、信じられない気持ちで見守っているが(現実問題、置き場所もないし、いくらなんでも邪魔だろう??)、私は、子どもたちを追い出して広くなった我が家に二台目ピアノを置く線を狙って長期戦の構えである。
でもほんとに、高いピアノじゃないのにいい具合に育ったんですよ。ホームコンサートに弾きにくる、ピアノにはなかなかうるさそうな方々にも、「とても弾きやすい」と評判です。まだまだがんばってもらいましょう(ただ今20歳)。
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今日の弁当:
なんか無理やり、焼きがんもで埋めた弁当。冷蔵庫すっからかんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/1b/672e9d680039c71a8cbb70c7669d0e32.jpg)
豆腐入り肉団子、焼きがんも、枝豆、プチトマト、昆布煮、ピーマンじゃこ
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ちなみに、箪笥は近くの古道具屋で4000円だったから自分たちで買った(笑)
そのころの私は、別にピアノを習っているわけでもなく、ピアノはときどき弾いていたけどそんなに頻繁ではなく…はっきりいって、ピアノはずいぶんと身分不相応な品だった。
ヤマハのごくふつうのアップライトピアノの、真ん中くらいの価格の品で、デザイン重視で買ったので(茶色の木目調、ネコ足)、ピアノそのもののランクとしては中の下くらいか?? 背はあまり高くない。
始めは、調律のたびに「もっと弾いてあげてくださいね~」といわれつつ、弾く頻度もさっぱり上がらないのでなかなかこなれてくれなかった。とはいえ、最初から弾き心地といい響きといい、素直な感じのピアノだったと思う。
そして、結婚後二年たったとき、ピアノの置けないアパートに引っ越すため、よしぞうの実家に二年間預けることになった。これはとても残念なことではあったけれど、同時に腕のよい調律師さんとの素敵な出会いのきっかけにもなった。
よしぞうの兄のピアノを長年調律してくれていた調律師さんに「ついでに」お願いしたところ、これがことのほか具合よく、とても気持ちよく弾けるので、我が家に再び引き取ったあとも、継続的にお願いするようになった。
ピアノを引き取った新しい家は、マンションの中層階。邪魔な大きな梁のあるリビングに、このピアノはぴたりと測ったようにおさまった。また、この置き場所は湿度と温度も比較的安定しているためか、よい調律師さんと環境に恵まれてピアノはすくすくと育ってくるようだった。
私がピアノを習い始めて、弾く頻度が上がってくると、さらに調子がよくなってきた。調律師さんがピアノを褒めてくれると、なんかわが子を褒められているようで、うれしい。
そうやって長年信頼してピアノを任せてきた調律師さんだけに、ある年に「玄関を開けたら知らない人」だったときはぴっくりした。いつものとおり電話をかけ、いつものとおり日時の予約をして、そして来た人は別人だったのである。
別人といっても、元の調律師さんの息子さんだったそうなのだが、別人であることに変わりはない。しかもその息子さんは、今回突然代わりに自分が来たことについての説明も、自己紹介もなく、ただ黙々と調律をして帰っていった。息子さんであることでさえもクレームの電話をかけたときに初めてわかったのである。
その人の調律は、音程という意味ではいちおう合っていたのだが、音色や弾き心地からいえばまったく話にならず、しかも調律してから一ヶ月もたたないうちにどんどん狂ってきた。
クレームの電話をかけたら、次回は元の調律師さんが来てくれるということはいってくれたのだが、何の相談もなく別人を派遣したことの謝罪はなく、調律の品質が劣ることを認めるセリフもなかった。私はもう再び信頼できないような気がしたので、子どもたちのピアノの先生を通じて、まったく別のルートから「凄腕」折り紙つきの調律師さんを紹介してもらった。
この調律師さんは、プロピアニストのコンサートや国際コンクールのチューナーとしても活躍している人で、値段はやや高くなったけれど、納得の出来栄え。もっとも、ピアノの表情はちょっと変わったかな?? という印象だった。ただし、一度下手な人が調律して二ヶ月くらいたったところだったから、そんなに自信を持って比べることはできなかったのだけど。
それからはずっと安定して同じ方に調律していただくことができ、我が家のピアノとはとても仲良しになれた。
ときどき、友人宅や楽器店のフェアで、ベヒシュタインや、ベーゼンドルファーや、スタインウェイのピアノを弾く機会があって、もうそれはそれは惚れ惚れするくらいすばらしくても、それでも我が家のピアノは愛着ピアノ。
高級ピアノを「いつか」買うための貯金はしても、今のピアノと置き換えようとは思わない。いつも安心の我が家のピアノは今のまま、信頼のアップライトを置いといて、まったく別の個性が楽しめるピアノがあったらどんなにすてきでしょう(^^)
よしぞうは、私が買い替えじゃなくて買い足しをもくろんでいることについて、信じられない気持ちで見守っているが(現実問題、置き場所もないし、いくらなんでも邪魔だろう??)、私は、子どもたちを追い出して広くなった我が家に二台目ピアノを置く線を狙って長期戦の構えである。
でもほんとに、高いピアノじゃないのにいい具合に育ったんですよ。ホームコンサートに弾きにくる、ピアノにはなかなかうるさそうな方々にも、「とても弾きやすい」と評判です。まだまだがんばってもらいましょう(ただ今20歳)。
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今日の弁当:
なんか無理やり、焼きがんもで埋めた弁当。冷蔵庫すっからかんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/1b/672e9d680039c71a8cbb70c7669d0e32.jpg)
豆腐入り肉団子、焼きがんも、枝豆、プチトマト、昆布煮、ピーマンじゃこ
愛着ピアノ、いいですね。。。
アンダンテさんの記事を読んで、
私も日本に帰国したら、私と一緒に歩んでくれる愛着ピアノを持ちたいと思いました♪
愛着ピアノは本当に愛しい我が子のようでしょうね・・・
時にはご機嫌斜めになることもあるし、反対にかわいがればかわいがるほど、持ち主と一緒に成長もしてくれるなんてステキです!
今までそんな風に考えたことがなかったですが、大人になってせっかくピアノを再開したのだから、これからはそういうことも感じながらピアノと向き合いたいな~と思いました。
いいお話、ありがとうございました♪
うちにはピアノは無いですが、愛着のバヨがあります、と言っても家にきて未だ1年足らずですが・・・
このバヨさん68年生まれの41歳えぇ感じの妙齢の姫です。(一姫と申されます^^)
もちろん一姫とは相思相愛なんですが、ヴィオラとも良い関係になりたいって妄想したりしてます。(あの低音が好き)
ピアノはやっぱり同じメーカーでも癖があるというか、それぞれに育ってしまうものですから、マイピアノは格別です。
時々浮気もしたいんですけどね(^^;;
ピアノは、古いほうがいいということでもないですが、新品がいいわけでもないですし、もし今からピアノ買ったら、自分の寿命よりは長生きしますよね(笑)
バヨさんは、マサさんちではそんなに古くないのに妙齢なんですね(^^) 相思相愛だけど、別の人とも仲良くなりたい、わかります。
An-dan-teさんの愛着ピアノへの想いが伝わってきて感動しました。
愛着のあるものって、どんな高価なものにも変えがたいですよね。
私もこれから探して購入するマイバイオリンと
そんなお付き合いができたらいいな、と思います。
An-dan-teさんのピアノは幸せですね!
私はレンタルではなく購入を選んだので、マイバイオリンを探す旅は二年後? 三年後? ちょっと先になりますが…今のコも気楽に付き合えてなかなかよく鳴るかわいいやつです(^^)
アンダンテさんのピアノってどんなのかな~って思っていたので、今日の日記、嬉しくなってまたコメントします。ピアノって使い手、環境によって変わることはわかりますが、調律師さんによってもそれほど違うものなんですね!
うちは今の家に引っ越してやはり数年間はどうもピアノ(うちもヤマハのマホガニー猫足!)が安定せず(ピアノは引越しの3年前に買っていた)「このピアノ、ハズレだったのかしら?」と思っていたのですが、引越し後2年くらいしてようやく落ち着いたと思えました。ただ、失敗したと思うのは全館空調の噴出しがピアノに近くて、こと、乾燥する冬場、厳しいものがあります・・明日、かなり久しぶりに調律師さんに来ていただくことになっているのですが、安定してくれることを願ってます。調律師さんには「久しぶりの調律ですからちょっと時間かかりますよ~」って言われてますが・・
調律したてのピアノを弾くのはわくわくします。でもたいてい、当日より翌日のほうが良いようで、何が違うのか知りませんが面白いですね。
そういえばうちの置き場所はまったく空調の風が当たらないところです。でも確か調律師さんは、乾燥より湿気のほうが大問題だとかいってましたが。
> うちもヤマハのマホガニー猫足!
おぅ(^-^)