中学のときの音楽の時間って、ひたすら歌を歌う授業だったんですが、そのときよく出てきた「魔笛」。
←魔笛の曲は連弾でも楽しめます
モーツァルトの傑作オペラで、楽しい音楽目白押し。今でもいろいろソラで歌えます。「おいらは鳥刺し」とか「魔法の鈴」とか「パ・パ・パ」とか。
まぁでも女子校だったからザラストロの歌とかは出てこなかったな。あと、夜の女王のアリアとかもねぇ。歌えないし(^^;;
パパゲーノの歌はとりわけ、歌いやすくかつ楽しいんですよね。と思ったらこれはちゃんとわけのあることで…
魔笛は劇場支配人のシカネーダーという人とモーツァルトの共作なんだけど、パパゲーノはシカネーダーが演じる前提だったので、オペラ歌手ほど歌はうまくなく、でも芸達者なこの人にマッチする役どころになってます。
ともかく、魔笛は音楽の面では素晴らしいオペラなんだけど、何度見てもストーリーはさっぱりわけわかんなくて、とらわれのお姫様を救う話だったのが、救出を依頼したほうの女王が悪者の扱いになって、んでザラストロってのは女王の旦那かい!! これ、壮大な夫婦喧嘩にみんなが巻き込まれてるだけ? というか、女王やモノスタトスが悪者なんだったら、彼らを選んだザラストロがアホなんじゃ…などとツッコミを入れていると余計深みにはまって意味不明。途中から妙に宗教的になって試練とか儀式とか。
このわけのわからなさは、このオペラが「フリーメーソン」推しで作られているから、というのは何度か聞いたことがあるんだけど、そもそもその「フリーメーソン」というのが何なのかさっぱりわからないので、図書館で「オペラ魔笛のことが語れる本 モーツァルトとフリーメーソン」(金子一也)というのを借りてきました。
それによれば、フリーメーソンは政治目的でもなく、宗教団体というわけでもなく、自由・平等・博愛スローガンとして、啓蒙思想の教えに学び宗教的寛容の精神を掲げる秘密結社(?)ということなのですが、「秘密」とやらはともかく中身は無難そうな?? などと思うのは大間違い、このころの世の中はカトリック絶対なので宗教的寛容などとんでもない。
しかも、フリーメーソンの主義は市民革命の思想とも近い(同じ?)だったりするので、ボストンのフリーメーソンがアメリカ独立戦争の火付け役になってたりして、だからフランスでも革命と通じる危険思想という扱いだったんだね。
フリーメーソンが弾圧される中で、それとわからないように劇中に「イイタイコト」を隠したのが魔笛。「タミーノという主人公にフリーメーソンの人間形成の過程を託している」とのことですが、それにしちゃタミーノって別にかっこよくないけどねぇ…
悪役である夜の女王はマリア・テレジアがモデルとも考えられ、そうすると彼女がカトリックの代表、それに対して夫のフランシス一世はフリーメーソン(これがザラストロか)。フランシス一世が存命中はフリーメーソン禁止令が批准されず、死後にマリア・テレジアがフリーメーソンを禁止して迫害した。
もっとも、魔笛の誰が何にあたるかはみんな勝手なことをいってるので真相はわからないけれども。
オペラの中には、フリーメーソンの人だけがわかる試練や儀式、数字「3」へのこだわりが含まれていたのは確か。このことは、フリーメーソンの人たちから喝采を浴びることもあったし、逆に絶対に外に漏らしてはいけない秘儀を外に出してしまったということで反発もあったので、そのへんが「暗殺説」につながっていったらしい。(シカネーダーはぴんぴんしててモーツァルトの死後も魔笛上演してたのでその説にはあまり説得力がないが)
フリーメイソンであったゲーテは魔笛に感激して、続編を書こうとしたりまでしたのだけどそれはうまくいかず、「ウィルヘルム・マイスターの修行時代」のほうでフリーメーソン精神を表現したのだそうだ。またこの本が出てきた(参考: 先日の記事「ゲーテとシューマン、シューベルト、チャイコフスキー」)
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まぁでも女子校だったからザラストロの歌とかは出てこなかったな。あと、夜の女王のアリアとかもねぇ。歌えないし(^^;;
パパゲーノの歌はとりわけ、歌いやすくかつ楽しいんですよね。と思ったらこれはちゃんとわけのあることで…
魔笛は劇場支配人のシカネーダーという人とモーツァルトの共作なんだけど、パパゲーノはシカネーダーが演じる前提だったので、オペラ歌手ほど歌はうまくなく、でも芸達者なこの人にマッチする役どころになってます。
ともかく、魔笛は音楽の面では素晴らしいオペラなんだけど、何度見てもストーリーはさっぱりわけわかんなくて、とらわれのお姫様を救う話だったのが、救出を依頼したほうの女王が悪者の扱いになって、んでザラストロってのは女王の旦那かい!! これ、壮大な夫婦喧嘩にみんなが巻き込まれてるだけ? というか、女王やモノスタトスが悪者なんだったら、彼らを選んだザラストロがアホなんじゃ…などとツッコミを入れていると余計深みにはまって意味不明。途中から妙に宗教的になって試練とか儀式とか。
このわけのわからなさは、このオペラが「フリーメーソン」推しで作られているから、というのは何度か聞いたことがあるんだけど、そもそもその「フリーメーソン」というのが何なのかさっぱりわからないので、図書館で「オペラ魔笛のことが語れる本 モーツァルトとフリーメーソン」(金子一也)というのを借りてきました。
それによれば、フリーメーソンは政治目的でもなく、宗教団体というわけでもなく、自由・平等・博愛スローガンとして、啓蒙思想の教えに学び宗教的寛容の精神を掲げる秘密結社(?)ということなのですが、「秘密」とやらはともかく中身は無難そうな?? などと思うのは大間違い、このころの世の中はカトリック絶対なので宗教的寛容などとんでもない。
しかも、フリーメーソンの主義は市民革命の思想とも近い(同じ?)だったりするので、ボストンのフリーメーソンがアメリカ独立戦争の火付け役になってたりして、だからフランスでも革命と通じる危険思想という扱いだったんだね。
フリーメーソンが弾圧される中で、それとわからないように劇中に「イイタイコト」を隠したのが魔笛。「タミーノという主人公にフリーメーソンの人間形成の過程を託している」とのことですが、それにしちゃタミーノって別にかっこよくないけどねぇ…
悪役である夜の女王はマリア・テレジアがモデルとも考えられ、そうすると彼女がカトリックの代表、それに対して夫のフランシス一世はフリーメーソン(これがザラストロか)。フランシス一世が存命中はフリーメーソン禁止令が批准されず、死後にマリア・テレジアがフリーメーソンを禁止して迫害した。
もっとも、魔笛の誰が何にあたるかはみんな勝手なことをいってるので真相はわからないけれども。
オペラの中には、フリーメーソンの人だけがわかる試練や儀式、数字「3」へのこだわりが含まれていたのは確か。このことは、フリーメーソンの人たちから喝采を浴びることもあったし、逆に絶対に外に漏らしてはいけない秘儀を外に出してしまったということで反発もあったので、そのへんが「暗殺説」につながっていったらしい。(シカネーダーはぴんぴんしててモーツァルトの死後も魔笛上演してたのでその説にはあまり説得力がないが)
フリーメイソンであったゲーテは魔笛に感激して、続編を書こうとしたりまでしたのだけどそれはうまくいかず、「ウィルヘルム・マイスターの修行時代」のほうでフリーメーソン精神を表現したのだそうだ。またこの本が出てきた(参考: 先日の記事「ゲーテとシューマン、シューベルト、チャイコフスキー」)
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