ピアノの上手下手ってのは、ひとつには「弾ける曲の難易度」というのがあって、子どもがずらーっと出るピアノ発表会とかだと、もろ「曲の易しい順」に出てくるんですよね。
←うまい人が弾く簡単な曲は、やっぱ素敵です。
最初が「ぶんぶんぶん」か、「かっこう」。途中くらいで、「エリーゼのために」。最後のほうで、ベトソナ一楽章とか、ショパンのワルツとか。
そういう世界では、ピアノの技量(?)を測るものさしっていうのは、「どの曲までいったか」なんだけど。
そういう世界…というのは、まぁ、昭和なピアノ教室というか。
要するに、私が小学校三年生でピアノを止めるまで、というのは、そういう感じだったんです。
で、ピアノ教師の娘なのに(^^;; そのものさしでいって、年齢より「速く」進んで行かないとなるとちょっと親の体面上もツライというか(別に親から面と向かってそういわれたわけではない。けど、なんとなくよくないだろうと思っていた。子どもながらに)
…それから三十年とか経って(少々サバ読んでますが気にしないでください)、大人のピアノサークルに出入りするようになってからは、さすがに「どの曲まで進んだ?」とかそういう価値観はないですね。うまい人が、譜面づらは簡単な曲を弾いてることもよくあるし(先生が「次はこれね」と指定するわけじゃないんだから、弾きたいものを弾けばいいわけだ)。
でも、それとは別に、ピアノがうまい下手っていう、印象は、あるよね。
ところで、この演奏をどう思いますか?
TOSANDO music CM 披露宴編 full
この「パッヘルベルのカノン」は、娘が昔、(今は亡き)お母さんに教えてもらって弾いた思い出の曲で、お父さんは、娘が家を出たあと、使われていなかったピアノのほこりを払って音楽教室の門を叩き、必死にこの曲だけ練習して、娘の結婚披露宴でこの曲を弾いたと、そういうことになっています(CMですからもちろん架空の話ですが)。
とてもよくできたCMで、「音楽教室がこんな気合の入ったCMつくるの!?」びっくりです。これで続々と団塊世代がピアノを習いに来てくれたらいいですけど、どうでしょう、習いに行くとしても、この教室に行く必然性をうたってないCMだから、ヤ●ハとか行かれちゃう可能性もあるかもね(^^;;
それはともかく、この演奏は、初心者の特徴を盛り込んで弾かれています。
・意味なくばらけるタッチ、リズム
・ところどころ音の鳴りそこね
・次を考えたり探すために空く、ちょっとした間
・途中で真っ白になって止まる
・回復途中はちょっとわやくちゃ(右と左ずれる)
けど、これは、初心者のマネをして弾かれているだけで、弾いてるのはうまい人っぽいですね。そんな気しちゃいます。なんでそう聞こえるんだろう…
確か、「101回目のプロポーズ」のときの「別れの曲」は武田鉄也自身が練習して弾いたとかじゃなかったっけ…
やっぱ、ほんとうに、レイトスターターが「その曲だけ必死に」練習したリアリティーは、なかなか、うまい人がマネしても出ないと思います。いやCMでそこまでする必要があるかっていったら、ないだろうけど。
一方、ほんとに下手な人の録音サンプルというのは出しにくいんで、とりあえずまたろうのを:
アンインストール(2010年録音)
この曲はほんとによく練習してあったんでややわかりにくいですが(笑)
次がわからなくなってちょっと間が空くより、むしろ、
意味なく次につっこんで、あるいは走って、つまり前のめりになるほうが、急に初心者っぽい雰囲気になるような気がします。
あと、左手と右手のずれとか…あと逆に、独立してなくて微妙につられているとか。
要するに、上のCMの演奏は、(意図的にずらしているところを除くと、ベースは)
・インテンポで
・リズムが正確に刻まれていて
・左手と右手が合っている
から、「ほんとの初心者じゃないだろう」感が漂うのかなと。なんとなく。
そういうことをつらつらと考えてみるに、じゃ、きっちりテンポとリズムをキメれば、多少トチるところがあっても、「脱・初心者」っぽく響くのでは!? ということを思いつくんだけれども、たとえば私のバイオリンの場合でいうと、
「だからそれが難しいんだってば」状態orz
(自分が思ったタイミングで弓が制御できない)
ってことで、あんまり役に立たない知見でした(^^;;
まぁ、それにつけても、下手な演奏だからって、つまらないとも限らないし、感動しないとも限らない。ということはよくわかります。
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最初が「ぶんぶんぶん」か、「かっこう」。途中くらいで、「エリーゼのために」。最後のほうで、ベトソナ一楽章とか、ショパンのワルツとか。
そういう世界では、ピアノの技量(?)を測るものさしっていうのは、「どの曲までいったか」なんだけど。
そういう世界…というのは、まぁ、昭和なピアノ教室というか。
要するに、私が小学校三年生でピアノを止めるまで、というのは、そういう感じだったんです。
で、ピアノ教師の娘なのに(^^;; そのものさしでいって、年齢より「速く」進んで行かないとなるとちょっと親の体面上もツライというか(別に親から面と向かってそういわれたわけではない。けど、なんとなくよくないだろうと思っていた。子どもながらに)
…それから三十年とか経って(少々サバ読んでますが気にしないでください)、大人のピアノサークルに出入りするようになってからは、さすがに「どの曲まで進んだ?」とかそういう価値観はないですね。うまい人が、譜面づらは簡単な曲を弾いてることもよくあるし(先生が「次はこれね」と指定するわけじゃないんだから、弾きたいものを弾けばいいわけだ)。
でも、それとは別に、ピアノがうまい下手っていう、印象は、あるよね。
ところで、この演奏をどう思いますか?
TOSANDO music CM 披露宴編 full
この「パッヘルベルのカノン」は、娘が昔、(今は亡き)お母さんに教えてもらって弾いた思い出の曲で、お父さんは、娘が家を出たあと、使われていなかったピアノのほこりを払って音楽教室の門を叩き、必死にこの曲だけ練習して、娘の結婚披露宴でこの曲を弾いたと、そういうことになっています(CMですからもちろん架空の話ですが)。
とてもよくできたCMで、「音楽教室がこんな気合の入ったCMつくるの!?」びっくりです。これで続々と団塊世代がピアノを習いに来てくれたらいいですけど、どうでしょう、習いに行くとしても、この教室に行く必然性をうたってないCMだから、ヤ●ハとか行かれちゃう可能性もあるかもね(^^;;
それはともかく、この演奏は、初心者の特徴を盛り込んで弾かれています。
・意味なくばらけるタッチ、リズム
・ところどころ音の鳴りそこね
・次を考えたり探すために空く、ちょっとした間
・途中で真っ白になって止まる
・回復途中はちょっとわやくちゃ(右と左ずれる)
けど、これは、初心者のマネをして弾かれているだけで、弾いてるのはうまい人っぽいですね。そんな気しちゃいます。なんでそう聞こえるんだろう…
確か、「101回目のプロポーズ」のときの「別れの曲」は武田鉄也自身が練習して弾いたとかじゃなかったっけ…
やっぱ、ほんとうに、レイトスターターが「その曲だけ必死に」練習したリアリティーは、なかなか、うまい人がマネしても出ないと思います。いやCMでそこまでする必要があるかっていったら、ないだろうけど。
一方、ほんとに下手な人の録音サンプルというのは出しにくいんで、とりあえずまたろうのを:
アンインストール(2010年録音)
この曲はほんとによく練習してあったんでややわかりにくいですが(笑)
次がわからなくなってちょっと間が空くより、むしろ、
意味なく次につっこんで、あるいは走って、つまり前のめりになるほうが、急に初心者っぽい雰囲気になるような気がします。
あと、左手と右手のずれとか…あと逆に、独立してなくて微妙につられているとか。
要するに、上のCMの演奏は、(意図的にずらしているところを除くと、ベースは)
・インテンポで
・リズムが正確に刻まれていて
・左手と右手が合っている
から、「ほんとの初心者じゃないだろう」感が漂うのかなと。なんとなく。
そういうことをつらつらと考えてみるに、じゃ、きっちりテンポとリズムをキメれば、多少トチるところがあっても、「脱・初心者」っぽく響くのでは!? ということを思いつくんだけれども、たとえば私のバイオリンの場合でいうと、
「だからそれが難しいんだってば」状態orz
(自分が思ったタイミングで弓が制御できない)
ってことで、あんまり役に立たない知見でした(^^;;
まぁ、それにつけても、下手な演奏だからって、つまらないとも限らないし、感動しないとも限らない。ということはよくわかります。
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下手な演奏を真似しようとすると案外難しいんですよ... って誰かもそんなことを言っておったなぁ(爆)
任意のタイミングで任意のアクセントを出せるようならできるはずなんだけど、そもそもそういう発想でピアノを弾いてない、ということはあるのかもしれません... それはそれで弾ける音楽のジャンルを狭めてるわけですが。別にそれでいいじゃん、という確信は持ってたりします。
>下手な演奏だからって、つまらないとも限らないし、感動しないとも限らない
そう!そうなんですよ... これがまた厄介な話でして。
(再投稿)
うちの先生、私の良くない所を真似て弾くのが上手すぎなんです。納得せざるを得ないというか、耳をふさぎたくなります。
これはうまい人が下手に弾いているだけに聞こえますね。ま、実際このCMのために初心者が大人ピアノ教室に通って特訓したとは思いにくいし。
私もどこまで進んだという価値観から抜けられなかったけど、私の場合は進みがぶっちぎりで遅かったので、追いつけ追い越せとかは考えずに中学卒業まで続けました。やめるきっかけがほしかったけどきっかけがなかったというか。
>アンインストール(2010年録音)
これは下手な演奏ではありませんね。ま、実際下手な例として出したわけではないようですが。ただ、ちょっと音が小さいのが残念でした。
しかも、一曲丸ごとはね。
ところでこのCMが大ブレイクした(?)音楽教室が、商売的にうまいこといったのかが気になるところです。
> そう!そうなんですよ... これがまた厄介な話でして。
先日聞いた、中学卒業演奏会なんて、下手で感動的ピアノのてんこもりでしたし。うまいけど、だから何みたいな演奏も世の中…(ごにょごにょ)
私が長いこと習ったヤマハの先生もなんというか、説明的に弾くのがうまかったわ。
ですよね~
> 私もどこまで進んだという価値観から抜けられなかったけど、
あ、やはりその価値観にとらわれていましたか(^^;;
まぁ、理由はともかく、中学卒業くらいまでやっている場合は、再開するにしても私のよりはずいぶんスムーズかなと思います。中高(いわゆる部活の時期ね)にやってるかどうかって大きい。
またろうのピアノは、小学生から習っていたのに、ようやく両手でピアノを弾けるようになったのが中三のときとか、成り行きが特殊だからあまり適切な例ではないかもです。両手で弾けるようになって一年ちょっと経ったときの録音ですねこれは。