小さい頃、僕には母さんの他にママが居た。うちの離れに住んでいて、気がついたらいつの間にか居なくなっていた、母さんよりずっと若くて奇麗で優しかったママを僕は大好きだったし、具体的には覚えていないが凄く可愛がって貰っていた記憶が薄らと残っている。
大人になった今になって考えてみると、ママは多分親戚のお姉さんか、或いはおばさんか誰かで、きっと何らかの事情があって一時的にうちの敷地に住んでいたのだろう。
でも、両親、特に母さんにママの話をすると、いつだって血相を変えて『そんな人は知らない』と言い張るのだ。
大人になった今になって考えてみると、ママは多分親戚のお姉さんか、或いはおばさんか誰かで、きっと何らかの事情があって一時的にうちの敷地に住んでいたのだろう。
でも、両親、特に母さんにママの話をすると、いつだって血相を変えて『そんな人は知らない』と言い張るのだ。