カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

『妹』と【別れ】より・知らなかった姉さんへ

2015-11-17 20:44:51 | 物書きさん、お題です
 五つ離れた姉は中学卒業と共に家を出て寮に入り、長期休暇以外は実家に帰る事も無いままに就職も遠い街で行った。だから小さい頃の私は遠く姉に対して何の興味も抱かず、仲良くなろうとも思わなかった。
 ある日、そんな姉が事故で亡くなってしまい、一人で暮らしていた部屋の荷物を母と一緒に片付けていると、私が好きな作家や歌手の本やCD、それに作りかけの編み物や人形が沢山出て来た。
 ひょっとしたら、あの人は私が思うより遠い人では無かったのかも知れないが、私がそれに気付くのは遅すぎたらしい。
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