アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

ネコのいびきと冬の空

2007-11-19 | 四万十川 秋

  最高気温18度。

「ズピィー、ズピィー、ズズズ」

草木も眠るうしみつどき。夜の闇に小さくひびく、イビキのような寝息で僕は目がさめました。

それは、しし座流星群がピークになる晩秋の日曜の夜に、

真夜中までおきてられず、はやばやと布団の中で眠っていたときのコト。

 

 うん?いびきのような寝息は、僕の頭のすぐむこう、ベランダの方から聞こえてきます。

ガラス戸ごしに、そーっとべランダをのぞいてみる、

といつも僕がすわっている折り畳み椅子の上で、白いネコが丸くなって眠っていました。

 

 その白いネコは、たまにそのすがたを我が家の庭に見せる、多分ノラ。

「あらら、今まで気がついていなかったけど、この椅子がヤツのいつもの寝場所なのかな?

それなら近頃、夜もめっきり冷えてきたから、椅子の上にブランケットを置いておこうか?」

すっかり目がさめてしまった僕は、もう流れ星を見る気にもなれず

再びぬくい布団の中にもぐりこんだのでした(ネコを起こしちゃうしね)。

 日曜の木枯らしが、月曜に美しいブルーの空をつくりました。冬のような。

午前中の陽だまりは、まだハダカでもすごせるほど陽がぬくいけど、

それっ!と薄着のままチャリで家をとびだせば、切る風がピリッと冷たい・・・。

 

 川沿いの道をくだって、中村の街へ。

陽の当たる場所はまだしも、日陰でゆっくりペダルをこぐと一気にカラダが冷えていきます。

「おおっ、ひやい。もう、すぐそこまで冬がきているのだなぁ・・・」。

今日は、道草もせず、ひたすらペダルを踏み続けたのでした。

今日のおやつはシイの実。香ばしくコーヒーにあいます。

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すばるとウイスキー

2007-11-17 | 四万十川 秋

 最高気温22度。

 「流れ星を見つけるコツは、星空の一点を集中して見ずに、夜空全体をぼんやりとながめるコトさ」

いつ、どこで、誰から聞いたのだっけ?と思いながら、

星空のした、庭に広げたコットのうえで、僕はシュラフ(寝袋)にくるまっていた。

 

長い旅でコテンパンに使いこんで、くたくたになった冬用の羽毛のシュラフ。

でも、秋の夜くらいの寒さなら、このシュラフでまだあたたかく眠れます。

かたわらにはのテーブルには・ヘッドライト・星座早見盤・双眼鏡・ウイスキー・チーズ。

 

三日月は、ぐるりと夜空を低く縁どる山のむこうに沈みました。

冷たく澄んだ秋の夜空に、かがやく無数の星たち。

四万十は、もっとも星が美しいシーズンをむかえました。

流域に人少なく、灯り少ない川のほとりは(四万十川の川原は)、星を見るにも、またよいところ。

 

 「びゅううーっ、がさがさがさ」。夜風が庭を吹きぬけてゆきます。

星を見ながら、風の歌を聴きながら、僕はシュラフのなかでトロトロとまどろみました。

(空気が冷えてる野外で、シュラフ(マミー型)に寝るときは、

トイレなどシュラフへの出入りが非常にメンドクサイですね)

明日の夜はしし座流星群です(月は上弦)。さぁ、どれくらい流れる星を見られるかな?

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北風ブンブン

2007-11-12 | 四万十川 秋

 最高気温19度。

 四万十は、昨日の朝から北風がブンブンと吹いてます。

まだ風が強い午後。僕は近所の小さな山を歩きました。

近所の人に「山の上まで細い道がついてるよ」と聞いてたが、山道は途中で途切れてます。

 

 「まぁいいや、こんな低い山では迷わないだろう」

と、たかをくくった僕は、

テキトーに林の中の斜面を登っていく、けど急傾斜にすぐに行き詰まってしまった。

しょうがない下ろう、とまたテキトーに林の中を歩いていく、でもなかなか里に出られません。

 

 迷ったか?マジか・・・若干あせる。

右往左往しているうちに、よーやく開けた平地に出た。ほっと一安心です。

それにしても、昼でも光が差さないスギやヒノキの林は薄暗く、植相が単調でつまらないですね。

 頂上で飲もうと思い入れてきたコーヒーは、

沈下橋のふちに腰かけ強い北風に吹かれながら飲みました。

まだ、吹く風はそれほど冷たくはない。

でも頬をなでゆく風の感触に、匂いに、僕は冬の到来も近し、と感じました。

シリブカガシ

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秋ぐみとむかご

2007-11-07 | 四万十川 秋

  最高気温24度。

 雨上がりの今日は、強い風が吹くだろう、との予想はハズレ。

四万十は、やわらかなヒカリあふれるぬくい日になりました。

陽ざしには、まだわずかに夏の暑さがあります。

シャツをぬいだ僕は、短パン一丁で陽に肌をさらしながらベランダでお茶を飲む。

キチチチッー!モズが高く鳴きました。

 

 午後、街まで自転車を走らせました。

眼下の四万十川の水量は少なめですが、

水の透明度はよく、泳いでるサカナの姿がばっちり見えました。

 秋の光を反射して、アキグミの葉が白銀に輝いています。

鈴なりのアキグミの実をかじってみれば、んーあますっぱい。

ムカゴを発見。帽子の中に集めたムカゴは、

こぼさぬように持ちかえり、ご飯と一緒に炊いてムカゴご飯にしてみました。秋味です。

 

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夏と冬のあいだに

2007-10-20 | 四万十川 秋

 最高気温23度。

 昨日、小雨を降らせた低気圧は去り、四万十はスッキリとした秋空が広がりました。

あたたかな南風の季節もおわり。

北西の風が、四万十の谷をビュンビュンと吹き抜けてゆきます。

 

 昼前。

ベランダのデッキチェアに転がった僕は、やわらかな日差しの中、心地よい風に吹かれました。

あとはいい音楽があればカンペキ。

だけど悲しいかな、我が家のDVDミニコンポは夏の終わりにフリーズです。

同様の故障はこれで2回目。もはや直す気はナッシング。

テレビなんかどうでもいいけど、ラジオとCDが聴けないのは悲しい・・・。

今は、友人から借りた小さなラジカセが頼りです。

 

 チュル、チュル、チュル。夏の間は留守だったメジロが庭に姿を見せました。

ヒッ、ヒッ、ヒッ。例年なら、もうすでに姿を見せてるジョウビタキは、いまだ来ず。

 午後。心地よい風にさそわれた僕は、

北西の風に背中をおされながら、中村の街まで自転車を走らせました。

パキ、パキ、パキ。自転車のタイヤがどんぐりを鳴らします。

 セイタカアワダチソウの花の黄色が、田畑を鮮やかにいろどっています。

白銀色のススキやオギに混じって赤紫色の穂は、ルビーガヤ。

その横で風に揺れているのは、枯れかけたサルスベリの花。サザンカの花も咲きはじめています。

林縁の高いところに、アケビの実がなってないかな?と

上を見て走れば、家に戻るころにはすっかり首が痛くなってしまったのでした。

秋ですねぇ。



下流から2番目の沈下橋、三里沈下橋。

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秋空を見てた午後

2007-10-16 | 四万十川 秋

  最高気温26度。

 おだやかに晴れた空の下、やわらかな光と風が心地よい秋の午後です。

川原でゴロリ、あおむけでながめる空を、いわし雲がのったり流れてゆく。

かたわらには、コーヒーポットと文庫本。

日が暮れる前に、小さな火を起こし、酒をともに星を待とう。

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秋空とのり弁

2006-11-09 | 四万十川 秋

 最高気温25度。

 昨日、町のスーパーに買い出しに行くと、

以前から欲しかったサーモスのコンパクト保温弁当箱に、半額の値札がついていました。おおっ!

しかも今なら、さらに10%引きとのコト。

即購入決定。黒い網巾着に収まったステンレスのボディが、渋かっこいいです。

 

 早速、購入した保温弁当箱を持ってフィールドへGO!

中身は、のり2段重ね弁です。

スキレットで炊いたご飯、のり、ご飯、のり、醤油を渦巻き状にたらし、またご飯の順につめる。

そして、一番上のご飯のド真ん中に梅干をおく。おかずの容器には、ウインナーに卵焼き。

魅惑の「のり2段重ね弁」の完成です。

*スキレットは、フライパンタイプのダッジオーブン。

スキレットの分厚い鋳鉄は、お米を美味しく炊いてくれます。

スキレットで米を炊く時は、あらかじめ熱湯でしっかり油を落としておきましょう。

 

 昼前。ザックに、お茶、のり弁、本を詰め歩いて家を出発。

いつもよりすこしだけ遠回りして、近所の沈下橋へ。

今日は、日差が強くなかなか暑い。Tシャツ&短パンでちょうどいいくらいです。

 季節外れの人の姿がない四万十川は、南風のなかを静かに流れています。

ポチャポチャ。たくさんの魚が、さかんに水面をはねてます。

それは、(今の時期)産卵のために河口にくだってゆくアユ。

瀕死のアユが一匹、おなかを見せながらフラフラと川面を流されて行く。

きっとトンビが、空の高いところで狙いを定めていることでしょう。

ある秋の日、そんな瀕死のアユを、カヌーの上からひょいと手をのばして掴んだコトを思い出しました。

 結局、僕はお昼までがまんできず、早弁です(保温弁当箱の性能がわからないじゃないか・・・)。

食後のお茶を飲んで、川原でゴロリ横になって、少しくすんだ高い空をながめました。

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穏やかでスローなサンデー

2005-11-20 | 四万十川 秋

 最高気温18度。

 おだやかな秋晴れの日曜日。

旧西土佐村江川崎(現四万十市)に行ってきました。

江川崎に行くのは、前回のツアー以来ずいぶんと久しぶりです。

四万十川沿いの国道(狭路:酷道)をのんびりと走り上流へ。

本来の目的をこなしつつ、岩間、長生、中半家、半家と旧西土佐村の沈下橋をめぐってきました。

 四万十川は、渇水の今年の夏よりもさらに水量が少なく、浅瀬が多く川幅が狭くなっています。

水の透明度は、1年の中で最もよいのですが。

この水量では、カヌーが座礁せずに下れるコースは限られてしまいます(それでも11キロ位は大丈夫)。

沈下橋に腰かけた僕は、ポカポカ陽射しを浴びながら晩秋の川景色を楽しみました。

 今日は、西土佐産業祭が西土佐中学校で行われていました。

特産の野菜、米、農機具、刃物、車などの展示販売です。

食べ物の屋台もたくさん出ていてなかなかニギヤカ。

 

 屋台でシイの実400円を買う。

炒ったシイの実はとても香ばしく、僕はコーヒーが飲みたくなりました。

メチャ安の特産野菜は、14時30分の販売開始と同時にモノスゴイ勢いで売れてしまうらしい。

うまそうな大根を何本か買いたかったけど、

オバちゃんパワーにはとても対抗できそうもない・・・アキラメタました。

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ゴミ拾い・イン ザ レイン

2005-11-06 | 四万十川 秋

 最高気温25度。

 今日はザーザー降りの雨の中、カヌーを漕ぎ、ゴミを拾ってきました。

(川岸には、台風14号の大増水で出たゴミが、まだ沢山のこっている)。

 

 久しぶりのまとまった雨(激しい雨)は、昨夜未明から断続的に降りはじめました。

天気予報は、午後から曇り、と告げています。

このあたりの空は、予報より半日ほど早く変わるコトが多い。

「カヌーで下るころには止むべ」

と、楽観的かつ希望的観測のもと、僕は雨のなか車にカヌーを積んで出発です。

*画像は岩間沈下橋

 口屋内沈下橋は、我が家から約10キロ上流です。

その川原にカヌー&装備をおき、車を約4キロ先のゴール地点に。

ゴール地点に車を駐車し、折り畳みの自転車に乗りかえ、また口屋内沈下橋へ。

うーん、ひとりだとこの行程がメンドクサイ・・・ですね。

 

 川に漕ぎだす、と雨は止むどころかますます激しくなりました。「うげげっ!」

合羽の外側は雨で、合羽の内側は汗で、はやくも全体的にしめっぽ~い。

 

 昨夜からの雨で少し水位が上がった川は、山から流れ込む泥水で濁りはじめています。

11時00分現在。上流の家地川ダムは30トン程の放流。

「放流量はさらに増加中」と村内放送。

ダムの放流水で、これからさらに水位が上がる川は、濁りもきつくなりそうです。

 

 約2時間かけてゴミを取りながら川を下りました。

秋雨にシブく煙る四万十川には、他に物好きはいない。あたりまえか。

「デカゴミ袋×3・タイヤなど」が本日の収穫です。

パンツまでずぶずぶに濡れて冷えきった体は、かわせみ(うどん屋)のあたたかいうどんで生きかえる。

店のおばちゃんがごちそうしてくれた熱いコーヒーは、僕の気持もぬくめてくれました。

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静かな秋の日々を

2005-10-24 | 四万十川 秋

  最高気温23度。

 山に日がおちる時間が、ずいぶんと早くなりました。

やわらかな光が去った川面を、鵜が飛んでゆきます。

頬をなでる少し冷たい風。うつろう季節のはやさに、僕は思わずニガ笑い。

「ついこの間、雪山から降りてきたばかりなのに。もう半年か・・・」

 透明度が高い川の水量は少なめ、川面の水温22度。

今の季節、ツガニ(モクズガニ)や鮎は、産卵のため川を下ってゆきます。

 静かな秋の日々は、空をぼんやりながめて暮らしています。

夜が長く涼しくなり、すすむのは、お酒と食欲と惰眠。

ふと気がつけば、ぷくぷくなカラダ「か・かなり、ヤバイ!!」

 

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ひびわれちまったかなしみに

2005-10-15 | 四万十川 秋

時々 最高気温27度。

 ぐずついた空が続く秋の日々。四万十は、今朝も断続的に雨が降っています。

ベランダでコーヒーを飲みながら、僕は、雨の庭をぼんやりとながめました。

 

 キチッ、キチッ、キチーッ!夏の間は留守にしてたモズが高鳴いた。

まだ、セミの鳴き声も聞こえてきます。

秋雨のなかで、アキノキリンソウ、オギ、コスモスが風にゆれています。

 この夏、僕のガイド用パドルは、ブレードの先端がひび割れちまいました。がびーん!

前回のツアー準備時に気がついたのです、ブレードの先にひびが入っているコトに。

 

 ガイド用パドルは、アッシュ材を使用したワンピース(貼り合わせではない)のシングルブレードパドル。

めっちゃ気に入って使っていただけに、なんともザンネン。

何とか修理できないものかなぁ・・・。いろいろと調べてみたけど、どうやらムリそうです。悲。

 

 ひびわれちまったパドルは

・部屋のインテリア・泥棒撃退用・炉辺屋ごっこ用・フロまぜ棒

として余生を過ごしてほしいなぁ、と思っています。

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微力ですが・・・

2005-10-09 | 四万十川 秋

 最高気温27度。

 今日は、相棒のカズ君と川岸のゴミを取りながらカヌーで下りました。

AM9時。岩間沈下橋から出発。

秋の空と川の透明度は、バツグン!約4メータ下の川底が、はっきり見えます。

水量はかなり少なく、渇水時の夏場よりも水位が低くなってます。

 

流れる水はキレイだけど・・・。

川岸は、9月初頭の台風14号の大増水で、ゴミだらけです。

大増水が引いてゆく時、流れた多数のゴミが、川岸の木に引っかかったのです(川原にはゴミが少ない)。

水面から10メーター以上高いところにある枝にもゴミが・・・。

海釣り用竿、細竹、パドル、ナタ、のこぎりなどを駆使して回収です。

しかし、5メータ以上の高さのゴミを取るのは、かなりムズカシイ・・・。

 最高気温27度。川面の水温25度。

南国の陽ざしは、まだ強く暑い。長袖のシャツを脱いで、上半身ハダカで漕ぐ。

遠くから、沈下橋から飛び込む人たちの嬌声が、聞こえてきました。

 約5時間かけて、口屋内の沈下橋まで下りました。

カヌーの中は、回収したゴミで一杯。農業用のビニールゴミが圧倒的に多かったです。

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