最高気温30、1度。
「この休暇がおわると、役職がかわるんです。
そうなると、もう連続した休みがとれなくなるので、
その前に、時間がないと行けないところを旅して、リフレッシュしたいなぁ、と思って・・・。
以前、遊んで(カヌーでくだって)面白かった四万十川と美しい栢島の海を選びました」
「どうして、四国西南部を旅先に選んだのですか?」
と聞いたガイドさのに、となりでカヤックを漕ぐゲストのTさんが答えました。
5月24日(金)。
薄曇りの空からときどき陽がこぼれる川原は、少し蒸し暑くかんじます。
目の前の四万十川は、しばらくまとまった雨がなく、水量が少なめですが、水の透明度はグッドです。
スタート地点のトロ場(流れがゆるい箇所)で、
かるく慣らした僕らは、さっそく川くだりをスタート(Tさんは経験者)。
いきなり少し波高い瀬に突入です(土佐大橋右側の瀬)。
ザブンザブン!バウが跳ねる瀬では、バシャバシャとカラダにかかる水が気持E。
ひゃっほう!思わず声があがります。
最高気温30、1度。川面の水温20度。
水ぬるむ四万十川は、沈(転覆)もユカイな季節に。
カヤックから見わたす山は(黄褐色や萌黄色、海老茶色でカラフルだった山は)、
淡緑と鮮緑に衣がえをすませて、初夏の陽にあわくかがやいています。
岸辺には、咲き終わりのウツギの白花がチラホラと見えます。
カジカカエルの恋声にみちた水辺。トロ場の岩の上に、甲羅干しをしている亀を発見。
そーっと近づいていくと、チャプン!亀は、水のなかに潜ってしまいました。
4キロほどくだり、水の透明度がよい小さな支流の川原に上陸し、ランチタイム。
晴れる予定の空は、なかなか太陽が顔を見せてくれません。
シュノーケルセット&エビタモも積んできたんだけどなぁ。出番は、ナッシング。残念です。
曇り空の川原は、暑すぎず、のんびりとゴハンを食べるには、良いのですが。
後半のコースは、瀬はすくなくなるけど、美しく雄大な川景色も楽しめます。
新緑の山を愛でながら、さわやかな風を、ここちよい水を感じながら、カヤックのうえで、大きく深呼吸~。
そして、僕らは水面をたゆたうようにながれていきました。どんぶらこ。
カヤックでの川くだりは、岩間沈下橋まで(漕行8キロ)。
本日のツアーのしめは、沈下橋ダイブ。
車にのりこみ、江川崎上流の長生沈下橋へ(岩間沈下橋は、水深が浅く飛びこめない)。
ザブーン!誰っちゃおらん川へ飛び込んだTさん。
川からあがる、とズブ濡れのままニコニコと5月の風に吹かれていました。
ツアーを終えたさのが、家にもどり、片付けをすませ、PCを開くと、Tさんからメールが。
「さのっちへ!無事に宿に着きました!
今日は、ありがとうございました。本当に心地良かったです。
また、戻ってきたいと思いました」。
うれしさで胸がいっぱいになったさのは、つぶやきました。
ぜひまた、深呼吸しに、ココロをゆるめに、四万十に戻ってきてくださいね、と。
「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。
自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。
いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松
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