あるBOX(改)

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「マイマイ新子と千年の魔法」上映+舞台挨拶を見に行った②

2017年01月09日 | アニメ・特撮
小説家・高樹のぶ子さんの自伝的小説『マイマイ新子』を
原作とした劇場用アニメ「マイマイ新子と千年の魔法」。

監督によると、のぶ子さんはアニメ映画化を機に、転校生・
貴伊子のモデルとなった旧友との再会を期待されてるそうだが
なかなか叶わないそうな。



舞台挨拶では、「山口と広島の空の色が似ている。土の質も」
なんていう監督コメントあり。
空の表現に関しては原作者からも「そのままです」と評された
という。



新子の母・長子のおっとしたキャラクターは、「この世界」の
すずとも共通していると感じた片渕監督。
新子を身ごもったのは戦時中という事になり、年齢もすずと
大きな差は無い事になる…と。

映画としての雰囲気は随分異なるように感じる両作だが、
「マイマイ新子」も、数年遡れば大人たちは戦火の中にいたと
いう事になる。 

そういう事もあって『マイマイ新子と千年の魔法』と『この
世界の片隅に』は、姉妹のような関係なのだと。



なお、今回の上映会はチケットが1時間半ほどで売り切れたと
いう事で。「ファンからのお叱りもあり」、1/20(金)に再び
新宿ピカデリーで開催される事になったという。
※19:30~

しかも、新宿ピカデリー最大のスクリーン1。
普段は割と淡々とされている片渕監督が思わず「580席ですよね。
最初の公開時より大きいじゃないですか!」と驚くシーンも。

山本プロデューサーも「松竹さん、大丈夫ですか!?」と嬉しい
叫び・・・。



なお、1/8の上映はブルーレイ素材をプロジェクターで投影した
ものだったそうだが、松竹は「マイマイ新子と千年の魔法」の
DCPを作成し、1/20の上映で使うんだそうな。

フィルムに代わりデジタル化が行われた映画館で使用されている
上映素材DCP。

「マイマイ新子」は今後、上映可能な映画館数が飛躍的に拡大
するワケだ。

「この世界の片隅に」への評価の高さとヒットに伴い、私は
にわかファンなりに片渕監督の未来へ希望を抱いていた。
そういう思いで「海外渡航の」クラウドファンディングにも
参加させてもらった。

しかし、その前に7年遡って前作が復活を遂げ、片渕監督が舞台
挨拶を何度も行なう事になるとは思いもよらなかった。
※1/20も舞台挨拶付きだそうですよ。



20日の「マイマイ新子と千年の魔法」上映会のチケットは、1/10
18時より新宿ピカデリー・オフィシャルサイトで販売開始予定。
これも売り切れが予想されるので、要注意です。

監督と山本プロデューサーは「この客席にいらっしゃる方々が
また来られるのかしら」「新しい人に見てもらうのも嬉しいし」
・・と、予想がつかない様子。

また1/20は客席に挙手を求められそうですねぇ。

「マイマイ新子と千年の魔法」上映+舞台挨拶を見に行った

2017年01月09日 | アニメ・特撮
「この世界の片隅に」の片渕須直監督が7年前に作った前作、
「マイマイ新子と千年の魔法」。

最新作のヒットを受けて新宿ピカデリーで特別上映され、
監督の舞台挨拶もあるというので、行ってきましたよ。



ネット予約は直ぐに売り切れ、
小さな「スクリーン6」は満員でありました。

映画は昭和30年代の山口県防府市を舞台とした少女もの。
平安時代の古都でもある山口県防府市は自然や麦畑らに
囲まれた町。
主人公は活発な新子、同年代の男子女子と繰り広げる物語。

郷愁とファンタジーが織り交ざった良作だ。
子供から見て理想通りではない大人も、ほろ苦く描かれてる。

「この世界に」のような魂を揺さぶれる映画に比べ、ホロリと
させられる映画だった。

エンディングもコトリンゴ。
「この世界」との関連性も見逃せない。

良作なれど興行成果は今ひとつだった「マイマイ新子」。
しかし、「この世界」の成功で復活を遂げたのだ。



映画が終わると自然発生的に拍手が起きた。

そして舞台挨拶。
まず登場されたのは宣伝プロデューサー山本和宏氏登場。
挨拶ののち、続いて片渕監督が登場された。
監督は山本氏に、開口一番「いつまで宣伝プロデューサー
やられるんですか(笑)」。

ずっと盟友でいてくれる山本氏と片渕監督の絆を、我々は
笑いながら感じ取ることが出来た。

客席に問いかける監督。「マイマイ新子、初めて見るお客さん」
・・・7割くらいが手を上げる。(私も)
「では、この世界の片隅に見た事あるお客さん」
・・・8割ぐらいが手を上げる。(私も)

「ほ~」と感じいった表情のお二人。

ここから、また始まる感を漂わせておいででした。
「監督の仕事は、映画を作って終わりじゃないんです」



「マイマイ新子」が公開されて、もう7年とちょっと。
当初は苦戦したが、Twitterで作品の評判が高まり、最終日は
朝9時だったのに座席の9割が埋まってた。
皆さん、どうしているんだと(笑)

※寄席なら「あんたら仕事してるの?」のパターンですな