3月2日、東京・両国国技館
プロボクシング『ワールドプレミアムボクシング』
【WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦】
王者の山中慎介(帝拳)が7回TKOで挑戦者のカルロス・カールソン
(メキシコ)を降し、12度目の防衛に成功。
連続防衛の国内歴代単独2位となった。
※1位は13回防衛の具志堅用高
王者・山中(34才)と同級6位カルロス・カールソン(26才)の対戦。
メキシコ・ティファナ州出身、2011年3月プロデビューし初戦こそ4回判定
負けしたものの、その後は22連勝中(13KO)、2014年からは米国を主戦場と
しているカールソンは、この試合が世界初挑戦。
序盤から身体を振って前に出るカールソンだったが、山中は落ち着いて対処。
動きっ放しでは無いし、打つ瞬間は止まるのだから、しっかり距離を取って
試合を進める。
大きく右フックを狙ってくる挑戦者に対し、時にくっついて距離を潰す王者。
コンスタントに放つ左ストレートはシャープで、挑戦者は第2R早くも目の上を
カット。
左のボディストレートで一瞬動きが止まった挑戦者、長い距離から届く強打に
対処できない様子。
こうなると、私の頭にはメキシカンを次々とKOしたロジャー・メイウェザーの
姿が浮かんでくる。
右と左の違いこそあれ、シャープで長く強い利き腕のストレートで、ブロックの
合間を突いてメキシカンをバッタバッタと倒したものだ。
ブラック・マンバと呼ばれた米国人のメイウェザーは、後に台頭するフロイド
Jrの叔父に当たる。
ロイ・ジョーンズ系のフロイドJrに比べ、ロジャーは正に小型トミー・ハーンズ
だった。
レネ・アルレドンドやマウリシオ・アセベス、ロドルフォ・ゴンサレスを痛烈に
倒したシーンは、まさに「メキシカン・キラー」だった。
※フリオ・セサール・チャベスには要所で負けて、2戦2敗でしたけどね。
(いずれも判定にもつれ込む事もなし。強烈な右もタフな相手には効かず…)
好調の山中、第5ラウンドに左ストレートでグラつかせ、続く右が軽くヒットして
ダウンを奪う。
立ったカールソン(メキシカンらしくない名前だなぁ)だったが、連打で追い立て
られて2度のダウン。
※右左のストレートを交互に打つだけでも山中のパンチは有効だ!
このままKOは時間の問題かと思われたが、挑戦者の捨て身の反撃が待っていた。
距離が近くなった所で王者の左ストレートと挑戦者の左フックが交錯!
カウンターで食った山中の膝がガクンと折れたのだ!
一瞬腰を落とした王者、追撃の右で後方に弾き飛んでピンチ!
ここでクリンチを多用して凌いだのは、やはりキャリアの賜物か。
続く6回、山中はストレートで立て直しに掛かる。
前のラウンド逆転のダウンを奪いかかった挑戦者、その時は生き返ったかのように
覇気を帯びるのだが、倒し損なった事で心身が思い出す。自分自身のダメージを。
ここで“神の左”またもや炸裂。
跪くようにキャンバスに落ちたカールソンだったが、それでも立ち上がる。
さすがメキシカン、勇敢だ!
7回も捨て身のフックを狙うカールソン。
TV解説のコメント通り、右をフックとストレートで打ち分けてくるのが怖い。
ダブルも使ってくる。
しかし、王者の左は挑戦者のガードを縫って届く。
ダウンしたカールソン、緩慢に立ち上がる。意気は買いたいが心身ともに消沈気味だ。
王者は冷静に追撃し、このラウンド2度目のダウンをスコア。
レフェリーは、すぐさまストップし王者のTKO勝ちが決まった!
(続く)
プロボクシング『ワールドプレミアムボクシング』
【WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦】
王者の山中慎介(帝拳)が7回TKOで挑戦者のカルロス・カールソン
(メキシコ)を降し、12度目の防衛に成功。
連続防衛の国内歴代単独2位となった。
※1位は13回防衛の具志堅用高
王者・山中(34才)と同級6位カルロス・カールソン(26才)の対戦。
メキシコ・ティファナ州出身、2011年3月プロデビューし初戦こそ4回判定
負けしたものの、その後は22連勝中(13KO)、2014年からは米国を主戦場と
しているカールソンは、この試合が世界初挑戦。
序盤から身体を振って前に出るカールソンだったが、山中は落ち着いて対処。
動きっ放しでは無いし、打つ瞬間は止まるのだから、しっかり距離を取って
試合を進める。
大きく右フックを狙ってくる挑戦者に対し、時にくっついて距離を潰す王者。
コンスタントに放つ左ストレートはシャープで、挑戦者は第2R早くも目の上を
カット。
左のボディストレートで一瞬動きが止まった挑戦者、長い距離から届く強打に
対処できない様子。
こうなると、私の頭にはメキシカンを次々とKOしたロジャー・メイウェザーの
姿が浮かんでくる。
右と左の違いこそあれ、シャープで長く強い利き腕のストレートで、ブロックの
合間を突いてメキシカンをバッタバッタと倒したものだ。
ブラック・マンバと呼ばれた米国人のメイウェザーは、後に台頭するフロイド
Jrの叔父に当たる。
ロイ・ジョーンズ系のフロイドJrに比べ、ロジャーは正に小型トミー・ハーンズ
だった。
レネ・アルレドンドやマウリシオ・アセベス、ロドルフォ・ゴンサレスを痛烈に
倒したシーンは、まさに「メキシカン・キラー」だった。
※フリオ・セサール・チャベスには要所で負けて、2戦2敗でしたけどね。
(いずれも判定にもつれ込む事もなし。強烈な右もタフな相手には効かず…)
好調の山中、第5ラウンドに左ストレートでグラつかせ、続く右が軽くヒットして
ダウンを奪う。
立ったカールソン(メキシカンらしくない名前だなぁ)だったが、連打で追い立て
られて2度のダウン。
※右左のストレートを交互に打つだけでも山中のパンチは有効だ!
このままKOは時間の問題かと思われたが、挑戦者の捨て身の反撃が待っていた。
距離が近くなった所で王者の左ストレートと挑戦者の左フックが交錯!
カウンターで食った山中の膝がガクンと折れたのだ!
一瞬腰を落とした王者、追撃の右で後方に弾き飛んでピンチ!
ここでクリンチを多用して凌いだのは、やはりキャリアの賜物か。
続く6回、山中はストレートで立て直しに掛かる。
前のラウンド逆転のダウンを奪いかかった挑戦者、その時は生き返ったかのように
覇気を帯びるのだが、倒し損なった事で心身が思い出す。自分自身のダメージを。
ここで“神の左”またもや炸裂。
跪くようにキャンバスに落ちたカールソンだったが、それでも立ち上がる。
さすがメキシカン、勇敢だ!
7回も捨て身のフックを狙うカールソン。
TV解説のコメント通り、右をフックとストレートで打ち分けてくるのが怖い。
ダブルも使ってくる。
しかし、王者の左は挑戦者のガードを縫って届く。
ダウンしたカールソン、緩慢に立ち上がる。意気は買いたいが心身ともに消沈気味だ。
王者は冷静に追撃し、このラウンド2度目のダウンをスコア。
レフェリーは、すぐさまストップし王者のTKO勝ちが決まった!
(続く)