あるBOX(改)

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野口ボクシングジム(4)

2017年03月29日 | ボクシング
日本王座から陥落した鈴木誠だったが、チャンスは意外に
早く訪れた。

初防衛に成功した新井田豊が世界挑戦の為に王座を返上、
決定戦への出場が決まったのだ。



相手は新井田の日本王座初防衛の相手・飯田大介。
しかし、飯田は新井田戦で最高のパフォーマンスを見せ、
王者から初回に2度のダウンを奪ったのだ。
※左フックに合わせて放った左が完璧なタイミングで
 ヒット!新井田はキリモミしながら倒れ、観衆は驚愕!

新井田もそこから必死に反撃して判定まで持ち込み、結果
引分となったが、「飯田が勝っていた」という声もあった。
※私もそう思ったクチだ。

「これじゃ世界なんて言えないだろう」と思っていたら、
なんと新井田陣営は日本のベルトを返上。世界挑戦を決め
てしまった。
※接戦だったが、次戦で新井田は世界王者になった。
 つくづくボクシングは分からない。



飯田と鈴木は以前対戦し、その時は鈴木が勝っている。
アウトボクサーの飯田を攻略する術は知っている筈だ。

しかし、時の勢いという物もある。
鈴木は新井田に倒され、飯田は新井田に分の良い引き分け。
普通なら飯田大介有利の予想になるだろう。

しかし鈴木誠は彼のベストとも言える試合で鈴木を破り、
日本王座に返り咲いた。



プレッシャーを掛け、コーナーやロープに追った。
強い連打でダメージを与え、見事に5回TKO勝利!!

「これがボクシングだ!」
「ここまで鈴木が圧倒するなんて予想もしなかった」
「やはり何が起きるか分からないのがこの競技の魅力なんだ」
「鈴木、凄い!カッコイイぞ!!」

メチャクチャ感動しました。
※陣営からしたら作戦通りの勝利だったかもしれませんが…



改めてお礼を言いたいですよ。
ボクシングの素晴らしさ、面白さを教えてもらって有難う
ございました…と。

その後の鈴木は必ずしも万全でない試合が続いた。
首を痛め、上半身を歪めながら戦う試合など痛々しかった。
※失礼ながら「こんな状態で戦ってはいけない」とも思った。

デビュー戦で敗れ、日本王座初挑戦でも星野敬太郎に敗れ、
平坦ではないキャリアを送った鈴木。



それでも戦い続けたのだが、最終的には引退勧告を受け入れる
しかなかった。

鈴木のセコンドに付いていたのが恭氏の長女・詩延さん。
この時には鈴木誠と入籍を果たしていた。
苦労人・鈴木と一緒になるなんて、なんて男を見る目がある
女性なんだろう…と、これまた勝手に感動したものです。



思うに、野口ジムは歴代会長夫人が支えていた部分も大きい。
52歳で亡くなった初代会長の後は、まず奥さんが継いだ。

恭会長になっても奥様の支えは大きかった筈。
男の世界なれど、女性は偉大と思わずにはいられない。

野口ボクシングジム、および所属選手の御活躍を祈念しつつ
長々としたためた記事を終わりたいと思います。