あるBOX(改)

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野口ボクシングジム(3)

2017年03月28日 | ボクシング
1990年代終盤から2010年に掛けて野口ジムの代表選手は
鈴木誠と吉野弘幸だった。

しかし、デビュー戦から野口ジムで戦っている鈴木には
生粋育ちの印象あり、私は勝手に「老舗復興の旗手」と
感じていた。

小柄ながら好戦的で懸命に戦うファイト・スタイルも
好きで、KO率も高い好選手として応援した。



3度の防衛を果たした鈴木に挑んできたのが、ホープの
呼び名の高い無敗の新井田豊。

天才とも言われた新井田と努力で伸し上がってきた鈴木、
勝った方に世界の声が掛かりそうな一戦。

試合は新井田のベスト・ファイトとも言える内容だった。
いきなりの左フック、左アッパー、下がりながら足を踏み
替えての左ストレートが猛威を振るう。



速くて強いパンチの前にダウンを繰り返す鈴木。
懸命に前に出て新井田をロープに詰めて攻撃するも、逆転
ならず。
結果は9回TKOで新王者誕生となった。

鈴木の闘志を称え、敗戦を寂しく思う気持ちとともに、
「ついに日本からロイ・ジョーンズ的ボクシングを展開する
選手が現れた!」と、新井田の天才性に感激した程だった。