新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
写真の無断使用はお断りします

洪水調節に活躍するダム機能・「宮ケ瀬ダム」の場合①

2015-09-13 17:06:06 | アウトドア
線状降水帯が抜けた翌日の快晴の日(9月11日)、宮ケ瀬ダムに出かけてみました。
いつも、大雨の翌日普段は見られない洪水対策の放流があるのです。ダムの大きな役割には、洪水時流量の調節をすること、流水の正常な機能の維持があります。


まだ人影が見られない朝、ダムに近づくと放流の轟音が山に響いておりました。
たまたま管理事務所の方?と知り合い、いろいろお話が聞けました。すでに数日前の大雨に時から放流は開始されていたようです。あの豪雨の最中私たちが近寄ることなどできません。箱根・丹沢方面に豪雨の真っ赤な降雨量の合計の柱が立っていた頃ですから。
右岸にある建物の下から放流されているのは何度か見たことがあります。が、堰堤の上部の放流口から放流されているのを見たのは初めてです。

後で管理事務所でお聞きしますと、このときの放水量は、①高位常用洪水吐設備から毎秒45トン、②右岸愛川第一発電所の下部にある利水放流設備を通っての放流が毎秒33トンです。このほか明日報告する石小屋ダムからの利水放流設備から毎秒22トンでした。
合計3カ所から合計毎秒100トンです。



過去に何度か宮ケ瀬ダムの観光放流をお伝えしましたが、観光放流の場合1本の放流口から毎秒15トンで2本同時に放流しますので合計毎秒30トンです。
この日は、1本の放流口からだけで45トンですからその迫力はものすごいものがありました。ご想像ください。


愛川第一発電所の下にある利水放流設備からの放流です。この日は毎秒33トン放流されていました。これもものすごい迫力でした。

2カ所の放流で思わぬ現象を観ることが出来ましたがそれはまた後日です。
明日はこの下流にある石小屋ダムの放流について報告します。こちらは宮ケ瀬ダムの副ダムとして作られ、自然に溶け込むようなデザインとなっています。したがってまた趣の異なる放流となっています。

このようなダムの機能を見学しますと、上流でのダムの建設・管理運用と下流での堤防の建設・管理は重要な両輪であると感じざるを得ません。
さらに想像力を豊かにした行政の防災対策の対応を希望したいです。
勿論我々一般市民の防災意識の向上も大切です。だって、「なぜ非難指示を出さなかったかよく分からない」なんて今頃言われても困りますので。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする