江戸幕府が箱館奉行所の防備を固める目的で、
1857年に築造を始め、1864年に完成させた星型をした
西洋式の土塁(城郭)となっています。
蘭学を学んだ武田斐三郎氏が、フランス人から
贈られた書物を参考にしてヨーロッパの
「城郭都市」をモデルに要塞を考案したそうです。
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星型の城の起源は16世紀頃のヨーロッパで、
防御側の銃の死角を少なくする構造として考案されました。
外国勢との戦いの舞台にはなりませんでしたが、
旧幕府脱走軍と新政府軍との間で繰り広げられた
「箱館戦争」の激戦の舞台となりました。
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石垣の最上部には敵の侵入を防ぐため、
庇のような刎出がつくられています。
他の城では見られない景観を楽しめます。
北海道函館市五稜郭町43-9
2014.8.1