父が死んで、鎌倉の家に、腹違いの妹がやってきましたー。
海の見える街を舞台に、四姉妹が絆を紡いでいく。
深く心に響く、家族の物語。
(チラシより)
十五年前に家族を捨てた父が他界し、葬儀で出会った腹違いの妹。
葬儀のシーンでも父親の遺影は見せていません。
母親も再婚して家を出たのでこの姉妹に大きな影響を与えた祖父母、
仏壇の上に遺影が掲げられているのにはっきりとは映すこともありません。
見せないし、説明もされない分、
見ているこちら側の想像力が膨らんでくるのです。
見せないことで、広く見せようとする演出なのでしょう。
垣間見た何気ない日常の生活から、多くはないセリフから
感じ取れる部分がとても多くて、
ホッコリときたり、ポロリときたり…
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コミックが原作ですが、昭和の香り漂った小説のようです。
古い日本家屋を吹き抜ける風、季節の食卓、
四季折々の鎌倉の風景にキャストが映えます。
四姉妹を演じる女優陣はもちろんのこと
脇を固める俳優陣が出番は少ないのに強烈な個性を残し、
深く心に響いていくのです。
まるみの評価は☆☆☆☆
監督・脚本:是枝裕和
出演:綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず他
2015.6.24
品川プリンスシネマ