アルゼンチンの作家マヌエル・プイグの小説を原作とする
不朽の衝撃作「蜘蛛女のキス」の上演です。
ラテンアメリカにある刑務所の一室が舞台。
映画を愛するゲイのモリーナと政治犯のバレンティン。
お互いを理解できず激しく対立しますが、
時を重ねるうちに次第に心を通わせていくのですが・・・。
抒情的かつメロディアスな楽曲、ラテンのリズムが、
全編にわたり作品を彩り、ダークな世界へと導かれます。
多様性が叫ばれている時代だからこそ観ておきたい、
愛とは何か、愛するとはどういうことなのか。
モリーナの心の支えである映画スター大女優オーロラが
演じる蜘蛛女(安蘭けい)の歌声が耳に残ります。
さすがに元宝塚のトップスター、貫禄充分。
どの役も見事なキャスティングです。
明るい元気が出るようなミュージカルが好きですが、真逆。
重苦しくもなるのですが、
不朽の衝撃作であることには間違いないです。
脚本:テレンス・マクナリー
音楽:ジョン・カンダー
演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
出演:石丸幹二/相葉裕樹/安蘭けい/鶴見慎吾
東京芸術劇場
2021.12.1