国登録有形文化財である旧清明文庫を
保存・活用しながら増築し、
全国初の勝海舟記念館が開館されて2周年。
激動の幕末を共闘し、江戸無血開城へと導いた
徳川慶喜と勝海舟。主従の関係にあった
二人の約30年にわたる関係性を紐解く
「交差する主従 慶喜x海舟」特別展が行われています。
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写真は昭和時代につくられた、晩年の海舟の胸像です。
(展示物の写真撮影は不可)
武士の子として江戸で生まれ、20歳で蘭学を学び、
「海防意見書」が高く評価され、幕府に仕え、
長崎の海軍伝習所ではオランダ人から海軍の技術を学び、
咸臨丸で太平洋を渡りサンフランシスコへ。
(CG映像を中心に咸臨丸の航海を体験)
1階では実物資料などをもとに海舟の一生を辿り、
2階では洗足池と海舟について学びます。
船好きの私としては、当時の航海図、羅針盤など
咸臨丸で使われていたと伝わるものや
船内の様子に触れられて感動でした。
江戸無血開城を実現、江戸を戦火から救いましたが、
「この時の心痛は誰にも分かるまい、
私の天寿を何歳縮めたことか」と、
勝海舟著『断腸之記』で記していました。
明治維新後も、旧幕臣として徳川家を支え、
その一方で政府からも頼りにされ、海舟の足跡を辿ると、
洗足池の自然を楽しみ、穏やかに過ごした晩年は、
ご褒美のような気がしてなりませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/70/2c3b1973f21ad31d951079c8914a672f.jpg)
勝海舟記念館は、海舟に関する図書の収集・閲覧などを
目的に1928年に建てられた「国登録有形文化財 旧清明文庫」を
リニューアルしていますが、ネオ・ゴシック様式、
アール・デコ様式など昭和初期の貴重な建物としての見学も。
東京都大田区南千束2-3-1
2021.11.11