国の借金 過去最大827兆7948億円

‘06/09/26の朝刊記事から


国の借金　過去最大827兆7948億円
6月末　国債残高初の減

財務省は25日、国債と借入金、政府短期証券を合わせた国の債務（借金）残高が今年6月末時点で、過去最大の827兆7948億円になったと発表した。
ただ、国債残高は買い入れ消却の効果で残高の公表を始めた1996年以来、初めて前回発表を下回った。

国の借金残高は三ヶ月ごとに公表しており、3月末時点に比べると3143億円の増加。
国民一人当たり約648万円の借金を抱えている計算で、26日に発足する安倍政権は債務圧縮が重要課題となる。

タイ軍政 前政権の汚職 追及本腰

‘06/09/26の朝刊記事から


タイ軍政　前政権の汚職　追及本腰
タクシン氏資産　没収狙う

【シンガポール２５日勝木晃之郎】
クーデターでタイの実権を掌握した軍政の民主改革評議会は２５日、タクシン前政権下で休眠状態に陥っていた「国家汚職防止委員会（NCCC）」の初会合を開いた。
軍政はほかにも、会計検査院や、過去の大規模プロジェクトの不正を洗い出す新設の「特別調査委員会」に汚職調査を命じており、クーデターの大義名分を示すため、タクシン前首相の資産没収にまでこぎつけたい意向だ。

政治家や官僚の汚職を追及するNCCCは一部の委員の汚職が発覚し、２００４年１０月に活動を休止。

今回、軍政はクーデター後にメンバーを刷新して組織を復活させ、「タクシン前首相や側近、官僚の汚職も含め一万件近い案件を調査する」（関係者）という。

タクシン前政権は、大規模プロジェクトなどで業者との癒着が指摘されており、２８日に開港するスワンナプーム新国際空港の爆弾検知機納入に絡む汚職疑惑も取りざたされている。
この問題について、調査に乗り出したチャルワン会計検査院総裁は２５日、「数日中に結論が出る。７人程度が有罪になるだろう」と述べた。

サハリン１ ロ大統領が介入姿勢

‘06/09/26の朝刊記事から


サハリン１　ロ大統領が介入姿勢
「輸出権　国内企業が独占」

【モスクワ２５日藤盛一朗】
ロシアのプーチン大統領はサハリン州で進む石油・天然ガス計画「サハリン１」について、「ロシアの天然ガス輸出を唯一担うのは、法律で（政府系会社の）ガスプロムと定められている」と述べ、日米中心の国際企業連合が推進する同計画へのロシア政府の関与を強める意向を示した。

ハバロスク地方のイシャエフ知事に対し、黒海沿岸ソチでの会談で語った。
ロシア政府が日欧企業の推進する「サハリン２」の事業計画承認を環境破壊を理由に取り消して以来、プーチン大統領がサハリン開発について発言するのは初めて。

中国 上海市トップ解任

‘06/09/26の朝刊記事から


中国　上海市トップ解任
江氏側近、「汚職関与」で

【北京２５日志村治】
中国共産党は２４日、上海市トップの陳良宇・党委員会書記（党中央政治局員）を汚職事件に関与したとして解任した。
新華社が２５日伝えた。
陳氏は、江沢民前国家主席の側近で、昨年、経済政策をめぐって胡錦濤体制と対立していた。
胡政権にとって党最高幹部の摘発で反汚職闘争への強い姿勢をアピールするとともに、来年の党大会に向けて政権基盤を強化する狙いがあるとみられる。

解任理由は「上海市労働社会保障局で社会保障資金が違法に使われた事件にかかわり、悪質な政治的影響をもたらした」ためとしている。