07/07/01の朝刊記事から
原告側、和解受け入れ
東京大気汚染訴訟 あす高裁に伝達
東京都内の喘息患者らが国や都、自動車メーカー7社などに車の排気ガス被害による損害賠償などを求めた東京大気汚染訴訟で、原告・弁護団は30日、都内で幹部会を開き、メーカー側に解決金12億円の支払を求めた東京高裁の和解案受け入れを正式に決めた。
2日、同高裁に回答する。
国と都、首都高速道路は既に同意することを表明。
メーカー7社も受け入れで合意し、近く高裁に伝える見通しで、原告、被告のすべてが和解に応じることになった。
深刻な排ガス汚染被害を訴え、初めてメーカーを被告にして責任を問い掛けた訴訟は
1996年の第1次提訴から11年を経て終結する。
東京大気汚染訴訟
東京都内に居住、勤務し、喘息や慢性気管支炎などになった患者と遺族が自動車排気ガスの被害を訴え、国や都、首都高速道路とディーゼル車メーカー7社に汚染物質の排出差し止めと損害賠償を求め、1996年に提訴。
第6次訴訟まで起こされた。
提訴時点での被告数は約630人で、賠償請求額は契約148億円。
2002年の1次訴訟判決は原告99人のうち、7人の健康被害を認めて国や首都高、都に計約7900万円の賠償を命じたが、メーカーへの請求を棄却した。
原告と国、首都高が控訴。
東京高裁は昨年9月の控訴審結審時に和解を勧告していた。