Kodak DC4800
’07/10/22の朝刊記事から
給油量の誤り 海自4年前に把握
長官に報告せず放置
防衛省首脳は21日、2003年2月に海上自衛隊の補給艦がインド洋で米補給艦に給油した燃料を、今年9月に20万ガロンから80万ガロンに訂正した問題で、海上幕僚監部が4年前に誤りを把握しながら、当時の石破茂防衛庁長官(現防衛相)らに報告せず、放置していたことを明らかにした。
同首脳などによると、給油量を20万ガロンとして対イラク作戦への転用を否定した、03年5月の福田康夫元官房長官(当時)の記者会見や石破防衛庁長官の国会答弁の後、同年12月までの間に海幕の担当者が記録ミスに気付いたという。
しかし当時の古庄幸一海上幕僚長や石破防衛庁長官には報告せず、国会答弁は訂正されなかった。
80万ガロンのうち67万5千ガロンはイラク作戦に従事した米空母「キティホーク」に給油された。
燃料の対イラク作戦への転用疑惑は、新テロ対策特別措置法案をめぐる国会論議の焦点になっており、給油継続に反対する野党側が、ミスの隠蔽としてシビリアンコントロール(文民統制)上の問題も絡めて追及を強めるのは必死だ。