’08/01/31の朝刊記事から
安全置き去り 薬、玩具・・・各国で被害
中国製食品などによる中毒事件は2007年春以降、世界各地で次々と発覚、死傷者も出ている。中国政府は信頼回復に努めているが、安全管理は依然不十分な状態でトラブルが絶えない。
中国製品への懸念の高まりは、米国で昨年3月中国産原料を使用したペットフードを食べた犬や猫が大量に死んだ問題が発端だった。その後、①抗菌剤が基準値を超えるウナギの蒲焼き②大腸菌を検出した冷凍カニなどの魚介類③二酸化硫黄残留量が基準値を超えるナシのドライフルーツ―などが次々と発覚。
パナマで販売されたせき止薬には中国製の有毒な原料が含まれており、服用した約100人が死亡したことも分かった。
さらに、ドミニカ共和国や日本、米国など各国で中国製練り歯磨きから有毒物質が検出されて回収が相次ぎ、中国製品の安全は一気に国際問題化した。
中国側は「問題のある物はごく少数。メディアが誇張して騒ぎ、恐怖心を生んでいる」(外務省の秦剛・外務省副報道局長)と批判する一方、安全性に問題のあった食品会社の名前を公表したり、営業許可を取り消すなど改善措置に努めてきた。
しかし、同11月にはオーストラリアや米国で中国製ビーズ玩具を誤飲した子供sが一時昏睡状態に陥るなどの被害があったことが判明した。