俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

雌日芝

2019-09-15 | 俳句・秋・植物




雌日芝に足を取られてベンチへと




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イネ科の一年草。







雄日芝とともに路傍、空地、庭などにごく普通に見られる

雑草でやや軟弱。







夏から秋にかけて、茎の頂に数個の枝を散房状につけ、

淡緑色の花穂を出す。







めひじわ、めしばとも呼ばれる。







草地の一面が雌日芝に覆われていた。

そこを足を取られながら進んでベンチに着いた。






雌日芝に落ちてをりけりゴムボール




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十六夜

2019-09-14 | 俳句・秋・天文




バス降りて十六夜の路地入りにけり




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陰暦八月十六日の夜、及びその夜の月をいう。







前夜の名月よりもやや遅れて出るので、たゆたう、あるいは

ためらうという意味の「いざよふ」からついた名。







今年の十六夜は満月であったが、晴れたり曇ったりを

繰り返し、その都度月は雲に隠れた。







バスを降りると十六夜の月が出ていた。

路地に入っても月あかりがあった。






十六夜や和菓子に使ふ菓子楊枝




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名月

2019-09-13 | 俳句・秋・天文




名月ややうやく雲の払はれて




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陰暦八月十五日の月をいう。

一年中でこの月が最も澄んで美しいとされる。

今年は十五夜の翌日が満月となるため、まだ月の左上が

陰っている。







今年の十五夜は雲に覆われ、無月かと思われたが、夜中

の十一時過ぎに雲が次第に払われて、美しい名月が現れ

た。






寝静まる家々となりけふの月




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水澄む

2019-09-12 | 俳句・秋・地理




木洩れ日の大き蹲踞水澄めり




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秋はものみな澄みわたる季節であり、水もまた透明度を

増す。







川や湖、沼、池の水底まで見え、ちょとした水溜まりの

水さえも澄んでくる。







そうした水の澄む中に、冬の気配を感じたり、己の心を

深く見つめたりする。







木洩れ日の下に大きな蹲踞があった。

木の樋を伝わって注がれる蹲踞の中の水は、きらきらと

して澄んでいた。






水澄みて足ゆつくりと進めけり




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秋の雷

2019-09-11 | 俳句・秋・天文




秋の雷高速道路山に入り




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初秋の頃は、地上はまだ残暑が続き、太平洋高気圧の勢力

が弱まって、上空に北方の寒気が入りやすくなり、大気が

不安定となって雷が起こることがある。







その後は、寒冷前線の通過の際に起こる前線雷が発生する

時季がある。







後者は、かなりの雨を伴うことがあり、水害が起こることも

ある。







前線の通過ごとに秋が深まる感がある。

「秋の雷」には、夏の雷とは違う一抹の淋しさがある。







高速道路を山の方に向かって走ってると、激しい雨が降り

出し、空がピカピカと光り出した。

秋の雷は暫く続いた。






秋雷や少し明るき西の空




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