今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

ワルボロ

2007年10月10日 | ブックレビュー
 ゲッツ板谷著 幻冬舎文庫 

 ゲッツ板谷の本を読むのは初めてです。雑誌「SPA」の連載が好きなのでまずはエッセイを読もうと思ってたら、これは小説でした。彼がどういう人かというのはほとんど知らなかったのですが、多分これは自伝的小説なのでしょう。

 解説によるとこれが話題になりコミック化され、文庫化とほぼ同時に映画にもなったとか。中学生時代の著者と友人達の物語ですが、もちろん「悪くてボロかった」というのがタイトルの由来です。

 感想としてはすごく面白かったです。主要な登場人物は多くないしキャラクターがハッキリしてるので、登場する中学の名前さえ間違えなければスイスイ読み進められます。(まぁ学校名はほとんど数字なので順番だけ覚えればいいのですが) 約500ページありますが、結局先週土曜の鎌倉までの往復の間に全部読んでしまいました。

 受験勉強に励んでいた真面目な学生があっというまにワルになってしまいツッパリグループ同士の抗争に巻き込まれつつ友情もあり恋もあり…と、簡単に言えばそういうことになりますが殴ったり蹴られたりしたときの迫力ある表現は本人の経験によるわざでしょう。

 ただ、この2ヶ月ほどで読んだ小説が重松清「疾走」、奥田英朗「邪魔」「サウスバウンド」などで、どれも小学生とか中学生が出てくるのでストーリーを思い出そうとすると完全に混線してしまいます。まぁいいですけど。

 ということで、特に40代くらいの男性にはお勧めの小説です。女性が読んじゃダメってことも全然ないですけど。