CSのTBSチャンネルで昨年6月から再放送が開始され、これが4回目でしょうか。あれだけの番組であり、ベストテンというくらいですからビッグヒットばかりをスタジオ生歌唱するシーンが見られるのに、世間では驚くくらい話題になってません。若者のテレビ離れが言われる上に、CSというのは本当に敷居が高いのだなあと思う次第です。
それで今回の放送はというと、1983年1月27日の放送回。当時私は大学1年。学生寮にいて部屋にテレビがなかった頃であり、なおかつ1月末というと後期の試験期間と思われ、当然この回は見ておりません。初めて聞いた曲もありました。
ということで、今回のランキングは以下の通り。
1位 セカンドラブ/中森明菜
2位 恋人も濡れる街角/中村雅俊
3位 さざんかの宿/大川栄策
4位 3年目の浮気/ヒロシ&キーボー
5位 愛の中へ/渡辺徹
6位 冬のリヴィエラ/森進一
7位 Invitation/河合奈保子
8位 春なのに/柏原芳恵
9位 ラブ・シュプール
10位 琥珀色の思い出/あみん
スタジオには、東北放送のアナウンサーが山形の寒河江から運んできたという本物の雪が大量に用意され、司会の久米さんと黒柳さんも雪をぶつけ合いながらの進行でした。
まず10位のあみんですが、この曲は初めて聞きました。あみんはてっきり「待つわ」がヒットしただけの一発屋だと思ってたのですが、2曲目もベストテンにランクインしてたのですね。ただ、ここはちょっと謎があって、ランキングボードで紹介された後いきなり歌唱シーン。それも、ご本人達はスタジオにいなかったのでしょうか。セットで歌うシーンがあったのですが、その後は後ろのソファーにいなかったかも。まったく曲紹介がなかったのが不思議。何かの事情でしょう。
そして9位のトシちゃんですが、これが完全にカット。画像のベストテンの本によると、「本物の雪を使ったセットが話題に。つるつると滑って転んでしまい大変!」とありますが、10位の次が8位になって完全になかったことにされてます。その後、司会者の後ろに映る際にも姿は完全にぼかされてました。芸能人格付けランキングで、カニカマを選んだわけでもあるまいし、こういうのはすごく不快です。
8位の柏原芳恵さんは普通にスタジオに登場。7位の河合奈保子さんはバリ島に行ってて、スタジオの黒柳さんと電話で会話してたのですが、回線が悪くて話が通じないこと。なので歌唱シーンは以前に登場した時のものでした。この曲は結構好きなので、生でちゃんと見たかったです。多分この頃は本当にテレビ見てなかったようで、この曲も当時テレビで見た記憶なしです。
6位の森進一さんは、お芝居の座長公演中のため新宿コマ劇場のロビーから会場前のファンに向けての歌唱。おしゃれなセーターでの登場でした。やたらと元気だったような。
5位の「愛の中へ」というのは、「ああ、そういえば聞いた事あるかも。」という感じ。渡辺徹さんは「約束」のみヒットしたと思ってたのですが、こちらも流行ったんですね。なかなか難しい歌らしくて、今回はちょくちょく声がひっくり返るところが見応えありました(?)。
4位の「3年目の浮気」は、今回限りの特別企画。作詞作曲の佐々木勉さんに許可を貰い、1度限りということで男女のパートを逆にして歌うというもの。そのせいもあったのでしょうが、「この人達ってこんなだったっけ?」という感じ。ヒロシさんは歌詞も飛んでしまってたので、個人的にはこういう企画は嫌いです。今あらためて見ると、歌唱力よりはキャラで受けてた人たちだったんですね。まぁ曲調とあいまってヒットしたのでしょう。
3位の「さざんかの宿」では、大川栄策さんの曲紹介に宮尾たか志さんが登場し、名調子を聞かせてくれました。歌番組として、こういうのは凄く良いと思います。宮尾たか志さんはというと、この2年後くらいに亡くなってるんですね。50代だったとか。ふ~む。
2位の「恋人も濡れる街角」は、いつ頃のヒットか覚えてなかったのですが、この時期だったんですね。実はテレビでは初めて見ました。中村雅俊さんも、もっと歌が上手いという印象だったのですが…。
1位の明菜ちゃんは軽井沢の氷のステージから。折角の1位でしたが、寒いところで待たされてたせいか、笑顔は可愛かったのですが歌声は絶不調。この人は、結構コンディションの波が激しい印象ありますね。どうせなら別の回が見たかったと。
そして11位から20位の発表も違和感。19位と11位はなかったことにされ、「大輔★哲太のRock'n Roll」、松田聖子、わらべ、サザンは映像がなくてレコードが回ってる画像でした。映像NGと無かったことにされる人の境目が知りたいところです。
鳴り物入りで再放送が開始されたものの、世間ではほとんど話題になっておらず放送も7ヶ月で4回分のみ。再放送開始時からトークゲストであったマッチも出られなくなり、次があるのかは心配ですがなんとか続けて欲しいと思います。
前回の放送は1980年の8月分で、その時は全然期待してなかったのが案外面白くて楽しめたのですが、今回はちょっと…でした。「昭和の時代の歌い手はみんなうまかった」とは言えませんね。まぁ歌う青春スターはあくまでも雰囲気が大事であって、歌唱力は期待してはいけないのかもしれませんが。
なんにしても、権利関係とか色々問題ありそうなところを放送してくれた関係者の努力は称えたいと思います。いろいろ窮屈な世の中です。