![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/f2/96e4c289d5606e608e55899c83136259.jpg)
写真の物は月刊明星の歌本ですが1973年5月号の付録です。私が初めてギターを手にしたのは74年12月頃だったのですが、そのときに「ためしに弾いてみるべや」と開いたのが当時たまたま家にあったこの本でした。なんで1年半前の歌本が普通に置いてあったかというと、まぁそういう時代だったのでしょう。
実際に月刊明星の歌本でギターの練習をしたという人は多いのではないでしょうか? ただし、この本の1ページ目に掲載されていた曲はガロの「学生街の喫茶店」。当時小学5年生だった私は最初のDmを押さえてみて「あぁ~指がいてぇ~」と思い、1小節しか弾けませんでした。だって2小節目はGmなんですもの…。
で、次のページはどうかというとこれがチェリッシュの「若草の髪かざり」。これを弾いたかというと、こっちはこっちで最初がCmなので余計無理。自分が好きな曲なら必死でやれるかというと、当時ファンだった南沙織さんの曲は「早春の港」が掲載されてるのですがこれなんかはKey=Bなので完全に無理。なにしろ当時はカポタストなんてものが世の中にあるのをしらなかったので。
そんなこんなでこの本のことはすごくよく覚えてて、当然既に手元にはなかったのですが先日たまたまネットオークションで見かけて落札してしまいました。よほど保存状態が良かったのか、なんだかすごく綺麗です。
当時のヒット曲でどういうのが掲載されていたかというと、主なものでは、オレンジの雨/野口五郎、愛への出発/郷ひろみ、妖精の詩/アグネスチャン、中学三年生/森昌子、女の子なんだもん/麻丘めぐみ、狙いうち/山本リンダ、そして神戸/クールファイブ、さそり座の女/美川憲一、私達/鮎川由美、天使も夢みる/桜田淳子など。面白いのは、荒野の果てに/山下雄三、というのが楽譜付きで出てました。ご存知「必殺仕掛人」の主題歌ですが「TBS-TV」と書いてあるのをみて「おぉ~」とか思ってしまいます。(この意味がわからない人は必殺シリーズの歴史をひもといてみましょう)
一方洋楽のヒット曲は、カリフォルニアの青い空/アルバート・ハモンド、クロコダイル・ロック/エルトン・ジョン、冬の散歩道/サイモンとガーファンクル、ベンのテーマ/マイケル・ジャクソン、など。コンサート情報を見ると当時来日してたのは、シカゴ、セルジオメンデスとブラジル'77、ドノヴァン、デビッド・ボウイー、クインシージョーンズなど。どう考えてもこの当時は1973年なのですが、セルジオメンデスは「77」だったんですね。知りませんでした。
また「今月の新曲」コーナーで目につくものは、夢の中へ/井上陽水、ルームライト/由紀さおり、家をつくるなら/加藤和彦など。さらに今月の新人は、浅田美代子、西崎緑、石川さゆり、バンバン(3人組でした)、ノラ、殿さまキングス、など。結構有力な新人のデビューした月だったんですね。
さて難関だった「学生街の喫茶店」ですが約33年経過した現在ではどうかというと、一応弾けます。「継続は力なり」という事でしょうか。なので「ギター買ったけどちっとも弾けない」といって悩んでる人も33年ほど続ければたいがいの曲は弾けるようになるかと。何しろ私もB♭△7が押さえられるようになったのは去年なので。(ウソ)
いやしかし明星の歌本は楽しいです。心は一気に当時へタイムスリップしてしまいますから。中古市場では普通の古本以下の価値しかないようですが、歌好きの私にとっては貴重です。皆さんもいかがですか? 今の若い人は知りはれへんやろなぁ…。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます