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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

S-S

2016-03-22 | 311


瀬戸内寂聴 さだまさし
『その後とその前』★★★

過去の放置本。。
寂聴さんのエッセイは結構読んだ記憶
あと『源氏物語』どこにいったのかな?
全部通しで読んでみるのもよいかも。



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002 その前 捨てる勇気。








第二章 想像できない苦しみがあることを知る。



007 その後 放射能という目に見えない恐怖。



009 その後 震災が露わにした人の持つ本来の優しさ。








第三章 感謝して生きる。



013 その後 お金の問題。



020 その前 老人の力。



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寂聴 やっぱりね、血のつながりなんて嘘よ。やっぱりね、産みの親より育ての親。育ての親は子供と苦楽をともにしてるもの。で、病気になったら、育ての親でも必ず看病してもらってるじゃないですか。で、泣きたいときは、まず涙を見つけてくれるのは育ての親じゃないですか。それはね、育てないと親じゃない。

さだ うーん、厳しいですね。

寂聴 私は自分でそう思ってますよ。

さだ それは厳しすぎるんじゃありませんか?

寂聴 いやいや、その通りよ。

さだ 命懸けで産んだという厳然たる事実はあるわけじゃないですか。



---



021 その後 想像力を働かせること。








第五章 生きるために忘れる。



027 その後 目に見えないものを大切にする。



---



寂聴 そうですね。やっぱり家族が大事です。私は家族を捨てましたから、だから余計言えるんだけど。だけど、自由よ、一人になると(笑)。

さだ それはご自身お力がおありになるからおっしゃれる言葉でね。

寂聴 人に勧めるんだけどね(笑)。でも、やっぱり自分が育ったことを思うと、やっぱり家族のおかげですよね、今日があるのも。自分はなぜここにいるかってことを考えたら、やっぱりお父さんお母さんのおかげでしょう?先祖のおかげでしょう?そういうことをもう今教えないものね。学校でもそんなこと教えてないじゃないですか。だから、お墓がどうのこうの言ってるけど、それはお墓なんて死んだ人はどうでもいいんですよ。そんなこと思ってないの。残されたわれわれが、やっぱりここにお墓があって、先祖を敬わなきゃいけない、お礼を言わなきゃならないってそのために、残された者のために、あれはあるんですよ。死んだ人のためじゃないんですよ。



---



さだ ~例えば原発ひとつをとっても、何がどう危険でどう危ないのかは誰も勉強してないから、「え、でも、もしかしてあの地震が起きなければ大丈夫だったんじゃないの?」という人が半分はいるわけでしょう?じゃあ、今ある原発で同じことが起きる可能性があるんですよって説明したときに、「あ、そうか、じゃ、同じ可能性があるんだったら、もう今からそっとなくしといたほうがいいな」って考え方の人が今度は出てくるでしょう?それでも、「今、電気がないと困るんだ」という人たちがいて、自分で手を挙げるとしたら、どこで手をあげていいか人の顔色見るんですよ、日本人って。「今、え?・・・・・・ここ挙げるとこじゃないんだ」みたいな、その何ていうのかな、自分に自信がない。自分の意見に自信がない程度しか学んでないから、わからないんでしょうね。

寂聴 本当そうです。全体の雰囲気に流されちゃうとこはありますよね、我々日本人は。

さだ というか、わからないんだよ。どう怒っていいかわからないんだよ。


さだ ただ、わからないから。どう叩いていいか、どう怒っていいかわからないぐらいわれわれは勉強してないんですよ、全体。関心がないんですよ。無関心なんです。ということは愛がないんですよ。もう無関心なんですよ。政治に対しても無関心なんですよ。だから、この政治家が何をどう言おうとしてるか、興味がないんですよ。だから、見事に騙されるんです、



---



寂聴 でも人間ってしょうがないんですよ。そのとき痛くても、今どれくらいだったか思い出せないんですよ。

さだ 痛みの記憶・・・・・・。


さだ ~痛みの記憶ってあんまり覚えてないね。忘れられるって才能なんですね。

寂聴 そうです、才能なの。忘却って才能。

さだ 覚えていたら生きていけないですもんね。

寂聴 人間に忘却の才能を与えてくれたのは神仏の恩恵でもあると同時に忘罰ね。忘れてならない大切なことも忘れるのは忘罰ですよ。

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S×T

2016-03-18 | 311


東京新聞編集局編
『坂本龍一×東京新聞
 脱原発とメディアを考える』★★★+

「伝える」を見つめ直す

坂本さんと記者たちとの「白熱討論」
   原発・環境・報道

この本はただの討論本ではなかった。

改めて原発のしくみが解説にて理解できる。

ウラン235
ウラン238
プルトニウム239

核燃料サイクル事業の現状もね。


「ストップ・ロッカショ」


坂本さんが「より多くの一般の読者に届ける工夫を」と記者に呼びかけたのも、内輪の議論になってしまっては、原発に関する問題もよい方向へ行かないからでしょう。

「左翼とくくられないように・・・・・・」



「東京新聞を勝手に世界イチにする会」



「トイレなきマンション」といわれる問題



行き場のない「核のごみ」








「人は信じたい方を信じるものです。・・・・・・関心が低下したといっても、多くの人の心にはちゃんと事故のことが残っていますよ」









「伝える」を深める



「のど元過ぎれば熱さ忘れる」



自分に嘘をつかない



---




























不安 不安 不安。。

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A

2016-03-05 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠9
 この国に本当に原発は必要なのか!?』★★

月末月初でばたばた

あと数日で311

NHKで避難指示が解除された楢葉町がやっていて、
その現状に涙がこみあげてきた。
天神岬 子どもの頃よく遊んだなぁ
その高台から見える景色は除染した土が仮置き場に山になっているさま。

人口7400人中、帰還したのは400人あまり。

少しでも復興の力になれたらよいなって毎回思う。



---



「もし筆甫の野菜を測って高い線量が出てしまったら、もう町では対処できない。だから測ってないんだ。分かってくれ」
ああ、町にも頼れないんだな。



「何をやり、何をやめるべきか、あきらめるべきか、様子見するべきか、それには具体的な放射量を知らないと分かりませんから」
放射能と向き合って暮らすしかないんです。できることなら、畑の土を事故前に戻してほしい。それはできない相談だろうから、損害賠償を求めたんです。被害の重大さを認識してもらうために」



「地元の建設会社は、原発事故で仕事がなくなってつぶれるところだった。その放射能の後始末で、なんとか生き延びてる。変な話だ」



「中間貯蔵施設ができてしまったら、自分が生きているうちに自宅には帰れない。ほかの住人もそう思い始めているようだ。もう、除染したって仕方がない」
それでも、大熊町とは何とかかかわっていきたいと真剣に願う。


支え合わないとね



役場から車でほんの数分で原発の敷地が現れる。バイパスわきに広がる草原がフェンスで囲まれている。
守衛所から中に入ると、舗装が行き届いた道沿いゼネコンや重電機メーカーの看板が次々と出てきた。各社が現地事務所を置いている。
「日本を代表する企業ばかり。それが、こんなにそろっている。建設を止められないわけだ」
向き合うものの大きさを感じた。



「国が領土や国民からなっているように、自治体も固有の土地があり、住民がいて成り立つ。原発事故はそれを奪ったんだ」








『晴耕雨読』
晴れた日は畑を耕し、雨の日は本を読む。そんな暮らしぶりをさす。








11年12月16日、野田は記者会見で「発電所の事故そのものは収束に至ったと判断される」と福島第一原発の事故の収束宣言をした。
細川は憤り、嘆いた。
「収束なんてしていないのに、どうして収束宣言ができるのか」



「日本が原発の安全性を信じて発信してきたのは過ちだった」
「原発が絶対に安全かといわれるとそうではない。これ以上、原発を増やしていくのは無理だと思う」

01~06年の首相存在中、原発を推進する立場にあった小泉が、原発推進の「過ち」を率直に認めた。

「苦しいけれど、原発の依存度を下げていこう。日本人は知恵もあるし、努力もする。ピンチをチャンスに変える努力をすべきだ」
小泉は「原発ゼロ」への訴えを強めていく。



2014年7月23日(水)
がれき撤去で放射性物質が飛散した問題で、東電は4時間で最大1兆1千億ベクレルの射性物質が建屋外に出たとの推計結果を発表。通常の2万倍以上








今回のもんじゅの記事(1万件の点検漏れ)あまりのずさんさに持ってゆきようのない怒りを感じた。
一体どうなってるの?どんな体制なの?
あぁどうして大きく取り上げられないのだろう。
知ってた?

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A

2016-02-22 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠8
 決して忘れない!原発事故の悲劇』★★★★

装丁の色が目を惹く。
中身も濃く今回はちょっとテイストがちがうように感じた。
何も知らない頃に比べて意識が変わったせい?
だからと言って何かを出来ているわけではないのだけれど。。

知らないことが多すぎる。

声を大にして言いたい。言いたくなる。
どうしてもっと発信されないのだろうと。


2014年8月6日 連載は1千回の節目を迎えた。

福島が、忘れられはいまいか。

心に刻む4年目である。



---



結局はおカネでしょ

「最終処分場の話は、最後は結局おカネでしょ?」

「受け入れてくれないとなったら、お宅にはその2倍払いましょう。それでも手を挙げてくれないんだったら5倍払いましょう。10倍払いましょう。どっかで国民が納得する答えが出てきますよ」



核燃サイクル路線をとって再処理工場を40年間動かすと19兆円のコストがかかる。工場建設費が予定の3倍に膨らんだことを考えると、核燃サイクルは総額で50兆円を超えるコストになるかもしれない――。



日本はすでに44トンのプルトニウムを国内外に持ち、それは長崎型原爆の5千発分以上に相当する。



すでに「アリ地獄」

「原発を動かすと、10万年ものあいだ放射線を出し続ける核のごみが出てくる・・・・・・だからこそ、(それを再処理して燃料に使う)『もんじゅ』は動かさなくてはならない。原子力ムラの飯の種を維持するため、『もんじゅ』が動くといい続けないと、原子力の神話が崩壊する」
核燃サイクルの柱である「もんじゅ」は、すでに霞ヶ関で「アリ地獄」といわれている。

「何の研究もせずに単に維持するだけで、毎年200億円が必要とされています。昭和55年以降、1兆円以上を投入しておきながら、何の成果もない。この費用対効果を国民に説明できるのでしょうか」



早期の帰還が難しい大熊、双葉、浪江、富岡の4町と、住民が戻り始めている広野町と川内村、帰還時期の検討をしている楢葉町では、復興のイメージがまちまちだ。同じ被災地でも事情が違いすぎた。



「わたしたちは原発の安全神話にどっぷりつかっていたために大変な目にあった。子どもたちには、自分の足で立ち、自分の頭で考える人間になってほしいのです」








宮内庁で両陛下の意向を直接聞く立場にいるのは二人だけだ。
一人は宮内庁長官。「オモテ」と呼ばれる事務方のトップだ。
もう一人は侍従長。「オク」と呼ばれる、両陛下の身の回りの世話する侍従長のトップである。



双葉町民が移ってきたばかりの校舎内をくまなく下見した。それをもとに天皇と皇后が歩く動線の案を決める。県内の立ち寄り場所や、到着・出発時刻の見通しなどをA4判1枚の図にまとめた。目的地の間を線で結んで予定時刻が書き込まれ、全体を横長の箱型の表に入るようにつくられた日程表は「ハコ日程」と呼ばれるものだ。



津波の避難誘導や堤防見回りをした消防団員ら二百数十人が亡くなったと話した。
両陛下は絶句して、目をうるませたようだった。



両陛下の地方訪問は、ものによっては1年以上前から日程が決まっている。宮内庁と警察、自治体や交通機関が打ち合わせ、分刻みで日程を決める。警察は他の車を排除し、信号を全部青にするのが通常だ。しかし東北3県は、沿岸警備に多数の警察官をさける状況ではない。
そこに宮内庁から「被災地に負担をかけないように」との両陛下の意向も伝わった。そこで、車で移動する距離をできるだけ短くし、沿岸警備の人手が少なくすむように、ヘリが着陸するグラウンドに隣接した避難所を訪問先とすることにした。



「陛下、日本人って捨てたものじゃないですね」



「両陛下は、放射線についてはとくに子どもたちへの影響を深く気にかけておられました」



「自分が行きたい場所よりも、相手が『ここへ来てほしい』と用意した場所へ行く。それが訪問先に対する誠意だ――というのが、これまでの陛下の基本姿勢でした」
しかし今度の大震災では、天皇側からの強い意向が働いた。被災地の訪問は、いずれも宮内庁側から打診して実現している。
地震や津波、原発や放射能の専門家や行政機関の長ら二十数人を次々と御所に呼んで説明を受け、予定時間を超えても質問を続けた。避難所で被災者に寄り添う姿は、事前の膨大な準備と努力に裏打ちされていたのだった。



「天皇は、災害もまた自分の責任と考えているのかもしれない。宮中祭祀で国民の平安を神に祈る熱心な姿と、災害地を訪れて被災者を直接に慰める姿は、表裏一体といえるのではないかと思います」



被災地で救援活動に携わった自衛隊員や警察、消防、自治体職員の多くが、両陛下から「ありがとう」と声をかけられている。

「被災した人々や全国民に代わって『ありがとう』とおっしゃったともいえる。いろいろなお気持ちが全体からにじみ出るようなものではないでしょうか」








「いわきは安全。気をしっかり持って生活してほしい」
「怖がることはない。これを伝えるために私たちがいわきを訪れた」
「いわき市民が踏みとどまることが、日本の安全安心につながる」



「飯館村は避難が必要な汚染レベル。福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級といっていいだろう」



「いくらもがいても、泣いても、原発から出てしまった放射能には勝てません。悔しさで胸が裂けそうな毎日を送っております」



「原発作業員でもない一般の住民が、線量計をぶら下げながら生活するなんて・・・・・・」
結局、カネを積んで住民を早く帰還させ、かたちばかりの復興を急ごうということじゃないのか――。



東京電力は「仕事をくれるお得意さん」だった。しかし今となっては、暮らしを奪った加害者でしかない。



「カネの問題じゃない。いのちの問題なんだ」

「阿武隈山系の地下水は軟水でおいしいんだ」
井戸は深さ10メートルほどもある。しかし時間がたつにつれ、山中の地表に沈着した放射性物質が地中深く染み込み、水が汚染されやしないか――。そんな不安をぬぐえない。



地域では「まるで人体実験」と計測を拒む住人も少なくない。
被爆線量は、個人線量計のほうが従来の空間線量による推計値より低く出る傾向にある。



政府は「復興加速化」というが、加速するのは過疎化じゃないか。








2014年3月18日(火)
福島県議会の平出孝朗議員が、原発立地・立地予定の14道県の道県議会議長でつくる
「原子力発電関係道県議会議長協議会」から脱退すると表明。
「他県の議長らは原発再稼動を前提にしている。同じ会に入っていることに違和感がある」と








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昨日歩いていてふと弟のことについて一つの結論が出た。
ざわめきはなくこころは静かだった。

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2016-01-30 | 311



朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠7
 100年先まで伝える!原発事故の真実』★★★

今週電力自由化のニュースが駆け巡ったけど、
「東電が家庭契約のシェア2割を失っても痛くない理由」
からくりを知ると結局は・・・。
原発反対!その声も聞かなくなった。
意思表示を示す時が来たとも言える?

今回も知らなかった真実がたくさん。
読んでいてうんざりしてくる東電の対応
麻痺してくるね。



---



国の医療班・・・・・・来ない

15日、国の現地対策本部は福島県庁に撤退した。来るはずの文部科学省、厚生労働省の医療班員は最後まで姿を現さなかった。

「実弾を撃ったことがない兵士が最前線で戦うようなものだ」

「雨でフォールアウトしてるんとちゃうか?」
フォールアウトとは飛散した放射性物質が地上に落ちることだ。



甲状腺の測定すらまともにできなかったこの国に、原発のような巨大システムを動かす能力があるのだろうか――。

「チェルノブイリ事故の影響で乳がんが増えている可能性がある」



13年6月に汚染水漏洩問題が発覚すると、第一原発の作業員が大きく増えた。13年秋には、第一原発では一日当たり延べ3千~4千人、第二原発では2千人が作業をしていると聞いた。作業員の数は増え続け、14年5月時点では、第一原発だけで延べ6千人を超えることもある。
幸い、高線量の被爆をした傷病者は出ていない。しかし、数ヵ月に一度、汚染水付着などの患者や、重機に挟まれて両足切断といった重傷患者が出る。



おら、おいでがっちゃ

原発事故後、ホーム(特別擁護老人ホーム)に家族が迎えにきたのは
たった一人だった

「あの薬、効くんだ」。
「強いから何度も飲めないけど、特別ね」と白い粒を渡す。
それを飲むと、安心した様子で帰る。
「ラムネ菓子なんです」といった。
「お年寄りはみんな自分を特別にしてほしい。あの一粒を求めてくるんです。で、治るんです」
医務室には、こんな「特別な薬」がいっぱいある。


東京電力福島第一原発の地下には、山側から毎日800トンの地下水が流れ込んでいる・
うち400トンは、震災でできた隙間などから1~4号機の建屋地下部分に浸水し、そこで核燃料を冷却した水と混じり、放射能汚染水となる。
汚染水はくみ上げられ、地上のタンクに次々とためられている。たまった汚染水はいま約50万トン。タンクの数は1千機を超えた。

流れ込む地下水を遮断しない限り、タンクは無限に増えていく。
地下水のうち120トンは、建屋の周囲をすり抜けて海に注ぐ。汚染された土壌を通っていくので、海への汚染水流水は今も続く。



東日本なくなるぞ

原子力委員会委員長の「近藤シナリオ」


3月末、東電関係者だけの集まりで、東電OBが「どうやってイチエフをリエントリーしよう」というのを聞いて驚いた。リエントリーとは福島第一原発の再稼動を意味していた。
あれだけの事故を起こしても再稼動させたい人間がいる東電



東電の主流部門である企画部のエリートが、
「遮水壁、やめてくださいよ。株主総会があるんですから」
えらく高飛車な言動
実は経産省のかつての高官の息子だった。



「東電はカネをケチって失敗することを繰り返している」

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A

2016-01-25 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠6
 ふるさとを追われた人々の、魂の叫び!』★★★+

やっと現代に近づいてきた。。

発行日2014年3月11日
福島原発事故から丸3年


同高校出身の司法書士菅波さんの奮闘
真似できないと思った。
ブログは2014年3月23日で止まっている///


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海の魚に比べ、淡水魚は値が下がりにくい。理由は海水と淡水の違いだ。放射線物質は、浸透圧の関係で淡水にすむ魚の体からは排出されにくいとみられている。



「放射能が生活の場にまで及ぶとは・・・・・・。絶対に安全だと言い聞かされてきたからね」








「結局は、町がまるまる東電の下請けのようなものだったんだね」

「アリの大群のようだ」

「先生、逃げろ!ここはもうだめだ。配管がムチャクチャだ」
まだ津波が来る前だ。それでも彼らは原発から逃げ始めていた。
当時、第一原発で働く大熊町民は、人口の一割、約1100人いた。


2011年3月11日、大熊町。大震災の直後だった。
空を真っ黒に埋める数百羽のカラスが、低い空を鳴きながら福島第一原発のほうへ飛んでいった。

「見たことねえ数だったなあ。うちの上を飛んでった。ヒッチコックの映画にそんなのがあったけど、この世の終わりみたいな感じだった」
原発が出来て40年、大きな事故は起きなかった。町民の多くは、地震でも原発は大丈夫だと思っていた。生活も原発で成り立っていた。

「原発の中で働いている人があんなに慌ててるんだから、大変なことになるかもしれない」
その後、原発は相次いで爆発を起こす。



逃げた作業員を連れ戻す男たち。



東電のことを、町民は「東電さん」と呼んでいた。

子どもたちは、東電の関連企業に就職することを目指していた。
東電の正社員になることは最高目標だった。


「大熊町はいいね。東電におねだりすれば何とかしてくれるから」といやみをいわれた。

「原発は健全」というのを聞いてひっかかった。なぜ「安全」といわず、「健全」という変な言葉を使うのだろう。安全ではないのだろうか――。



「大熊町で『東電』という言葉が会話に出て来る人は、原発の賛成派だ。『原発』という言葉を使う人は反対派だ」

「東電に何かを期待する町民と、原発の安全性を気にする町民との違いを話しているんだ」と理解した。

核燃料税の7割は県に入る。原発マネーの恩恵は県全体に及ぶのに、なぜ大熊ばかりが得をしたように思われるのか。

「私たち大熊町民が原発に反対しなくてどうすんのよ」








原子炉崩壊の原因は地震だったのか、津波だったのか


「津波で壊れた」疑え

「福島の事故原因って、実は明らかになってないんですよ。最も大事な事故原因をあいまいにしたまま、なし崩しに再稼動っておかしいでしょう」

原子炉は津波の前に地震で壊れていた可能性がある。少なくとも地震に耐えたことは証明されていない。そこがはっきりしない限り、原発を再稼動させるのは危険だ、と。

肝心なところになるとデータがない。どうでもいいデータは延々とあるのに。

「何があったのか、東京電力は包み隠さずに出すべきです。なぜこれほど分かりづらくデータを出すのか理解できない。いったい何があったのか、データで説明してくださいといっているだけです」
まず出すべきだと考えるのが過渡現象記録装置のデータだ。

「航空機のボイスレコーダーの役割を果たすものです」。

プラントの挙動を把握するにはこの装置が記録した原子炉の出力、圧力、水位、温度、炉心流量・再循環系データ、給水系データ、主蒸気データ、格納容器圧力を同一の時間軸状に並べる必要がある――。


原発って、怪物だ

「原発って分からないことだらけですよ。怪物だなあと思いました。建屋から出て、振り返る。とんでもなく巨大です。怪物だなあ、とんでもないものを造ったなあ、と」

「大学で原子力工学やってる先生には実感がつかめないんじゃないかなあ、理屈で割り切れないことが現場にはいっぱい転がってるんです。極端なことをいえば、全貌を分かっているエンジニアは世界に一人もいないと思います」

昔の原発より新しい原発のほうが危ない。なぜならコストダウンを徹底しているからだ、とも話す。


設計と現実は違う

東電は過渡現象記録装置の100分の1秒刻みデータを「希望者にコピーさせる」方法で公表した。保有する全データをリスト化して出すことも明らかにした。
2013年8月19日


津波前に電源喪失?


外部電源喪失後の命綱、非常用交流電源が津波前にダウンしていたと報告した。

「国会事故調がいくら請求しても東電はないといい張っていた。それを突然、事故から2年2カ月もたって公表したんです」
東電は2013年4月に1分刻みデータを「発見」したと釈明する。



「シェフチェンコという監督が撮った16ミリフィルムの解説を頼まれたんです。彼はスタッフ6人でチェルノブイリ事故を撮影し、6人とも死ぬんですが、その映像の仕事が突然回ってきたんですね」
フィルムをビデオ化した30時間分の映像を見た。衝撃だった。
「爆発した原発、無人になった街・・・・・・。カルチャーショックでした」

原子炉を設計していた人間が原発への疑問を口にする、その影響は大きかった。


なんでも津波のせい

さまざまなデータを見て、順調に燃えているか、出力に異常がないかをチェックする。通称、炉心屋

「原子炉圧力容器とつながっている制御棒関係の小配管のどこかが地震で破断した可能性があります。圧力容器の下部です」

地震に耐えたというなら、全データを出して東電自身が証明すべきだ。

「データが操作されているんじゃないかなあ」


「みんな価値観は違うから、いろいろあると思う。だけれども、目標は一つ。この星から原子力施設を撤廃するという目標、そのために日本が先陣を切ってやるという目標に向かって、がんばりましょう」



---



リアルタイムに現実で地震
中継で映る 福島第一原発。。
楢葉町で震度4


風化させてはならないって思う。

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A

2016-01-24 | 311


『プロメテウスの罠5
 福島原発事故、渾身の調査報道』★★★

都内の*雪予報*は外れぼんやり月が出ていた。
福島 浜通りはめずらしく*雪*らしい。



---



「安全だといった後で放射能が出てしまったら全部が崩れる。これまで必死に調べ、慎重にやってきた。今さら振り出しに戻りたくない」
テレビで「福島の魚はもう安全だ」と語る人もいる。応援はありがたい。だが正直なところ、いらだちも覚える。「そんな簡単にいってくれるな」と思うのだ。



震災いらい、何かと涙が出て困っていた。目につねに涙が浮かんでくるのだ。



「国会議員なんかもよく来たが、情報収集して帰るだけ。それだけのことです。地元はその対応に振り回されている」








ペットは後回しに

「町のバスに乗る際、犬は置いていくようにいわれた」
「すぐに帰れると思ったから、水しか用意してやれなかった」
みんな、泣いていた。

「人命が優先なんです。いまは動物の話などはしないでほしい」


震災前、福島第一原発20キロ圏内には1万匹程度の犬がいたと福島県は試算する。飼い主に同伴されて避難できたのが約300匹。津波や地震で26%が命を落としたと仮定して、犬だけで7千匹規模、猫も同じぐらい取り残されていると見込まれた。

「いらない命なんてない」








国策として進めてきた責任を国も認めなければならない。その責任を負う覚悟がなければ、原子力を進めるべきではない――。
原発事故の後、経産省の首脳らが福島の人々にきちんと謝罪したことはない。



1990年代後半、経産省内には電気代を安くしないと日本は欧米との競争に負けてしまうという危機感があった。そのためには電力に競争を持ち込む必要がある。業者が電気料金の安さを競い合うような仕組み、つまり電力の自由化だ。
その動きは、電力会社の政治力を使った巻き返しで止まっていた。



業界資料だと2月時点で先進国で原発が建設中なのは米、仏、フィンランドの各1基だけ。
建設が進まない背景は、多くの国で電力が自由化されているためだ。まず巨額の建設費を集めるのが大変だ。事故のリスクも大きい。放射線廃棄物の処理も私企業だけでは手に負えない。
国が原発を支える――。その構図が、自由化をめぐる議論からも浮き彫りになっている。



原発は安い電源――。原発が進められてきた大きな理由だ。本当にそうなのか、コストを検証する委員会が置かれることとなった。



「安い電源」神話崩壊



87%が「ゼロ」望んだ



いまだに15万人以上が自宅に帰れないでいる。



「原発はすぐそこにあって放射能を出し続けている。家はネズミだらけ。水は出ない。近所はだれもいない。こんなところに住む気になりますか?」



「家を買ったということは、浪江に戻る意思がないということなので慰謝料は打ち切ります。それが会社の方針です」
何をいっているのか、しばらく理解できなかった。家を買ったといっても、長年住みなれた家に住めなくなったからだ。避難中であることには変わりはない。



「年間1ミリシーベルトになるのは、除染をしないと、100年以上かかります」
「100年! 5年や10年の話じゃないのか・・・・・・」



被害に見合った賠償ができないのなら、なぜ原発などつくったのか



「東京電力は協力して和解を進めようという積極的な態度が見られない」



「あなたがた政府の人は、4号機が安全だと明言しない。それなのになぜ、そんなところに私たちを帰そうとしているのですか」
エネ省の担当者は「私はそれを話す立場にありません」と答えた。



福島の事故は、原発テロの狙いどころを世界中に知らしめた。原子炉本体を破壊しなくても、電源と冷却水の供給を断てばそれで十分だ、と。


日本ではテロを含む過酷事故への対策がなされないまま原発事故が起きた。想定外という言葉ですべてが片付けられ、対策がなかったのもやむを得ないという雰囲気がある。



「B5b」



「十条通報」
原発が全交流電源喪失などの重大事故に至ったとき、法に基づいて経産省や県に知らせることだ。
「一生見ることはない」と思っていた言葉だった。

原子力安全・保安院そのものが、その後なくなることになる。








「新聞やテレビから福島の話がどんどんなくなっていく」「忘れられるのが一番怖い」

なにも進まないなかで、忘れ去られてしまったら。いや、すでに西日本では福島は過去の話になりつつある。東京も同じかもしれない。福島が過去形になったからこそ、原発の輸出や再稼動がマスコミを賑わせている。ある避難者は「賠償もなにも進んでないのに、壊れた原発はまだ放射能を出し続けているのに、なにが原発輸出だ」と憤っていた。

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2016-01-19 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠4
 徹底究明!福島原発事故の裏側』★★★★

読み耽る、、

第二十四章 「影」が動いた

こころが震えた。。

これはみんな知らなくちゃいけないって。
(「今さら?」って突っ込まないで)

あぁ雪降って電車の間引き運転に文句つけてる場合?
日常に追われて未だ収束しない原発問題に大きなため息



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「放射能が毎日あいさつしてくるんだよ。朝はおはよう、昼はこんにちは、夜はこんばんはって」



3月12日午後、原発の町に
「死の灰」が降った



「ドン」という大きな音が響き渡った。
低いが、プロパンガスが爆発したような、腹にこたえる音。
午後3時36分、福島第一原発1号機の原子炉建屋で水素爆発が起きた瞬間だった。

それから2、3分後。空からぼたん雪のようなものがフワリフワリと音もなく落ちてきた。
大きさは五百円玉サイズから握りこぶしほどまで、さまざまだ。建屋の保温材の繊維の塊のようだった。
放射性まみれの塵――。
そのとき周りには、車いすの高齢者や社協職員、自衛隊員、警察官ら100人近くがいた。
その動きが止まった。
だれも言葉を発しない。静寂のなか、「ぼたん雪」は降りしきった。



安全神話は崩壊した



「ここに来るまで無我夢中だった。でも時間ができると、いろいろ考えるようになって・・・・・・」

「日本地図から双葉町が消えてしまうんじゃないか。そんなことも考えるんです」



「帰るところがあるから、旅なんです」



収束って何なのか。自分たちはふるさとに戻ることさえかなわないのに、もう原発事故に幕引きをするつもりか。

おまえの町はもう汚染されてしまった、だから中間貯蔵施設を引き受けてもいいのではないか、政府はそういおうとしているのだ。



帰りたくても、かなわないふるさと。



長い旅は続く



驚いた。
仮設のお年寄りがまず買い求めたのがカップ麺だったからだ。料理をまったく苦にしなかった人たちが、料理をたくさんつくって周りの家々に配っていたような人たちが、カップ麺に手を伸ばす。
衝撃的な光景だった。
「60代、70代の人たちがカップ麺をまとめ買いしていくんだよ。見ているうち、涙が出てきて・・・・・・」
避難後、食生活は大きく変化していた。
「みんな、火を使うことを極端に恐れているんです。火を出したらよその家まで焼いてしまう。迷惑をかけたら大変だ、と。カップ麺なら電気ポットでつくれますから」
仮設は長屋だし、台所は狭い。



「放射能に色でもあれば、あきらめがつくんだろうけれど・・・・・・」



ワシントンは、原発処理に挑む姿が見えない日本に見切りをつけようとしていた。



原発事故を当初「電力会社内部の事故」ととらえた日本と、「大惨事の恐れがある地球的規模の災害」と判断した米国。その温度差は大きかった。



自衛隊の中央即応連帯に極秘命令、
「東電社員を救出せよ」

自衛隊には表に出ない「影の部隊」がある。その一つが中央即応連隊だ。
国連の平和維持活動では真っ先に現地に入り、宿営や軽微の態勢を整える。万が一に備え、厳しい訓練を重ねてる。
原発事故直後、「影の部隊」が動いた。








原発があってこそ安い電気が使えるではないか、と主張する人がいる。日本国民のほとんどが電気なしでは暮らせない生活を送る現実もある。しかし半面、原発によって不幸になった人がいる。今も避難生活を強いられている人たちがいる。あとあとまで不安に悩む人がいる。子や孫の行く末を心配して涙を流す人がいる。
大事なのは、そのような人たちの存在を忘れないことだと思う。

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A

2016-01-17 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠3
 福島原発事故、新たなる真実』★★★

>いや、考えてみるとわれわれは忘れるほどのことを知っているのだろうか。知っていてこそ忘れることが出できる。ひょっとしたら、いまに至っても知らないことのほうが多いのではないだろうか。
そうだよね。
月日が経過しても知らなくてはいけないって。


楽しい読書も大事
娯楽でもある。
自然にあははと笑えること。
同時進行しているおちゃらけ旅行記ね。


よく言うONとOFF
色々考えさせられる。

選択肢が減ってゆく。
この先どうなるんだろう?

電力自由化のニュースをみてやっと進むのかとでも内容は複雑。。



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町中が原発事故処理の前線基地になっていた。

ええーっ、福島あ?



原発が電源を失い、原子炉を冷やす手段を喪失した場合の手順。
ベントをして、炉の圧力を下げ、水を注ぎ込み、炉心を冷やす。
ベントをすると放射能が外部に放出されるので、住民は屋内退去や避難が必要になる。

「安定ヨウ素剤を必要な全町民に飲ませる」

旧ソ連のチェルノブイリ原発事故のとき、子どもを中心に甲状腺がん患者が出た。
安定ヨウ素剤を飲み、甲状腺を放射性でない普通のヨウ素で満たしておくと、放射性ヨウ素は甲状腺に入れず、体外に排出される。
問題は飲ませるタイミングだ。
飲んでから24時間たつと甲状腺がんの予防効果はなくなる。副作用の恐れから、二度三度とは飲めない。だから早すぎる服用はだめだ。
放射性ヨウ素は無色透明で、機器で測定しないと、漂ってきたかどうかは分からない。


これまで政府は、原発は絶対事故を起こさないという安全神話を守る必要があった。そのため、安定ヨウ素剤は住民の手もとではなく、県庁や原発立地市町村に留めておかれた。



家が緑色になった

除染用の新兵器がある。ガンマカメラ。
手持ちのビデオカメラのような形をしていて、パソコンのモニタースクリーンにつながっている。
家に向けると、モニター画面に線量の分布が色で出てくる。線量が高いと赤、低いと青、それが256色で示される。
2012年3月、除染前の家を映した。赤系の色ばかりだった。7月20日、除染が済んだ。家は緑色になった。



最も線量が高い時期に大丈夫だといっておきながら、1ヵ月以上たったあとに避難指示を出し、その1ヵ月後までに避難させる。さらにそれから1年以上もたった2012年7月、線量の高さを理由に長泥はバリケードで封鎖された。なぜ今になって、という思いを持つ住民は多い。



「失ってみないと、今の暮らしのありがたさは分からないと思います」



名前に「ゴミ」がない

NUMO(ニューモ)の英名は「Nuclear Waste Management Organization of Japan」。訳せば「日本核廃棄物管理機構」なのだが、NUMOは日本語名を「原子力発電環境整備機構」としていた。waste、つまり「廃棄物」がない。
「なぜ廃棄物という言葉を入れないのか」
NUMOの仕事は原発が出す核廃棄物を処分することだ。「原発の環境整備」では訳が分からない。
原発は今やめても、すぐに出た廃棄物は処分しなければならない。
国民一人が80年間、利用する電力の半分を原発で賄えば、それで生じる危険な核のゴミ「高レベル放射性廃棄物」は、ガラス状に固めてゴルフボール3個分になる。1億人だとゴルフボール3億個。それは何が何でも安全に処分する必要がある。
「どうして名前でごまかそうとするのか。正面から国民に向き合い、きちんと説明しなければだめだ」



六ヶ所村がカネと引き換えに売り渡しているのは「安全」ではないか。









「村に帰りたいかと聞くと、お年寄りは『帰りたい』と答えますよね。それを聞いて、分かったような顔して『お年寄りは村に帰りたいと言っている、復興住宅を村に造る必要がある』なんてマスコミは書く、冗談じゃありません。帰りたいのは自分の家であり、先祖代々の土地です。村内の別の場所に押し込められても意味がないんです」

「そうだべ。30分、1時間いただけでマスコミは記事を書くが、ちょっといただけじゃ、なんにも分かんねえべ。何度も何度も来て、じっくり話を聞いてほしい」

不信の先は国会議員たちにも向けられる。国だって加害者じゃないか。なのに彼らは第三者の顔をして「支援してあげますよ、話を聞いてあげますよ」と近づいてくる。新幹線のグリーン車でやってきて、被災者を集めさせ、忙しそうに短時間だけ話を聞く。被災者はまじめに、一生懸命に語る。国会議員が帰ったあと、少なくとも一部の被災者は徒労感に包まれる。「聞いているふりしているが、あの人たちは何も聞いていない」

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A

2016-01-16 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠2
 検証!福島原発事故の真実』★★

続いているのは知っていたけど読めてなかった。
だめだね。
地元に帰ると否応なしに感じる原発事故
知っておかなきゃって。




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電気事業連合会の試算によると、使用済み核燃料は再処理だけで19兆円かかる。最終処分まで考えると、コストは膨大だ。そんな始末におえないものを生み出す原発が、いま全国に54基もある。(その当時だけど50基はあるってことね)



高レベル放射性廃棄物はいわゆる「死の灰」
使用済み核燃料を再処理しプルトニウムとウランを取り出したあとに残る。半減期が長いさまざまな核燃料からなり、放射性量はガラス固体化1本で2京ベクレル(ってどんな単位よ?)もある。表面の放射線量はできあがった時点で毎時1500シーベルト。近づけば1分以内に死ぬ。
青森県は、高レベル放射性廃棄物を生み出す核燃料再処理工場の県内設置を引き受けた。それだけでなく、仏英につくってもらったガラス固体化1440本を「一時的に」貯蔵する施設も引き受けた。すでに1414本を受け入れている(って知らなかったし)
今の状態では青森県側から、核燃料の再処理をやめて、という要望が出ることはない。最終処分地が決まっていないのにそんなことをして、「一時貯蔵」という約束がなくなり、永久に置いておかれては大変だからだ。青森県が原子力開発の継続を求める背景はここにもある。








「311を忘れないで」

ほんとうの収束が来ない限り、2011年の3月11日を忘れてはならない。
終わりが見えないからこそ、こだわり続ける必要がある。
いや、考えてみるとわれわれは忘れるほどのことを知っているのだろうか。知っていてこそ忘れることが出できる。ひょっとしたら、いまに至っても知らないことのほうが多いのではないだろうか。

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