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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

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2023-07-08 | 作家別諸々(や行)

 

吉村昭
『羆嵐』★★★★

 

以前から気になっていた本
山歩きにハマってから山関連の本棚にあった。
表紙からしても「こわい・・」

昨今羆殺傷事件があり、改めて意識し手に取ってみた。

 

吉村昭初作家さんです。

吉村昭 - Wikipedia

 

この作品は昭和52年5月新潮社より刊行された。

 

--------(抜粋)

 

「クマだ」、男の口から、低い声がもれた……。
村を阿鼻叫喚のどん底に陥れた凶暴な肉食獣!
実際の事件を基に、その恐怖を再現する。


北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆の出現!
日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起った。冬眠の時期を逸した羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのである。鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。
自然の猛威の前で、なす術のない人間たちと、ただ一人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮彫りにする、ドキュメンタリー長編

 

--------

手に汗握る羆との戦い。
一体どこにいるのか!?

まぁ考え方によってはどちらの陣地?の問題ではなく、
動物たちとの共存について考えさせられる。

だって勝手に浸食してきて、勝手に土地を支配したのは人間なわけだからね。

そうは言っても目線は人間中心ですからね。

 

--------解説より抜粋

 

「幻の巨グマ『北海太郎』
 体重ゆうに500キロ。後足の裏27センチ

 追跡8年—ついに射止めた

――北海太郎をついに射止める金星を挙げたのは留萌管内都苫前町三渓、農業辻優一さん(30)
同、大川高義さん(44)大川さんの父春義さん(70)はわが国のが獣害史上最大の惨劇、
大正4年の苫前羆事件当時7歳で、以後クマ撃ちを志し、これまで百二頭を射止めた実績を持つ全道一のクマ撃ちの名人。」
昭和55年5月9日、北海道新聞記事よりの要約である。

 

-------- 

 

 

 

 

 

 

 

登別のクマ牧場は別腹?

のぼりべつクマ牧場 - ◆BookBookBook◆

のぼりべつクマ牧場 - ◆BookBookBook◆

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クマ牧場と言えば?北海道!!ですよね?https://bearpark.jp/(HP力入ってます)はぁいがうがう結構な迫力もし山で逢ったら・・諦める。うん。この爪をご覧下さい。それで...

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のぼりべつクマ牧場 再び - ◆BookBookBook◆

のぼりべつクマ牧場 再び - ◆BookBookBook◆

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リクエストにお応えしては~ぃクマちゃん。うす!表情豊かでほっこりさせられる。瞑想中?*雪が舞い散る11月の北海道*登別だけに温泉に浸かっているように見える・・(笑...

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2023-06-30 | 作家別諸々(や行)

 

 

山本一力
写真 金澤篤宏
『東京江戸歩き』★★★★

 

山本一力は名前を知っているのみ。

図書館で少し逡巡(全く知らない人のエッセイを読む勇気?)



下町フォトエッセイ
山本さんにとっての東京の想い出深い場所を取り上げ、青春の「記憶」を辿る。
ぱらぱらと見た目次に「小石川 黒澤明の『赤ひげ』を観てきた」
マジか!!!👀

ちょうど黒澤明の『赤ひげ』を観たばかりだった。
それをリアルタイムに映画館で鑑賞した山本さん!
年代も感じますが、その箇所が気になり借りることに。
お初です(^▽^)/Hi

 

黒澤明『赤ひげ』 - ◆BookBookBook◆

黒澤明『赤ひげ』 - ◆BookBookBook◆

黒澤明『赤ひげ』 - ◆BookBookBook◆

GW3日目昨日の雨も上がり、お昼頃には晴れ間も見えて快晴へ。うちの田舎はトイレが汲み取り式で(知ってますか?(^▽^;)ド田舎あるある)その汲み取り業者さんが来るのを待ち...

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単行本 2007年4月 潮出版社 ←初めて聞いた出版社

 

山本一力 - Wikipedia

山本さんは高知出身
(ってことは藁焼き知ってるよね?(しつこい?(笑))

 

カツオの藁焼き - ◆BookBookBook◆

カツオの藁焼き - ◆BookBookBook◆

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相方から「藁焼き食べない?」と言われて通じなかったわたし。ん?(・・?何それ?「え!?知らないの!?」驚かれた。「うん初耳」「ホントに!?」四国(高地限定?)ソー...

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初作家さんであり、先にエッセイから入ったもので作品を知らない状態
それでも古き良き時代の東京が垣間見れました。

白黒写真ってノスタルジー📷


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2023-05-04 | 作家別諸々(や行)

 

唯川恵
『バッグをザックに持ち替えて』★★★ 

 

装丁がかわいい。
唯川恵が山の本を出しているとは意外!?
よくよく読んでいると愛犬との出逢いから軽井沢に移住
そこで旦那さんの趣味の山登りにどんどんハマリ虜になったそう。

山との出逢い
マイホームなルーティン 唯川さんは浅間山
(わたしはまだ未踏 今年行きたい山リストに入っている)

八ヶ岳とか出てくる山行が手に取るように分かる~!!

 

--------(抜粋)

 

はじめての登山に懲りて、山なんてやめた――はずだった。それが浅間山から谷川岳、八ヶ岳そして富士山、ついにはエベレスト街道まで! 何が楽しいのか? 辛いのにどうしてまた登ってしまうのか?
登山に目覚めた著者が、山の魅力を描き尽くす。

 

--------

ふふ よく相方に「富士山は登ってみたい」とは言われるけど、
ノンノンちがうんだよね~

山の魅力にすっかりハマってしまっているけど、その人それぞれ山に対する価値観がある。
この本を読んで唯川さんの山に対する姿勢が分ったし、情熱も伝わってきて参考になった。

 

 

 

私的には奥多摩がホーム と言うか好き。
初心を忘れずにね!

三頭山 - ◆BookBookBook◆

 

三頭山 - ◆BookBookBook◆

最初の一枚ツネが泣く急坂を登った甲斐があった。まぁわたしは逆ギレしたけど(笑)(私的にはツネ怒坂と命名)初めて危険を感じた「滑落したら死ぬ」やっぱり富士山は偉大だ&...

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GW備忘録(予約投稿)⑥


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2023-05-03 | 作家別諸々(や行)

 

唯川恵
『今夜 誰のとなりで眠る』★★★+

 

疲れて早寝して目覚めたのが真夜中
眼が冴えてしまって・・パンを焼く。
最近は色々な物を入れて楽しんでいます(^▽^)/

 

パン作り - ◆BookBookBook◆

 

パン作り - ◆BookBookBook◆

平和に在宅勤務🏠お昼休みは図書館へ🚲それからいつもの喫茶店でナポリタン🍝食後にコーヒー☕久々にタバコを一服美味しい。ホットな話題は、パン作りです🍞新宿のにしかわ...

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しかし真夜中読書は要注意。。
感情が溢れて色々自分に重ね合わせてしまい大変なことに。
ただ陽の光を浴びるとその魔法は解ける・・(笑)

 

この作品は2002年12月、集英社より刊行されました。

--------(抜粋)

 

その自由で奔放な生き方で女たちを魅了した男、高瀬秋生の突然の訃報。大学の同級生だった真以子と協子、秋生の友人と結婚した七恵、一緒に暮らしていた佑美、その職場の同僚じゅん子。ひとりの男の死が、彼と関わった5人の女たちの人生に、さざ波をたててゆく―。30台半ば、もう若くはない、でもやり直せる。それぞれの事情を抱えながら生きてゆく女たちの、新しい旅立ちを描く長編小説

 

--------

上手い題名だなと思った。
誰の隣で眠る?今夜は?明日は? 
眠るという無防備な状態では何も言えないよね。

「刺される」とは恐ろしい言葉が出たものね・・(苦笑)

 

 

 

 

 

 

 

 



羊山公園芝桜まつり2023 - ◆BookBookBook◆

 

羊山公園芝桜まつり2023 - ◆BookBookBook◆

週明け月曜の在宅勤務スタートです。昨日は秩父にお出かけ(それも奥秩父まで)少々お疲れ気味。。2023年芝桜開花便り芝桜の丘(羊山公園)|秩父観光なび芝桜の丘(羊山公園...

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GW備忘録(予約投稿)⑤


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2023-05-01 | 作家別諸々(や行)

 

唯川恵
『ベター・ハーフ』★★★

 

早朝の奥多摩行
その行き帰りの電車で読む読む

ってか大江健三郎を読んでから読む本に物足りなさを感じ・・
いやホント大江健三郎 ある意味スゴイかもしれない(笑)

たった一冊読んだだけなんだけど読んだ人のみぞ知る!です。

 

ベターハーフ」とは、自分が必要とする、もう一人のこと。

あなたに必要な人は隣にいますか? なんてね。問いかけてみます。

 

いやはやバブリー時代の甘い汁を吸っていない世代としては、
物語の中だけでも十二分に楽しめました。

昭和から平成に変わった1989年からはじまる。

 

この作品は2000年1月、集英社より刊行されました。

 

--------(抜粋)

 

日本が未曾有の好景気に沸いていた時代、2年ごしの交際をへて広告代理店勤務の文彦と派手な結婚式をあげた永遠子。その日が人生最高の日だった。順調にスタートをきったはずの結婚生活は、バブルがはじけたことから、下降線の一途をたどる。不倫、リストラ、親の介護……。諍いと後悔にあけくれる日々から、夫婦はどう再生してゆくのか。
結婚の真実を描く長編小説

 

--------









GW備忘録(予約投稿)③


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2023-04-09 | 作家別諸々(や行)

 

唯川恵
『肩ごしの恋人』★★★★

 

若かりし10代頃『シングル・ブルー』を買った記憶
大人びたかったのか、大人な世界を垣間見たかった、背伸びしたかった時代
結構初期作品は読んだ記憶
いつからかすっかり忘れて手に取ることもなくなった。
(多分、恋愛のごちゃごちゃ、オンナの裏表に嫌気がさしたんだと思う)

それが今になって復活!?・・(笑)

 

--------(抜粋)

 

自立した女は他人も自分も信じられない。女性を武器にする女は結婚、離婚を繰り返す。そんな27歳の二人の主人公と物語を紡ぐのは男子高校生、やさしい妻帯者、美しいゲイ…。等身大の女性を描く長編本格恋愛小説
第126回直木賞受賞


--------

20年前の目線 その時代のその世代の女子達

 

 

 

前回の江國香織三部作じゃないけど、勝手に唯川恵三部作的チョイス
『ベターハーフ』へと続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今朝別れを告げようと決心したのに・・速攻でその気持ちが立ち消えた。
我ながらよく分からない思考だと思う。

シュミレーション

仕事も含め日々の忙しさの中に巻き込まれ、問題を後回し後回し。
いやただ単にこの平和な日常を崩したくないだけかも。


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2022-06-29 | 作家別諸々(や行)

 

米澤穂信
『満願』★★★

 

かなり前に会社のコにおもしろいですよと薦められ、
その話をお友達にしたら素直に読んだらしく手渡された。
やっとです!
読書会課題本を選ぶ際『王とサーカス』と一緒に提案した本
(が、しかしもう米澤さんは課題本には上がらないかな・・)

 

--------(抜粋)

 

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録
史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔
山本周五郎賞受賞

 

--------

 

山本周五郎とはどんな人?

山本周五郎 - Wikipedia

 

山本周五郎賞 | 新潮社

 

山本周五郎賞 | 新潮社

新潮社がお届けする新潮社の文学賞の情報

新潮社コーポレートサイト

 

 

受賞作で読んだことがあるのは下記
代表的な伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』
あと最近読んだ森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』
荻原浩『明日の記憶』もそうだったのね。
吉田修一『パレード』
江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』
宮部みゆき『火車』
吉本ばなな『TUGUMI』

 

--------

 

 

・夜警

 いきなり暗い・・(苦笑)

 

・死人宿★★★★(私的に選ぶとしたらこの話かな)

 あるあるな感じで嫌いじゃない。

 人間はそう簡単には変わらない。
 元々持ったもの

 

・柘榴

 美人姉妹のお話
 随分と聞き分けがよい母親ね。
 ダメ男に惹かれる気持ちは・・分からなくはない(以前も記載した?)
 知人が印象深かったと言っていたお話

 

・万灯

 『王とサーカス』を彷彿とさせるお得意のアジア系

 人は簡単に人を殺せるのか。

 

・関守

 先日伊豆半島を運転(それも狭い峠道)一瞬ドキッ
 朝靄で視界不良な道だった。
 
 途中から予想がついたけど、ちょっとしたホラーね!

 

・満願

 標題作
 身近に司法試験に向けて勉強中の人がいるからか、
 こうあっさり試験をパスしている主人公が賢く思えて、目線が変わった。

---


「学があるというのは大きなことです。この世はとかくままならなぬもの。でも学があれば、世の世ならと臍をかむこともきっと少なくなりましょう。どうぞ、よくよく勉強なさいね」

 

---

 回田(めぐりた)読めず・・

 

 

 


以上 帯に書いてあるほどではなかった。絶賛し過ぎです(笑)



宣伝効果 出版社の力量

 

初期作品を数作読んだのみだけど、作者の成長がとても実感出来ます。
『さよなら妖精』→『満願』
直木賞受賞作『黒牢城』はいつの日か・・


もっともっとおもしろい短編集はあります!
並行読書してる鮎川哲也のバイオレッドフィズ!
三番館の短編集なんて突っ込みどころ満載だけど、際立っているものね。

自分好みの作家さんに出逢いたければ短編集、アンソロジーが早道です。

 

 

 

 

 

 

 

 



先日久々に1位!
ランキングに興味がないわけではないので、素直にうれしいわ(#^.^#)

稚拙な備忘録ですが、今後ともよろしくお願いします。


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2022-06-14 | 作家別諸々(や行)

 

米澤穂信
『真実の10メートル手前』★★★

 

今月の読書会課題本です。
こちらは短編集となります。
『さよなら妖精』『王とサーカス』に次ぐ三部作

太刀洗さんがクールに登場 切れ長の目がキラリ☆

 

--------(抜粋)

 

高校生の心中事件
二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と 呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と 合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める……。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録
『王とサーカス』後の6編を収録する垂涎の作品集

 

--------

都留市の都留さん(スムーズに読めた)

 

 


・真実の10メートル手前

東洋新聞時代の太刀洗さんの物語
私的には標題になっているこちらが印象深かった。
それは伏線が分かりやすい点にもあるかと。
自己推理が当たる!(笑)

しかしカメラマンのカレが「ほうとう」を知らないのはおかしくない?
あと10メートルって近いですよ。双眼鏡必要?


・正義感
・恋累心中
・名を刻む死

飛んで
・綱渡りの成功例

突っ込みどころ満載な物語達
(読書会じゃなかったらそこまで読み込まなかったんだけど(^▽^;))

 

・ナイフを失われた思い出の中に

ヨヴァノヴィチさん

英語での意思疎通

文中に出てきた少年の手紙の文体が米澤さんの文体と一緒で苦笑
少年がそんな文筆家みたいな手紙を書くかね?
そこのところもう少しどうにかならなかったのかしら。
うーん、それは『王とサーカス』にも言えたことで(読書会でも出た話題)
文章が冴え過ぎて内容のちぐはぐ感が拭えない。

 

 

 

とにかく無駄のない大刀洗さん
鋭い観察眼と臨機応変で機敏な動き
一作目以降は新聞社を辞して、フリーの記者としての物語となる。
文体全体としてクール!(暗いと言わないで)

何だろう?そのしっくりこない違和感
それが次から次へと現れ立ち止まることになる(流れに乗ればどうってことないんだろけど)
物語を楽しむと言うより、その引っかかりに絡めとられてしまった。

日常に溢れる当たり障りのないことに隠されている謎
事件性を持つか持たないか。

「知ること」「伝えること」

記者としての太刀洗さんの基本姿勢
完璧過ぎないかな?

大刀洗万智の慟哭

私は人間味がある主人公が好きらしい(笑)

「これは米澤さんの物語だね」作者が主人公に勝ってしまっている。

 

 

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米澤穂信『さよなら妖精新装版』★★どうでもよいですが・・「ようせい」と打って「陽性」と最初に出るのはコロナ渦あるある(^▽^;)さてこちらは読書会課題本です。課題本を決...

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米澤穂信『王とサーカス』★★★★引き続き読書会の課題本(下記からのつながりユーゴスラヴィア)Y-◆BookBookBook◆Y-◆BookBookBook◆米澤穂信『さよな...

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2022-05-17 | 作家別諸々(や行)

 



米澤穂信
『王とサーカス』★★★★

 

引き続き読書会の課題本
(下記からのつながり ユーゴスラヴィア)

 

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米澤穂信『さよなら妖精新装版』★★どうでもよいですが・・「ようせい」と打って「陽性」と最初に出るのはコロナ渦あるある(^▽^;)さてこちらは読書会課題本です。課題本を決...

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『さよなら妖精』が微妙だったため、この『王とサーカス』の完成度に納得
(みんながおもしろいと言っていた意味が分かった)

 

--------(抜粋)


2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。
「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」
疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?

 

--------

 

 

 

 

P395 「ラジェスワル准尉を殺したのが誰なのか、わたしは知っている。」

・・・うーん誰が犯人なんだろう?(途中で記載)
案外思いもかけない人が(八津田さんとか)犯人だったりして。
たくさんの推理小説を読んでいても毎度騙されるわたし。

 

 

---

 

 

禿頭の男(とくとうと読)

 

 

 

あなたは悲しくないの、とは訊けなかった。かなしみは個人のものだ。

 

 

 

わたしのユーゴスラヴィア人の友人は、なぜ死ななければならなかったのか?

 

 

 

わたしの考え方のどこが甘いのかを指摘してくれた。これは並大抵の優しさでできることではない。こちらに考え違いがあった時、無償で叱ってくれるのは家族か学校の教師ぐらいのものだ。それ以外の人間はほとんどの場合、ただ怒りをぶつけてくるか、何も言わずに以降の関係を絶つかに留まる。彼はわたしに、優しくしてくれたのだ。

 

 

 

右手はひたすらペンを動かし続け、目はノートを睨んだまま首を背けてサンドウィッチにかぶりついて。二切れのサンドウィッチを食べてしまったことに気づかず空の皿に手を伸ばすと、この六日間で伸びた爪がカチリと音を立てる。その硬質の音と軽い痛みで、集中が解けた。

 

 

---

 

 

 

 

 

 

 

 


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2022-04-17 | 作家別諸々(や行)

 

米澤穂信
『さよなら妖精 新装版』★★

 

どうでもよいですが・・
「ようせい」と打って「陽性」と最初に出るのはコロナ渦あるある(^▽^;)

さてこちらは読書会課題本です。
課題本を決める際にそれぞれ気になる本を挙げる際
米澤穂信の『王とサーカス』『満願』を薦められた話をしたら、
『王とサーカス』に決定
ただよくよく調べてみたら三部作だった。
(こちらの『さよなら妖精』から『王とサーカス』となり『真実の10メートル手前』)

ハードカバーで読む読む
こちら新装版ってことで最後にボーナストラック収録(昔のCDみたい)


★読書会は内容から想像する話(ネタ?)で大盛り上がりでした( ゚∀゚ )アーッハッハ

 

 

--------(抜粋)

 

1991年4月、雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。謎を解く鍵は記憶のなかに――。
忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語

米澤穂信、デビュー15周年記念刊行
初期の大きな、そして力強い一歩となった青春ミステリの金字塔を再び。

 

--------

 

やはり学生モノは乗り切れないわたしです。

 

雨の中出逢った少女はどこから来たの?
(謎解き有)

ユーゴスラビア紛争 - Wikipedia



この位置関係・・初めて知りました。

 

 

---

 

太刀洗はふと立ち止まると、今度ははっきりと笑った。そして振り向き、耳打ちのように、こう囁いた。
「ねえ守屋君。‥‥‥あなた、幸福そうね?」
ああ‥‥‥
その後は、全く勉強にならなかった。


帰り道、空はまだ曇っていた。
家に帰ると、ベッドにひっくり返った。
自分がなぜそれをしているのかわからないときでも、行為を継続することはできる。なにをしたいのかわからない場合も、そうだ。そんなことはどちらも容易なことだ。いや、もしかしたらどちらとも、そのほうが行為を進めるにはかえっていいのかもしれない。そうした無自覚さは、たとえばこんなスローガンに生まれ変わる。「悩むのは後だ、やるだけやってみよう!」。過ちはそんなふうに、正されぬまま再生産されていくのだろう。
ユーゴスラヴィアに心を寄せるのが誤りかどうか、それはおれにはわからなかった。

 

 

 

「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」
耳元で囁かれたようだった。一瞬、平衡が失われた気さえした。

‥‥‥突然、全ての音が遠ざかった。

 

---

 

 

鹿威し かっぽんかっぽん

 

 

 

憐憫

 

 

---

 

「おれは、どこかで、間違ったかな」
太刀洗が答えた。
「いえ」
「間違ったと言ってくれたほうが、ずっと楽になるのに」

 

---


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