吉村昭
『羆嵐』★★★★
以前から気になっていた本
山歩きにハマってから山関連の本棚にあった。
表紙からしても「こわい・・」
昨今羆殺傷事件があり、改めて意識し手に取ってみた。
吉村昭初作家さんです。
この作品は昭和52年5月新潮社より刊行された。
--------(抜粋)
「クマだ」、男の口から、低い声がもれた……。
村を阿鼻叫喚のどん底に陥れた凶暴な肉食獣!
実際の事件を基に、その恐怖を再現する。
北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻込んだ一頭の羆の出現!
日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起った。冬眠の時期を逸した羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのである。鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。
自然の猛威の前で、なす術のない人間たちと、ただ一人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮彫りにする、ドキュメンタリー長編
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手に汗握る羆との戦い。
一体どこにいるのか!?
まぁ考え方によってはどちらの陣地?の問題ではなく、
動物たちとの共存について考えさせられる。
だって勝手に浸食してきて、勝手に土地を支配したのは人間なわけだからね。
そうは言っても目線は人間中心ですからね。
--------解説より抜粋
「幻の巨グマ『北海太郎』
体重ゆうに500キロ。後足の裏27センチ
追跡8年—ついに射止めた
――北海太郎をついに射止める金星を挙げたのは留萌管内都苫前町三渓、農業辻優一さん(30)
同、大川高義さん(44)大川さんの父春義さん(70)はわが国のが獣害史上最大の惨劇、
大正4年の苫前羆事件当時7歳で、以後クマ撃ちを志し、これまで百二頭を射止めた実績を持つ全道一のクマ撃ちの名人。」
昭和55年5月9日、北海道新聞記事よりの要約である。
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登別のクマ牧場は別腹?